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貸宅地(かしたくち)
貸宅地とは賃借権や地上権等が設定されている宅地のことをいいます。
一般的には、「貸地」や「底地」とほぼ同義語と考えてよいといえます。
ただ、貸宅地の「宅地」とは、不動産登記事務取扱手続準則により「建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地」と定められています。そして、借地借家法および借地法では借地権を「建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権」と定めています(借地借家法1条・2条1号、借地法1条)。このことから、貸宅地は「借地借家法および借地法に定める借地権が設定された土地」と定義してよいといえます。
それに対して、貸地や底地は、設定された権利をもう少し広い概念で捉えていいといえます。たとえば駐車場、資材置場、耕作等、建物所有以外のことを目的とした土地賃借権(つまり借地借家法等で定める借地権以外の土地賃借権)を含め、第三者の権利が付着した土地の総称と定義することができます。
土地の上に設定された権利の種類
貸宅地は「借地権が設定されている土地」のことですが、この借地権には地上権と賃借権の2種類があります。2つの権利の違いは次のとおりです。
◆地上権
物権であるため、土地を直接に支配できる強い権能を持ちます。地上権者は地主の承諾を得ないで、地上権を譲渡したり、賃貸したり、登記することができます。このように強い権利も持つため、これを設定する地主は少なく、借地権の中でも例は稀といえます。
◆賃借権
債権であるため、地上権ほど強い機能は持ちません。賃借権者は地主の承諾なしで、賃借権を譲渡したり、転貸したり、登記することはできません。ただし、借地法または借地借家法により強力に保護されており、借地上の建物の登記により、対抗力がみとめられ、譲渡についても、地主の承諾に代わる裁判所の許可の制度があります。契約期間が満了しても、地主側に更新拒絶の正当事由がない限り、借地人側の要求により更新されます。借地権のほとんどはこの賃借権によるものです。
また、契約の内容により、基本的に更新を繰り返し半永久的に借地関係が継続する普通借地権と、存続期間の満了により確定的に借地関係が消滅する定期借地権の2つがあります。定期借地権は平成4年に施行された借地借家法の中で新たに創設された制度です。
なお、普通借地権は借地借家法施行後であっても、それ以前に締結されたものは旧借地法の適用を受けることになります。したがって、借地権の契約内容は、次の3種類に分かれます。
*旧借地法適用の普通借地権
*借地借家法適用の普通借地権
*定期借地権等(一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権、事業用借地権)
(借地権について詳しくは「借地権/相続大百科」をご参照下さい。)
貸宅地の相続税評価
貸宅地の相続税評価は、自用地としての価額から、借地権の価額を控除した金額によって評価します。
普通借地権が設定された貸宅地の評価算式は次のとおりです。
自用地の価額−借地権の価額=自用地の価額−自用地の価額×借地権割合
=自用地の価額×(1−借地権割合)
なお、定期借地権の場合、一般定期借地権と建物譲渡特約付借地権及び事業用借地権では評価方法が異なること、更に一般定期借地権の中でも借地権割合の地区区分により評価方法が異なるなど複雑なため、ここでは割愛いたします。
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