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 遺言とは、人が生前、死後の身分上や財産上のことについて意思表示を行い、その死後、効力を生じるもののことをいいます。
 ただし、遺言として法的効力をもつものは遺言書の要式を具備し、遺言事項として法的に認められた内容のものに限られます。


遺言の種類と作成方法

 遺言は、民法の定める方式に従って作成されたものだけが有効です。
 大きく分けると、普通方式遺言と特別方式遺言の2つの方式がありますが、それぞれの種類をまとめると、次のようになります。



 特別方式遺言は、特別な状況にある者のために、普通方式の要件を緩和させたものです。遺言者が普通方式で遺言することができるようになったときから6か月間生存するときは、その効力がなくなるとされています。
 したがって、これは例外的な方式ですので、通常は普通方式遺言によります。

 普通方式のそれぞれの遺言の作成上のポイントは次のとおりです。






@全文を自筆する。代筆やワープロで作成したものは無効となる。
A日付も自筆で記入する。この場合、「平成18年9月」のように「日」を記入していないものは無効となる。 また、「平成18年9月吉日」というのも無効となる。
B氏名も自筆する。この場合、ペンネームなど本名以外でも遺言者が特定できれば有効とされている。
C押印は実印が望ましいが、認印や拇印でも有効である。
D加除訂正は、その箇所を明確にし、その箇所に押印の上、署名を要する。
E遺言書に封印するか否かは任意であるが、封印のある遺言書は家庭裁判所で開封することが義務付けられているので、
  偽造や変造を防止する観点からは封印することが望ましい。





@証人2人以上とともに公証人役場で作成する(遺言者の病状などによっては、公証人に依頼して自宅又は病院など公証人役場以外の場所で作成することも可能)。
A遺言者が遺言の内容を公証人に口述する。
B公証人が遺言者の口述内容(遺言内容)を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせる。
C遺言者及び証人が筆記内容の正確なことを確認・承認した後、遺言者及び証人の全員が遺言書に署名・押印する。 (遺言者が病気などで署名できないときは、公証人がその理由を付記して署名に代える)。
D公証人がその証書を法律に定める方式に従って作成したものである旨を付記して、その遺言書に署名・押印する。





@遺言者が、その証書に署名し、押印する。
A遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章によって、これを封印する。
B遺言者が公証人1人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨、ならびにその筆者の氏名及び住所を申述する。
C公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、押印する。
D自筆ではなく、ワープロ・タイプライター等でもよいが、遺言書への署名は自筆でなければならない。

公正証書遺言以外は検認が必要

 上記3つの方式の遺言うち、自筆証書遺言と秘密証書遺言は、保管していた者またはそれを発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なくその遺言書を家庭裁判所に提出し、検認の請求をしなければなりません。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いの上で開封しなければなりません。検認とは、相続人に対して、遺言書の存在とその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、検認の日現在の遺言書の内容を明確にし、遺言書の偽造・変造等を防止するための手続きです。遺言の有効・無効を判断するための手続きではありません。

 なお、上記3つの方式のうち、秘密証書遺言は実例は少なく、一般的には自筆証書遺言と公正証書遺言が利用されています。