試作(仮)
ヒュオオーン・・・。ヒュオオーン・・・。
乾いた風が吹き荒び、日も大地に隠れようとしている荒野。
そこに一人の青年が立っていた。いや、顔立ちからするとむしろ少年の方が近いだろう。
このような場には場違いな足元まである白衣、そして細身の体に似合わぬ1メートルを優に超える鉄パイプ状のものを携帯している姿は非常に印象的であった。
「!」
彼のかけた眼鏡に夕日がうつり反射した瞬間、彼が何かを察知し表情を変えた。
次の瞬間には彼方から光が生まれ、それが高速で近づいて来る。
そしてその光はだんだんと人の形となってゆき、彼の前にスッ、と立った。
そこにいたのは一人の少女であった。つやのある直毛長髪に美しさと可愛さを併せ持った整った顔立ち。
その着衣は紅白の彩りも鮮やかな巫女服、という此方もまたとても印象的な姿であった。
少年と少女は暫くの間無言でお互いを見詰め合っていた。そしてその沈黙を先に破ったのは少女の方であった。
「やっと、会えたわね・・・。」
「ああ、そうだな。最も『会ってしまった』の方が正しいのかもしれないがな。」と、少年が返す。
「今からでも遅くは無いわ。貴方とは戦いたくないし、貴方だってそうでしょう。お願い、何も言わずに私と来て!」
「いや、残念ながら俺はお前にその言葉をそっくりそのまま返す事しか出来ない・・・。」
「何で、何でなの。立場、場所、時間、どれか一つでも異なればこんなに悩まずに済んだのに! 一体どうしてなの・・・。」
「・・・巫女であるお前に言うのもなんだが、神に人の想いなんて物は通じないんだよ。そんなものを一切超越しているからこその神なんだよ・・・。だから、想いを形に出来るのは人だけなんだよ。」
「だったら!」
「でも、人はつまらない事に惑い、縛られてしまう・・・。そう、まるで俺たちみたいに。」
「だから・・・なの? それじゃあもうそれしかないの?」
「・・・。」
少女は感情を露わにしながら問い、少年は天を仰いだ後、無言でそれを肯定した。
「そう。」
少女が呟き、ゆったりと袖をひるがえした。その瞬間彼女の両手にはまるで空間から取り出したかのように玉串が握られていた。
そしてそれはたちまち淡い光に包まれ、先端の幣束が重力を無視したかのように水平にピン!と伸びた。
それとほぼ同時に少年は眼鏡を投げ捨て、その場で回転するかのように白衣の裾をひるがえす。
次の瞬間、少年の左手は鉄パイプの中央を、右手は着剣されたライフル銃、すなわち銃剣を持っていた。
彼がおそらく白衣の中から取り出したのであろうそれを構えた瞬間、周囲の圧力が急激に上がってゆく。
両者の気迫がぶつかり合い、このような現象が生じているのだ。それが一瞬とも永遠とも取れる時間が続いた刻、
「エェェェェェェェイッ!!」
「いっけぇぇぇぇぇぇえ!!」
両者は裂帛の気合を放ちながら突進した。
ガァン! という轟音とともに鉄パイプと銃剣、それと2本の玉串がぶつかり合い激しい火花が飛ぶ。
その火花を見た瞬間、少年は軽い舌打ちとともにバックステップをし、衝突の反動も利用して一気にレンジを取る。
少女はすかさず手を彼のほうに向ける。かざされた手から方陣が浮き出し、そこから数本の光条が射出される。
そしてそれは連射といっていいほどの速度で放たれ続け、大地をえぐり空気を焼きながら襲い掛かる。
が、少年が左手に持ったパイプを高速回転させ、角度をつけて自らの前にかざすと幾多、幾重の光条はすべてその衝角によって弾かれ、あさっての方へと飛び去った。
それと同時に小銃を構えると、ダダダン、ダダダン、ダダダンと言う轟音とともに弾丸を発射した。
だが、音速の1,5倍以上の速度で射出されたそれは不可視の力場に囚われ、彼女に掠る事すらできず明後日の方角へと飛び去った。
そこで戦いの流れが一瞬止まる。まるで双方とも攻撃が無効化されたのを確認するかのように。
そして、戦いは一気に高機動戦へとシフト。
少年は鉄パイプをサブマシンガンへ、少女は左の玉串を御符と退魔針に変更し、両者とも残像が見えるほどの速度で移動しつつ攻撃を放つ。
