Parts Tools Tonkin Cane How to Order Rod & Reel School WFFJ Event
 
昔のロッドは、木製や竹です。 竹は殆どの有名メーカーは機械による生産
でした。 そんな中で、カンナを使って竹竿を作った人の代表格がエバリット
ギャリソンということになるのでしょうか。 ギャリソンがカンナでのロッド
作りを進化させたのは、事実ですし、基本を確立したと言っても過言ではない
でしょう。 そんな訳でこのマニュアルもベースはギャリソン式となっております。

      <バンブーロッド製作の手順> <各工程で必要なツール類>
   ステップ ステップ
      ステップ1 竹の採寸(MEASURING) メジャー
      ステップ2 竹割り(SPLITTING) 竹割ナタ
   ステップ3 節ずらし(ノードスタガリング) メジャー
      ステップ4 曲がり直し(STRAIGHTENING) アルコールランプ等(ヒートガン)
      ステップ5 荒削り(ROUGH PLANING) 荒削り用カンナ
      ステップ6 バインディング(BINDING) バインダー
      ステップ7 火入れ(HEAT TREATING) オーブン
      ステップ8 スクレピング(SCRAPING) スクレッパー
      ステップ9 仕上げ削り(FINAL PLANING) 仕上げ用カンナ
      ステップ10 接着(GLUING) 接着剤
      ステップ11 バインディング(BINDING) バインダー
      ステップ12 仕上げ(FINISH) ヤスリ、スチールウール

 ステップ1 竹の採寸(MEASURING)

最初に作るロッドを決め、丸竹を必要な長さに切断します。 <製作ロッドの選択>バンブーロッド製作の手始めは海外有名ロッドのコピーから始めることをお勧めします。。 アメリカの人気ウェブサイトRodmakershttp://www.canerod.com/rodmakers/)からお好みのテーパーを見つけてください。 またオリジナルテーパーで作りたい場合はストレスカーブが役に立つでしょう。  Rodmakersからテーパーを参照する場合は 1.Software 2.Thanks to Frank Stetzer 3.classic rod taper の順にクリック。 Leonard、Jim payne、F.E.Thomes、Paul Young等のテーパーを数多く参照することが出来ます。

製作するロッドを決めたら、丸竹を必要な長さに切断しますが、後で述べる節ずらしの200とリーウェイ(余分)をプラスして最低でも250mm前後、実寸より長く切断します。 下の例では2ピース 7’0”のロッドを製するとしますと最低1317mmの長さに竹を切らなければなりまん。 
<2ピースの切断の長さ>

ロッド全長/ センチ 各セクション(T&B) 節ずらしとリーウェイ 丸竹切断全長
6’6”   /1982mm 991mm 250mm 1241mm
7’0”     /2134mm 1067mm 250mm 1317mm
7’6”     /2286mm 1143mm 250mm 1393mm
8’0”     /2438mm 1219mm   250mm 1469mm

 <ロッドはリーウェイ分長く作り、接着後、必要な長さに切断します>

接着後、ブランクはリーウェイ分長く出来上がりますので、接着剤が凝固したてから予定の長さにします。 通常2ピースロッドでも3ピースロッドでも各セクションの長さは同様に製作します。 ロッド全長とは 継ないだ時にトップガイドの先端からリールシート金具の端までの長さをいいます。 そしてティップのトップガイドの先端からフェルールの端までの長さとバットのフェルール先端からリールシート金具の端までの長さが同じにします。その為には使用するパーツにより竹の長さが違ってきますので下の表を参照して長さを決めます。リーウェイは最低5cmと考えて下さい。 それより長い分には構いません。

 <2ピース・センターフェルールの場合の各セクションの竹の長さ>

ティップセクション :(ロッド全長÷2)+(オス・フェルールスライド部÷2)−(トップガイド全長ー竹の入る長さ)ー(オス・フェルールの底厚)

 バットセクション :(ロッド全長x1/2)ー(オスフェルール・スライド部÷2)−(メスフェルールの中の内壁厚)−(リールシート金具の底厚)

 <例> 2ピース7’6”(2286mm)ロッドの場合

オス・フェルールスライド部 3/4インチ(19.05mm)トップガイドチューブ内の竹先端から先の部分 1/4インチ(6.35mm)オス・フェルールの底厚 1/16インチ(1.58mm)メス・フェルールの中の内壁厚 1/16(1.58mm)リールシート・バットキャップの底厚 1/32(0.79mm)実際には使用するフェルールやパーツにより上の寸法は異なります

  ティップ : (2286÷2=1143)+(19.05÷2=9.52)−(6.35)−(1.58)=約1145mm

バット : (2286÷2=1143)−(19.05÷2=9.52)−(1.58)−(0.79)=約1131mm

 ステップ2 竹割り(SPLITTING)

