| ■ LEY'S WORLD ■ MUSIC : B'z : MAGIC |
■UPDATED : 2009/12/25 ■MAIL : cze15257@@@nifty.com |
現時点でのB'zの最新アルバムです。今回は突き抜けた名曲こそないものの、ほぼ全ての曲が好きになれたという意味で、稀有な一枚でした。さっそく各論に入りますが、1曲目はインストなので2曲目から。
【02 DIVE】
「ちまちまとした予定を、どれだけ先まで手帳に書いてるの? 考えてる暇があったら、さっさと飛び込め!」という主張の歌。これがただの勢い重視の若者の主張に見えない所が熟練したB'zの味。「出来ること・出来ないことが、そんなあっさり分かるの?」「何のために生きるのなんて、馬鹿なこと聞くな。人生自体、思いがけないことの集まりだろう?」というフレーズが、慎重派の意見を吹き飛ばす説得力を持っていますねー。
【03 Time Flies】
光陰矢のごとし。だからとっととやることやるんだよホラホラ、という歌(笑)。前曲に続いて説教臭い歌詞ながら、激しいビートと疾走感のあるメロディーがそれを感じさせません。「あっという間に命など燃え尽きてしまうというのに、様子ばかり伺って、全てが相手と運任せ」「今日も宇宙は膨らんで、キミとの間も離れてゆく」……こう抜き書きすると辛辣ですけどねえ。歌だとカッコイイんだよなあ(笑)。
【04 MY LONELY TOWN】
「人はバラバラな生き物。それを忘れちゃいけない」という主張で始まりますが、これを言葉通りに強さの証明だと受け取るのはNG。後の歌詞を追えば、これが大切な人を失った時の痛みを緩和するための予防線であることが分かります。MY LONELY TOWNはイコール現実。孤独に苦しみながら、いっときは離れても、結局はそこで生き続けるしかないのです。とはいえ決して後ろ向きなだけではなく、そんな真実を受け止める決意表明、という感じの歌ですね。
【05 long time no see】
タイトルを「おひさ!」とでも訳したくなるノリの良い歌。でも実は、「毎日会えるってことには、本当は感謝しなきゃいけないんだよ」という戒めの歌だったりします。常にlong time no seeの心意気を忘れるなよ、と。
……まあ、Splash!あたりと同じで、「もう会えないかもしれないよ? もうヤレないかもしれないよ?」という、10代女子がいるカラオケの席では選曲しちゃいけない要注意ソングでもあるんですが(笑)。
【06 イチブトゼンブ】
好きな人のゼンブを分かろうとするから苦しいんだよ、愛し抜けるイチブがありゃいいじゃない、という歌。シングルカットされているのも頷ける、主張の分かりやすい歌ですね。自分はそのイチブの例として「まゆげ」って言葉が出てきた所で思わず笑っちゃいましたが(笑)。
【07 PRAY】
このアルバム髄一の名曲、でしょうか。「繋がっているひとつの大地の上、今日も誰かが誰かのために祈る」という壮大なシーンをゆったりした旋律で展開しておいて、クライマックスでは「このボクにもそれが出来て、やっと初めて一歩前に進める」という視点の転換が実に巧み。GOLDあたりにはインパクトで一歩及ばないけど。
【08 MAGIC】
自分でも理由がよく分からないくらい、何かを気に入ってしまうことってありますよね。まるで魅了の魔法にかけられたように。この曲でいうMAGICはそんな意味合いです。
お気に入りの対象が「恋人」である場合に難しいのは、自分が相手のMAGICにかかるだけでなく、相手も自分のMAGICにかけ続けなきゃいけないことで。この歌の主人公はそんな所で苦しんでいるんですが……個人的には「そんな刹那的な感情でパートナー選んでると苦労しかしないぜー」とツッコミたくなります(笑)。勝負は魔法が解けてから。
【09 Mayday!】
緊急警報発令!のノリの良い曲なんですが、歌詞を吟味すると結構「怖い」歌なんじゃないかと思えてきました(笑)。というのも、前曲MAGICの主人公は「大切なものを失うかもしれない」という危険に気付いているのですが、こっちは警報自体に気がついてないっぽいからです。
ちょっとした行き違いで相手の価値を見失う。ちょっとしたすれ違いで相手の存在に気づかなくなる。警報が鳴っていることに気付くのは、いつもそれを失ってから。「あきらめることは時として重い罪」「無用な理由で愛を失くさないで」というフレーズが重い。
【10 TINY DROPS】
ストレートな鎮魂歌。歌詞の美しさにちょっと感動しました。何の技巧も凝らさず、ただただ亡くなった「あなた」への想いを切々と語っているだけで、これだけの表現を詰め込めるって、凄いことだと思うのです。「あなた」の年齢も性格も、それどころか性別すらも特定せず、生きざまも死にざまも描写していないというのに。
【11 だれにも言えねぇ】
あの娘が好きになっちまった、でも誰にも言えねぇ!……という、ある意味で前曲とは正反対の歌(笑)。焦がれる想いが焦げ過ぎてああもうどうしよう、という感じの表現がやっぱりお見事。「なんとかして Oh yeah!」で思わず笑いました(笑)。
3回出てくるうち、最後の「だれにも言えねぇ」だけ意味が違うんですね。
【12 夢の中で逢いましょう】
元カノへの未練の歌、といってしまうと身も蓋もないんですが(笑)。でも主張がほとんどそれで終わりなんですよね。残念。
ただ、好き嫌いを超越して、何故か気になってしまう人というのが、誰にでも一人はいるんじゃないでしょうか、ってところにはちょっと同意(笑)。
【13 Freedom Train】
「レールの敷かれた人生」というと、私立の小学校へ入って大学まで入学試験がないとか、東大卒で官僚になってその後天下りとか、楽な反面あまり「自由」とは縁がないってイメージがありますが。この歌はそんな固定観念を打ち砕きます。
「全て思い通りになるのが自由。そんな誤解してるから、簡単に狼狽える」……1番のAメロからいきなり先制パンチが入ります(笑)。レールと自由がどう結びつくのか、ここではあえて謎解きをしないでおきましょう。ぜひ聴いて確かめてみて下さい。