弾丸が地面に土煙を上げ、針が岩へ深々と突き刺さる。飛び道具での牽制からの斬撃、それを受け止め相手を弾き返し、そのまま追撃。
その攻撃を払うと同時に相手の行動を先読みし、2撃目を体勢を整えながら回避する。両者の速度がほぼ同じなため、戦いはほぼ互角のまま推移する。
暫くそれが続いた後、少女はフィールドを展開しながら突進、大量の御符と針を投げつける
少年が放つ弾丸はほぼ全てが圧倒的な弾幕に叩き落されるか、力場によって逸らされてしまう。そして双方の斬撃が届く距離、少女の両手には再び玉串が握られていた。
初撃、サブマシンガンを一瞬にして溶断する。
第二撃、辛うじて銃剣が受け止める。
第三撃、今までの勢いを全て乗せた両手での一撃、銃剣が受け止める。だがそのまま力で弾き飛ばす。
そのまま玉串を手から放し、同時に両手に御符を持つ。少年に左手の御符を投げつける。
「封」
少年の周りに配置された御符が光の檻の様な物を展開し、それに右手の御符を投げつける。
「爆」
投げつけられた御符が少年の周りに配置され、先の御符とともに爆発を起こした。
轟音が響き、黒煙が上がる。少女は落とした玉串を拾いながらそれを見つめている。と、何かが動いた。
少年が白衣の裾をひるがえすと見る間に黒煙は薄くなり、ほとんど怪我も無い状態で出て来た。あえて言うならば多少咳き込んでいる程度だろうか・・・。
「予想は・・・、ゴホ、していたがやはりパワーはお前の方が上か・・・。」と少年は言う。
「でも防御力は貴方の方ね。これも予想どおりだけど。」と少女が肩口を抑えながら言う。
少年の放った弾丸を逸らしきれずに掠り、そこはわずかに出血していた。
「仕方が無いわね、あまり使いたくは無かったけど・・・。」少女が玉串をしまいながら言う。
と次の瞬間、両手には大量の御符が握られており、それを少年に向かって投げつけた。
少年は左手に再び鉄パイプを持ち、それらの御符を弾き飛ばしながら突進する。
しかし、叩き落とされたはずの御符が再び少年に向かって飛ぶ。
その間にも投げつけられる御符は多くなり、徐々にだが少年は防戦一方となる。
符がまるで竜巻のように少年の周りを回り、服を、肌を切り裂いてゆく。
そして、少女は大量の符を投げつけると巫女服の裾をたくしあげ、丹田のあたりを露出させる。
一瞬の溜めの後、そこから以前に倍する量の光条が発射され少年に向けて襲い掛かる。
大量の符に囲まれた状態でありながら、少年は辛うじてそれを回避する。だが次の瞬間、かわしたはずの光条が再び少年に襲い掛かる。
それらすらほぼノールックで回避すが、さすがに1〜2本の光条をかわしきれずに被弾する。
最初に投げつけられた御符がかわされた光条をうけ、少年に向かい反射させたのだ。
そしてかわされた光条は再び反射して少年を襲うのだ。少年の方も回避しながら御符を切り裂き、光条を弾き飛ばす。
だが少女はそれらを絶えず発射、展開しているため徐々に少年の被弾数が多くなり、追い詰められてゆく・・・。
「捕ラレラレシ者、何者モノガレルコトアタワズ」と形容された天羅地網。正にそれを具現化したような攻撃であった。
だが・・・、そんな中、少女が御符を投げ、光条を発射しようとした瞬間、投げつけられた御符が光条を受けるために停止した一瞬を少年は見逃さなかった。
ダン、ダン、ダン、、ダン、ダン。
「遅い!」という声とともにその御符を狙い撃ったのだ。
その御符は少女と少年の間をつなぎ、攻撃を中継するもの。
つまり・・・放たれた銃弾はその経路を全く逆にたどり少女へと向かい、またその御符は衝撃に耐え切れず破壊された。
不意を突かれた少女はたまらずその銃弾を飛びのくようにして回避する。そして飛び交っていた御符は大部分がコントロールを失い、少年を囲っていた光の檻は一気にゆるくなる。
少女が銃弾を回避し、体勢を立て直した時には少年はすでに脱出し、服についた埃を払っていた。
そしてお互いが顔を再び見合わせたとき、少女は渋い顔を、少年は苦笑をしていた。
何しろ今まで双方とも「相手をなるべく怪我をさせずに気絶させよう」と考えて戦っていたのだから・・・。
