DADDYFACE SidetStories
「疑惑2」
written by fallener



誰でやるか?・・・樫緒くんはやったから、やっぱり美沙ちゃんかな?
夢か?・・・・・・樫緒くんは能力でなかったことにしたという考え方ができるけど、美沙ちゃんは
・・・・・・・・・どうする?機械の暴走か?
機械について・・・オーパーツで持ち主の意思を読み取り、
・・・・・・・・・投影するヴァーチャルリアリティーシステム。
・・・・・・・・・当初ゲーム機として使用、だがプログラマーが、一部現実を混ぜたがために、
・・・・・・・・・美沙が混乱そして、ヴァーチャルリアリティーシステムは美沙の意思により、
・・・・・・・・・暴走、停止。
ゲーム・・・・・・美沙がやってみた物。
・・・・・・・・・途中で現実世界を混ぜることで、
・・・・・・・・・遜色がない事を証明したかったらしいことがうかがえるが、
・・・・・・・・・そのせいで美沙は混乱。
時間圧縮について・時間圧縮ではなく、ただなんでもないような時間経過を
・・・・・・・・・遭ったこととして脳に書き込んでいるので、場面が飛んでも、
・・・・・・・・・おかしくないようにしているだけである。
・・・・・・・・・ちなみに悪用すれば、人の記憶が書き換えられるし、
・・・・・・・・・いいことに使うとすれば、時間をかけなくとも知識が増える。
・・・・・・・・・モニターとして美沙が立候補。


 美沙は頭に変な形をしたヘルメットのような物をかぶって座っている。
「・・・・・・・・・。」
 自社のオーパーツと組み合わせて開発した、
 ヴァーチャルリアリティーシステムを使ったゲーム機のモニターをやっているのだ。
 不意にそれまで閉じられていた瞳を開き、
 微動だにしなかった身体を振るわせる。
「うぅ〜〜ん。」
 軽く伸びをした後、ヘルメットを取り立ち上がった。
「ご苦労様です、ボス。」
 ゲームから開放されたところで、冴葉に水を渡された。
「今何時?」
「あれから2時間、8時です。」
「そう、向こうでは丸一日たったけど、時間圧縮もできてるみたいね。」
 そう、ゲームの中ではすでに一日がたっていた。
「どうでしたか?」
 どう、と聞かれても特にイベントがあったわけでもないので、なんともいえなかったが、
「とりあえず、違和感はないわね」
 違和感はない、後になって思えば違和感がなさ過ぎた。
「後数回やっておかしくなかったら、本格的に製品化を進めるわよ。」
「わかりました、ボス」
 とりあえず、疲れたかな。
「ちょっと疲れたから帰るわ、また明日見に来るから」
「お疲れ様でした。」
「お休み〜。」
 
 
「やれやれ、ちょ〜っと疲れたかなぁ。」
 ぼやきながら歩いていると、
「あれ?こんな部屋あったっけ?」
 見慣れない部屋があった。
 重そうな鉄の扉が人を寄せ付けない雰囲気を醸し出している。
「まっ、いっか♪」
 そうつぶやいて離れようとした瞬間。
「止めて下さい!!」
 聞こえるか聞こえないかの声が扉から漏れてきた。
「?」
 樫緒の声のように思える。
 どうしてこんな所にいるのかと疑問に思いながら、扉を開けてみる。
「姉さま!」
 樫緒が呼んでいるようだ。
 部屋の中は暗く、少し異臭がしている。
「なぜってあの男は姉さまを・・・。」
 訳が分からないが、私に関係あるようだ。
「樫緒?私がどうかした?」
 何気なく聞いてみると、樫緒はビクッと身体を震わせた。
「なっ?姉さまが二人!?」
 思った以上にびっくりしているようだ。
 声が裏返っている。
 何があったのか気になったので、近寄ってみると小さな声で、
「なんでしゅーくんをころしたの?」
 美貴ちゃんの声が聞こえてきた。
「ねぇかしお、しゅーくんをかえしてよ。」
 それも、思っても見なかったセリフを。
「なっ!樫緒、あんた鷲士君に何したのよ!」
 奥の方に鷲士くんが見える。
 ・・・血だらけで。
「えっ?!あの・・僕は・・・姉さまを・・・」
 頭には血が上っていた。
「「許さない!!」」
 何も考えられないぐらいに。
「「殺してやる!!!」」
 何も理解できないぐらいに。
 気がついたらグロックを樫緒に向けて、撃っていた。
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、
パンッ、パンッ、パンッ、
カチッ、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ。
 撃ち尽くしたのも気づかぬほどに、一心不乱に撃っていた。 
キィーーーーィィィィーーーィン
 いつもの通りに樫緒の力にはじかれた。
 が、”ワレタ”。
 樫緒が力で創った壁が割れたのだ。
 いや、壁だけではなかった。
 世界、空間自体が割れていた。
 
「コロシテヤル!!!!!」
 
 そのままガラスが割れるように空間が割れ、世界は闇へと飲み込まれ、私の意識は闇に飲み込まれていった。
 
 
「ボス」
 
「ボス!」
 
「ボス!!」
 
「ボス!!!」
 
「ハッ、ハァハァ・・・。」
 ここは?
「大丈夫ですか?水を。」
 冴葉が水を差し出している。
 意識がはっきりしてきてゲームマシンをつけたままだということが分かる。
 そうか、ゲームだったのか・・・。
「ありがと。」
 冴葉が渡してくれた水を飲み、すこし息を落ち着かせる。
「何かあったのですか?」
 何だったのだろう?
「マシンに不具合でも?」
 不具合?
 とたんに意識がはっきりしてくる。
 
 今までのがゲームだというのか!?
「どうしたんです?」
 冴葉はまだ心配そうに覗き込んでくる。
「これのシナリオを書いたのは誰?」
 私は怒りをどこに向ければよいのだろう?
「・・・彼ですが。」
 少しいぶかしげに冴葉は後ろのほうの青年を指差す。
 青年は技術者も兼任しているようで、
 システムの構造をほかの技術者と話していた。
「ちょっといい?」
 青年は一瞬驚いたようだが、その後笑顔を浮かべて言った。
「マシンはどうでした?」
 さも自信たっぷりという風に聞いてくる。
「シナリオのこと何だけど。」
 とりあえず本題に入る。
「あぁ、シナリオですか?あのマシン用のシナリオは創るのが簡単でいいですよ!
なんたって世界設定やらなにやらの設定と最初の出だしを書けば、
プレイヤーの考えなどを読んで詳細な設定などを自動で創ってくれますからね。」
 なんですって?
「じゃあ、あなたは設定を書いただけってこと?」
 それじゃあ、アレは・・・。
「そうですねぇ、そんな感じですけど?
あ、違和感はありませんでした?」
 違和感・・・。
 不気味なほどなかった。
 このマシンはやばい。
「冴葉!現在を持ってこのプロジェクトを凍結するわよ!」
「はい?」
「いいから!わかった?」
「はい、現在を持って凍結いたします。」
 横からさっきの青年が聞いてきた?
「なぜです?違和感でもあったんですか?どこかおかしかったのなら、そこを直せば!」
 すごく動揺しているようだ。
「なぜですか?」
 そして私は、
「違和感がなさ過ぎるからよ。」
 そういってそこを立ち去った。
 
「でも、」
 そう、気になることがあった。
 
「彼は、」
 プレイヤーの考えを読んで・・・と言った。
 
「ということは、」
 
 私は・・・・・・。

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