丸竹を割ります。 下のようにまず6等分に割ります。 最初に6等分したら必ずマジック等で印を付けます。数字でなく横線でいれます。 横線1本〜6本を順番に付けて竹の自然な配列がわかる様にする為です。

六割器があると簡単に割れます。 無い場合は両刃のナタが
1本あれば間に合います。 ナタの場合はまず半分に割ます。
その半分をそれぞれ3等分し、6枚にします。 竹は6の倍数に
割っていきます。 ロッド4本分だと24等分ということです。
写真の六割器を使用すれば、簡単に6等分できます。 ロッド
3本分の場合は18等分すれば良いのですが、5分割器を使用
して20等分にすれば、スペアも2本できることになります。

 6等分したあとそれぞれのスプリットを更に細く割っていきます。

竹をさらに細く上手に割るには、ちょっとしたコツがあります。
慣れてきたら、写真のような感じで割っていくのが安全であり
また早い方法です。 万力にナタを挟んで行う方法もあります
が気をつける必要があります。 竹は半分に割るか3等分しか
ありません。 難しいのは3等分です。 この写真では3等分
の細い部分を下にしています。 上に細いほうを持ってきても
良いのですが、多少行いずらいでしょう。 何故3分の1の細い
部分を下にするか、この意味がわかれば、竹割はマスターした
ようなものです。 慣れるまではゆっくりです。 慣れれば自然
と早くなりますので、24等分割するのに30分かかりません。

  ステップ3 節ずらし(NODE・STAGGERING)

節が同円周上に節がくると弱くなるという理由から、節をずらします。 ここでは、ギャリソンノードとスリースタックノードをご紹介します。 

<ギャリソンノード>

竹割の際にマジックで印を付けましたが、1・5・3・6・2・4の順に一列に並べ、それぞれ4cmずつずらします。1と4の先端より長くなった部分を切って、長さを揃えます。 実際組むのは1・2・3・4・5・6のの順です。

<スリースタックノード>

レナードに代表される美しいスタガリングです。 まず1・2・3・4・5・6の順に並べ2.4.6の節を1.3.5の節に対してずらします。 1.3.5の節と節の間に2.4.6の節がきます。

 ステップ4 曲がり直し(STRAIGHTENING)

細く割ったスプリットは多少に関わらず曲がっていますので、熱を加えて曲がりを直し真っ直ぐにします。 熱を加えるのはアルコールランプ、ヒートガン、バーナーのいずれかで行います。 竹の割り幅が太い場合はアルコールランプかバーナーが良いでしょう。 まず節と節の間の曲がりを直し、最後に節の曲がりを直すと良いと思います。 節は多少に関わらず出っ張っていますので熱してから万力で咥えノードプレスします。

 ステップ5 荒削り(ROUGH PLANING)

いよいよ竹を削ります。 ラフ・フォームを使用しますが、なければプレーニングフォームで代用します。まず前工程として各スプリットの節を木工ヤスリで平らにします。 スプリットの裏の節も平らにします。ダイヤルゲージを使いフォームのセッティングをします。 荒削りのデプス設定は次の通りです。 ティップ : ティップの一番太い部分(ティップの一番下)の対面寸法の半分の33%増しのストレート

(例)対面4mmの場合 : 4x1/2x1.33=2.66mm

バット: バットの一番太い部分(バットの一番下)の対面寸法の半分の15%増しのストレート

(例)対面8mmの場合 : 8x1/2x1.15=4.6mm

ラフ・フォーム:荒削り専用のフォーム
プレーニングフォームに比べ600〜800mmと短いの
のが一般的です。 自分はあまり動かずに竹をずらし
ながら行うのが一般的です。

 

使用カンナはローアングルプレーンで、刃は25度に砥ぎます。 刃の角度出しはホーニングガイドを使用します。ストレートにセッティングしたフォームに竹を乗せて左右交互にフォームの面まで削ります。通常はこの段階では竹の表皮(エナメル質)は残して三角形状に削ります使用するカンナは和カンナではなく、スタンレー、レコード、ライ・ニールセン等の洋ガンナを使用します。

 

デプスゲージで測定しながらプレーニングフォームをセットします
5インチ毎に押しネジ(PUSH)と引きネジ(PULL)が装着して
あります。 テーパー設定はネジを調節して行います。
慣れると2本のレンチを同時に使い数分でセッティング可能です
一度セットしたらもう一度デプスゲージで再確認します

プッシュネジとプルネジは反対側に装着されていると両手で効率良くテーパー設定出来ます。

 ステップ6 バインディング(BINDING)

火入れをする為、荒削りが終わったストリップを仮組みします。 通常バインダーを用いてバインディングしま無い場合は手で巻くことも可能です。  ブランクにはクロスに糸をかけます。

三角に削った竹を仮組みして麻糸を巻くことをバインディング
といいます。 糸は正転と逆転でクロスさせます。 
バインダーと呼ばれる道具を使用すると早く、作業できます。
通常はバインディングはロッド製作中に火入れと接着の2回
行います。 特に接着のバインディングは大変重要です。
糸のテンション調整は多少慣れが必要です。 多少のネジレ
などは、後から平らな上に置き、よく転がして修正します。

