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一時帰省(4)出会いと三輪そうめん
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〈 Tue, 09 Dec 2003 〉
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○出会い
11月23日記:前置きが長くなりますが9年前のこと、息子のEinar はべルゲン港の朝市[トルゲ]のみやげ物やさんで夏休みのアルバイトをしていた。そこへ旅行、特にクルージングが趣味の田岡さんが観光客として来られ、Einarに関心をもたれたようす。田岡さんご夫婦は奈良の天理出身である。Einarが『父が日本人で名前はアダチ、天理なら西大寺で乗り換えて・・』というふうなことから親近感をもたれた様子。その田岡さんがふたたび2年後、沿岸クルージングに来られ、朝早くトルゲのみやげ物やさんへあのとき撮ったヴィデオをもって来られたが、Einarがいなくてガッカリされた由。ひと夏のアルバイトまではご存じなかったのである。 |
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ところ替わって四年ちかく前、わたしは高校の卒業時クラス会に出ました。そのとき幹事の中田さんが「ベルゲンから来る同級生がいる」と、なにげなく旅行ともだちの田岡さんにはなしたところ、「ベルゲン?それはアダチさんでは」。「エ、そうです」。ウーン人間どこかでつながってるものですね。そういう奇遇があったので、二年前に帰省したとき天理で田岡さん夫妻にお目にかかり、ご馳走になってしまった。
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ちょうどいまEinarが妹のところにきているので、Tさんご夫婦と再会することになった次第です。Einar
が妹の車を借りてふたりで天理へいきました。この車はダッシュボードがのぞき穴のようになっていて運転席からしか見えない。デジタルで標示され、メリットは外の光に影響されず、目の焦点が前方のまま近いものに合わせなくてもよく見える由。日本は進んでるな、こんなダッシュボードは欧州にない。それからカーナビである。欧州のものより格段に優れているようです。天理のホテル名がちゃんと出ていて、途中間違ってひとつはやく曲がっても、そのまま前進しながら戻る迂回を示してくれる。日本語の説明もほんとによくできていて、彼の日本語は学校で学習した日本語なので仲間同士の会話にはついていけないがこのカーナビが話す日本語はEinarもまちがいなく解っているらしい。 |
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○三輪そうめん
そうやって無事待ちあわせ場所へ約束時間に到着、お昼に名物三輪そうめんを山本・三輪茶屋へたべにゆく。冬場は暖かい「にゅう麺」を食するそうだ。この店は非常に大きく、食事処の壁に素麺の始終が編年紀絵入りパネルが飾れれている。素麺のもとの呼び名は万葉時代から様々あって、そのひとつ(思い出せなくて歯痒い)が中国にわたり、中国風にスオィメンと発音されたのが逆輸入されて「素麺」の漢字があてられたという。 |
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帰っていろいろ素麺のウンチクを調べてみたところどれも、製造販売元の能書きみたいで、山本の壁にあった歴史パネルのように詳細なものはない。あれは出色でした。また「暖麺」という言葉が江戸時代からあったのにいまなぜ「にゅう麺」とよばれるのか、「入麺」という字が文献にあるが「NEW麺」という商品も実際にある。「にゅう麺」・・ 繊細な味なのでなおさら気にかかる存在だ。田岡さんに頂いた下の写真がそのにゅう麺と柿の葉すし。
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そのあとお二人と別れて三輪山がご神体といわれる大神神社を見ていくことにした。カーナビの見出し「神社仏閣」からバッチリ道順が出て息子にまかせる。鳥居の向こうに三輪山があるだけの簡素なヤシロを想像していたが、なんのその立派な神社である。われわれは柏手(かしわで)も打たない、願かけおみくじお賽銭ナシの不届き者は、七五三おまいりの和服姿や、いかにも古い田舎人の香たかい人々を珍しそうにみながら早々に退散する。しかし参道両側の屋台はいいものだ。お正月のよう。じっくり覗いて乾燥果物を噛ったり、タコやきが熱くてホワホワ・コリコリ歩きながら地の味のうまさ。
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三輪山を然(しか)も隠すか雲だにも心あらなむ隠さふべしや(万葉集巻一)
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