医療機関向け開業支援企業 メディヴァ「患者の視点による医療改革」
設立のきっかけ
同社の社長は、以前コンサルティング会社のマッキンゼーでマーケティングを担当していた。そのときに高齢者の出産を経験し、患者の視点を得たことが大きい、また当時の医師の態度に恐怖を感じた点、医師は経営が専門ではない点、であり消費者向けのサービスのノウハウを生かせば医療を変えることができるのでは?という考えであった。
市場調査
創業に先立ち医師や医療経営者へヒアリングを実施すると、医師も患者との距離感など医療のあり方に疑問を持っていることがわかったが、患者のニーズに答える手段を持っていないことが感じられた。
主な成果
創業後に手がけた「用賀アーバンクリニック」は同社がそのビジネスコンセプトをいた。医療行為は同社と出資社の東急電鉄で行い、医師は診察を専門に行う。これは国内での医療と経営を分割した成功例として注目された。
用賀アーバンクリニック
患者のニーズを吸い上げ、それに答える形で運営している。「何かの医師に見てもらえばよいかわからない」という不安には医師に一通りの診療科の研修を受けさせて何にでも見ることができる「家庭医」というコンセプトを打ち出した。また「会社の帰りにでも立ち寄れる」という声には診療時間を夜8時まで延長した。医師も長時間勤務にならないように複数の医師をおくグループ診療とした。また電子カルテの導入で患者は自宅から自分のカルテを見ることができる点、問診表を電子メールで書き込み診療の確実性と時間短縮につながったことなど、患者の要望に次々と答えていった。
開業当初は近隣病院から皮肉を言われていたが、開業後2年で同クリニックに追従して診療時間を延長する病院が増えていった。これは地域の医療の競争の原理が出てきたためであろう。
この春に開業予定の診療所について
用賀は病院のコンビニ化した例であるが、こんど開業する病院は、メンタルヘルス中心の病院である。これは企業の労務部門を顧客に想定し従業員の心の健康を請け負うものである。入り口には漢方やハーブを使ったリラクゼーションを取り入れ、心の問題を解きほぐす。メンタルストレスといってもなるべく敷居を低くするのがねらいであるとのこと。
病院を変えていくには、異業種の視点が必須であると言える。これは事故防止のために航空機のリスク管理手法を、在庫の問題には運送会社の物流管理手法を、と言った具合である。今の病院ではこのように異業種の視点が必要不可欠なのだ
202.11.20