 

ギャリソン・バインダー: 糸巻き専用ツール
ブランクをセットしたら、使い麻糸を巻きつけていきます。
火入れの際は麻糸を使用します。 綿などに比べ火に強い
からですが、接着の際には別素材でも可能です。

 ステップ7 火入れ(HEAT TREATING)

ここで火入れの工程に入ります。 火入れの方法は一番個人差のでる工程で、使用する道具や温度に対する考え方も人それぞれです。 火入れをする目的は竹の中の水分と油分を抜いて竹に弾力を出すことにあります。 竹に水分が多いと曲がりの出やすいロッドになってしまいます。 竹の含水率は個々の保管状況と関係しますので、どの位の時間火入れをするかということは、一概に言えないところです。竹の単位重量(BambooUnitWeight)はギャリソンの実験では0.668oz/cubicという結果がでています。 火入れ方法はガスや電気オーブンが普通ですが、最近では一定の温度を得られることと安全であるということで、ヒートガンを使用するオーブンも良く利用されるようになりました

電気オーブンはサーモスタッドで温度管理が出来ます
オーブンを自作する際は中の温度差が出ないよう
注意します。 棒ヒーター、サーモスタッド、保温材、
本体ケース等があれば自作できます

 ステップ8 スクレピング(SCRAPPING)

仕上げ削りをする前に竹のエナメル質を削り取ります。 直角の刃で削るというよりこそぎ取る程度です。プレーニングフォームの溝を浅くセットしてその上で行うとやり易いと思います。使用するツールはリー・ニールセンのスクレッパーや台直しカンナを使用します。 

リー・ニールセン(左)と台直しカンナ(右)
直角の刃で竹のエナメル質をこそぎ取ります
ライ・ニールセンは自重がありますので軽く
こするだけで簡単にスクレッピングが出来ます

ステップ9 仕上げ削り(FINAL PLANING)

プレーニングフォームに仕上げのデプスゲージを使い仕上げのデプスをセットします。 使用カンナはハイ・アングルのスタンレー、レコード、ライ・ニールセンです。 仕上げの刃の角度は30度以上。 プレーニングフォームの面一杯まで、削ります。 荒削りと違い刃の出しは最低現にして少量ずつ削ります。

仕上げ削り工程では仕上げようのカンナを使用します。
荒削りと違う点は刃はあまり出しませんので、削り屑は小さく
カールします。 左右交互に正三角を確認しながら削っていき
ますが、大切なことはカンナのマウスの隙間をなるべく狭く
調整します。 良く切れる刃を砥げるかが決め手になります。

 ステップ10 接着(GLUING)

仕上げ削りが終わったら三角の内側の頂点をペーパーで軽くこすって頂点のとがりをなくします。 次に1.2.3.4.5.6の自然の配列で組みテープで数ヶ所とめます。 机の上で六角の任意の角のテープを全部ナイフで切ってから六角に組んだブランクを開きます。 6本のスプリットの表側にテープが張られている為、バラけることはありません。 この状態で接着剤を塗ります。 接着剤はバンブー用のKR−15やユーロイドを使用します。 接着剤を塗ったら開いたブランクを再び6角に組みます。 スプリットの表側にテープが張ってある為、簡単に六角に組めます。

 ステップ11 バインディング(BINDING)

接着剤を塗った竹を6枚合わせて、クロス状に麻糸を巻いていきます。 バインディング後にはテーブルの上で両手でよく転がしネジレをとり除きます。 

 ステップ12 仕上げ(FINISH)

接着剤が完全に硬化しましたら、麻糸を取り外し、表面に残った接着剤をヤスリで良く落とします。仕上げはスチールウールなどで研磨すれば良いでしょう。仕上げはオイル仕上げやウレタン仕上げが一般的です。 オイル仕上げは簡単な方法ですがかなりの回数塗りこむ為、時間は結構かかります。 良く行われるのはディッピングという方法 です。

ディッピングによるウレタン仕上げ。 モーターを利用して
巻き上げます。 スピードは1分間に10cm前後です。 
塗る回数はウレタンの濃度により個人差があります。
原液や2液性のウレタンを使用することはありません。
ウレタンの希釈はテレピン油を使います。

 <ハケによるウレタン仕上げ>

ディッピングまでしなくてもハケで十分に綺麗に塗れます。 やり方はフィニシングモーターにブランクをセットし、回転させながら塗ります。 大きめのたっぷり含んでくれる刷毛を使用するのが綺麗に仕上げるコツです。

手旋盤?
和竿師は膝の上でブランクを転がし削り仕事をします。
旋盤がなくてもフェルール取り付け部のブランク丸加工
などはこの方法で十分です。 かなり正確な丸加工が
簡単に行えます。