2001年3月31日
昨年秋頃、友人シーツァン(仮名)からおもしろいから読んでみたらと言うことで、ミュージシャン甲斐完治氏の『1DKの中国-ぼくらは浪速のアジアな夫婦-』(風景画4)を借りて読んだことがあったが、今年の春、同じ友人から今度は「こんなあほな人間もいるけど、これも夫婦の形やねんなぁ」と、きつ〜い言葉と共に一冊の本を貸してくれた。それが
山岡俊介著『ぼくの嫁さんは異星人-日本♂×中国♀との世にもおかしな国際結婚-』(2001年1月20日刊行 双葉社)
という本だった。『1DK』と同じく一人の日本人男性による中国人女性との国際結婚を綴ったものだけど、そこに書かれていたことに少なからず驚かされることばかりだった(中国認識という点ではなく、その生活ぶりに)。最初は正直言って「いったい何やってるの、この人」と呆れたものだ。当時週刊誌の記者だった著者が、ふらふらと彷徨い込んだチャイニーズバーで中国人女性と知り合い(ホステスと客の関係)、一目惚れして程なく結婚にいたるものの口さがのない友人たちから「偽装結婚?」と何度となく言われ本人もそう感じることたびたび、疑惑が頭を擡げることもあったけど、現在まで続く結婚生活。
確かに、どうみたって、プロポーズ(らしい?)のきっかけがビザ(この時点であと半年で失効)がもう切れると言われたり、別居婚(しかし部屋の鍵をくれない)の週末婚(一晩泊まりに来る)、彼女のパパさんの存在、お金志向等々ならばそう言われるのも無理からぬこと。でも、読み進むにつれ何やかやと言いながらも結局二人は互いに惹かれ合っているんだなと思ってしまう。
人間の本性は、こんなどうといういうこともない時の一言に出るのでは
ないかというが、ぼくなりのつたない人生経験のなかでの確信。だか
らこそ、山ほど不協和音を抱えながらも、今日までぼくは紅ちゃんとや
って来られたのでと思う。 〔221頁〕
という著者の言葉に、所詮外からは何とでも言えるけど本当のところ夫婦のことは夫婦しか分からないんだろうなと。
それにしても、本を貸してくれた時の友人の一言「こんなあほな人間もいるけど、これも夫婦の形やねんなぁ」とはよく言ったものだ。
まさに『1DK』の中国人女性とは、相手に対する態度・行動が大きく異なっていて、この女性は対極にいると言えなくもない。だが、まったく文化背景の違う者同士の国際結婚、しかもその相手ですら出身も価値観も何もかもがすべて異なるのだから同じ「中国人は・・・・・」とか「中国人女性は・・・・・・」という括りだけで括れるはずもなく、そもそも比べること自体出来ない類のもの。ただただ、同じ国際結婚という形であってもこうも違うものもあるということを実感させてもらった。当たり前と言えば至極当たり前の感想だが、おもろい中国モノの一冊になることは間違いないだろう―こう言うと、まったく見ず知らずの利害関係のない他人だからそんな悠長なことが言えるのだろうと言われてしまうかも知れないが―。
とにかくこの夫婦、何か愛嬌があって妙に憎めないなぁと感じてしまう、そんな一冊だった。
因みに、
第1章紅ちゃんとの運命的な出会い
第2章ぼくたちの結婚は偽装かもしれない
第3章紅ちゃんの結婚話に乗った、ぼくのMっ気人生
第4章来日理由は、ともかくもゼニ、ゼニ、ゼニ!
第5章どこが社会主義? 中国人は世界一の合理主義者
第6章文化大革命でウブに・・・・・・。中国4000年の最新性事情
第7章恐るべし。中国4000年の食文化
第8章それでもぼくは別かれない