REMOVECURSE SideStories
「困ったデート」
written by 水亀/



彼は困っていた。
彼女の休日にデートに誘われた。まあ、娘も一緒ではあったが久しぶりにのんびり出来る時間を得て、彼女と遊園地に来ていた。
多少乗り物に乗り、アトラクションを観ていたが彼女と娘が一緒に食べ物を買いに行った時に、日頃の疲れが出たのだろう。ベンチで眠りこんでしまった。
そして、現在非常に困った状態に陥っていた。

デートを出来て幸せだった。
彼を結構誘っていたのだが、彼のスケジュールが会わずなかなかデート出来なかった。
でも、いざ誘うとちょっと恥ずかしくなり、わたしの友達で彼の娘と一緒に行く事にした。
デートは遊園地で遊ぶというものであったが、彼とわたしと彼女でのんびり話しながら、乗り物に乗ったり、アトラクションを観たりして、遊園地内を歩き回っていた。
そして、軽い食事を取る為に彼をベンチに残して、わたしと彼女で軽食を買いにいった。
そしたら彼女が遊園地のキャラクターの小物に興味がいったらしくなかなか売り場から動かないので、しょうがなくベンチで待っている事を告げて先に、彼のいるベンチに戻る事にした。

戻って来てみると彼はベンチで眠りこんでしまっていた。
起こそうかなと思ったが、彼が今日一日の時間を作る為にどれだけ頑張ってくれたか。彼女から聞いていたので、そのまま眠らせておくことにして、彼の隣に腰掛けて彼女を待つ事にした。
彼の寝顔を見ているとなんともいえず、幸せを感じていた。色々な事が頭の中を掠めたが今は幸せを感じる事が出来た。彼女がまだ戻って来ないので目をつぶって昔の事を思い出そうとしたが、遊園地内を歩き回って疲れたせいか、わたしもいつのまにか眠ってしまった。
その顔もまた幸せそうな顔であった。

ちょっといじわるしようかなと思った。
お父さんと私の友達でお父さんのライバルの彼女のデートに自分も誘われた。
やっぱり彼女が恥ずかしいらしく誘ったみたいだった。でも嬉しかった。お父さんは少しやな顔をしていたが彼女が誘っているので、しょうがなく頷いていた。
デートは遊園地で遊ぶものだったが、まあこれは多分普通なのだろう。彼女と一緒に食べ物を買いにいって、私だけちょっと遅れて戻って来ると、ベンチには仲良く眠っているお父さんと彼女がいた。

その顔は二人とも幸せそうだった。お父さんのこんな顔を見るのは久しぶりであった。やっぱり彼女と一緒だからなのかと思うとちょっと悔しかった。
だから、いじわるすることにした。ふたりとも恥ずかしがり屋だから効果は抜群だと思う。
彼が周りのざわめきと両腕の心地よい重さで目を覚ますと、周りの人々が自分を見ていた。いや自分達を見ていた。そして、自分の両腕の状況を確認すると彼女と娘が自分の腕を抱いて眠っていた。

周りの反応は羨ましがっているものや悔しがっているものなど様々であった。が、自分が大変恥ずかしい状況に気付き取りあえず、二人を起こすことにした。
「おい、起きろ。二人とも起きろ」
と両腕を揺らして二人を起こそうとした。

しばらくして彼女の方は目を覚まして、彼を見て微笑みを浮かべたが彼の困った顔を見て、周りの状況を確認して、ちょっと青ざめた。
「早く行こうよ」
と彼女は彼を引張ろうとしたが、彼はもう片方の腕がしっかり娘に抱いて眠っている状況で、とても動ける状態ではなかった。
そして、眠っている彼女を起こそうとしたがなかなか起きないし、腕を抱いて放さなかった。
二人にとって非常に困った状況であった。

こうして、二人とおまけのデートは幕を閉じた。

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