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以下、あとがきと言う名の言い訳(爆
ケ○プ○ァーVSサ○コMK−2(ボソ
と言うわけででっせXX。limzeroでございます。
いや、今回は純粋に自分勝手に書きました。だってこれは練習用に書いた物ですし(マテ
タイトルだって「試作」、文体だって自分で見ていて違和感がありすぎますし^^;
まぁ、何時か書き直したいです。今年中には無理でしょうが^^;
ちなみにこの少年と少女(名前はまだ無い)、結構前から暖めている話の主人公だったりします。
今回はそれを動かしてみよう、と言う事でお互いを戦わせて見たり^^;
元々本人にも言わせているとおり少女が攻撃担当、少年が防御担当なのです。
少女のフィールドは最大展開なら小銃弾でも弾けますが、攻撃モーションに入っていたりするとかなり弱体化します。(よって攻撃を食らったり、かわしたりしています)
少年の方は鉄パイプを高速回転させてそれを盾のようにする、というものです。
ついでにそれで衝角を作るため、ほとんどの攻撃は滑って弾かれてしまいます(最初の少女が放ったビームも爆発せずにただ弾かれてますし)
ちなみに着ている白衣も「防刃、防弾、耐爆、耐火、耐熱、耐水、防塵、抗菌、形状記憶に光触媒で汚れが自然分解」という厨度全開のスばらしい物だったりw
以下、設定をQ&A方式でw
Q,2人はどうやって移動しているのか?
A,戦闘中は少年はステップ、少女はホバー(ぽい)移動。普段は両方とも歩き。
Q,何故鉄パイプ?
A,鉄パイプに見えるだけで実はチタンとかセラミックとか使っています。結構軽いです。ちなみに相手が大多数の時は切るよりもこっちで殴る方が数段効率が良いからです。
Q,玉串はどこから?
A,秘密です。年頃の乙女には秘密がいっぱいあるのです(マテ まぁ、具現化したか、それとも空間を連結させたか・・・。
Q,少年の武器はどこから?
A,全部白衣の中に収納されています(鉄パイプ含めて)。それらを瞬時に持ち替えられる事も強さの一つです。
Q,少女の放った光の正体は?
A,ビームです! いや、正確には彼女は霊力の収束して射出しているのです。それがああ見えるのです。
Q,御符はどこにしまっているの?
A,彼女の服そのもの。糸の1本1本をほぐすと御符になります(御符によって服が作られている、と言い換えても良い)
そのため彼女の巫女服もかなりの防御力があります。ただしエネルギーを食いますが・・・。(御符に霊力を通す必要があるため)
Q,何故最後に攻めている少女が苦い顔をして、受身の少年が苦笑をしているのか?
A,少女の方は「技の威力は上げる事が出来るが、技自体はもう打ち止め」(それ以上の技ももちろん大量にあるが、溜めが必要なのでフォロー無しでは撃てない)
それに対して少年のほうは「今までの技(攻撃)は効かないが、技(攻撃)自体はまだ残っている」からです。
つまり少女の方が技をほとんど見切られているため、威力を上げてもさほど効果が望めないのに対し、少年の方はまだ大量に打つ手を持っている(技とか、拡散バズーカとか、対戦車ロケット弾とか・・・。)から。
後全く関係無いですが「『リフレクタ−御符』返し」はZDXやっていて思い付きました(爆
まだ設定はいっぱい有るのですが、設定倒れで終わる事が判り切っているので書きません^^;
ついでに「神うんぬん」に関しては私の持論です。極端な話あの部分はあまり関係が無いので無視しても問題ありません。
ただ言わせたかっただけで違和感の塊になってしまいましたし・・・。
最後に、ここまで私の妄想に付き合ってくれて本当にありがとうございますm(__)m
出来ればでよいので感想、愚痴、文句等をください。
PS,この話、構想が固まったらちゃんとした形でやりたいなぁ・・・。まだ書きたいこともいっぱい有りますし。
腹部メガカノン砲とか、腰部大型スマートガンとか、有線式クローアームとか。(激しく違う
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