安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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イラクの急務、失業問題

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〈 Mon, 12 Jan 2004



フセイン政権下では慢性的に失業率が高かった。正確な数字はわからないが30数パーセントはあったとおもわれる。現在イラク各地で起こる「職よこせ」デモは、政権崩壊とともに新規に失業した人たちにようもの。わかりきった事ではあるが、治安問題は失業者が減ればそれだけよくなる。この自明の理屈が実際にはいっこうに捗らないのはどうしてか。
●治安悪化と失業長期化の悪循環
戦後復興の地ならしに国連はじめ各国のNGOがイラクで活動を始めたが、治安の悪いことを理由に撤退した。もちろん犠牲者も出たので一時撤退に反対しない。その言い訳が不愉快だった。占領軍の第一の義務は「治安維持」、米はその義務を怠っていると非難し、それぞれの国に帰って自分たちが引き上げたことを正当化するため、イラクの治安悪化を誇張して触れて回った。このあたりからイラクは再興の展望が開けない悪循環におちいったとおもわれる。
もし、このときに民間支援グループが踏み留まり、同盟軍の復興事業や、多額の入札事業を得た米と同盟国の企業がはやく着手していればどうだろう。現地雇用で失業問題が一掃され、2004年の最も希望に満ちた国になっていかもしれない。笑われようと本気だったし、2005年にはそうなると確信しているのです。あれだけの資源と人口で中東史上始めての民主化に成功するなら、未来はバラ色なのだ。
●バース党員の憂き目
米軍は5月にバース党員を公職から追放する決定をくだした(例外官僚はいる)。すでに3万人が追放され、まだまだ追放名簿は増える一方である。バース党員といっても軍や官僚に限らない、就職とキャリアのために入党する地方公務員、技師や教師などサッダム政権となんのかかわりもない便宜党員はさぞ不満だろう。
イラク統治評議会には良識あるパチャチのように公職追放を解き有能な人材を活用せよよという意見から、チャラビのように"How can you reconcile those laying dead in mass graves with those who killed them? "『大量虐殺された者が殺し屋(バース党)とどうして和解できよう』という対決派まであって、いまだにバース党員の登用に関して少なからず反対がある。また米軍にすれば、ひとりひとり吟味する余裕も他国人への尊厳も持ち合わせていない。
●若者の国外脱出
バース党員でなくても社会の上層部にいたのは15%のスンニ派であり、主にスンニの子弟がかようイラクの大学は不満分子のあつまりになってしまった。というのもフセイン下で約束されていた就職先がなくなったのでウラミがある。彼ら職のない裕福な新卒者や若者の国外脱出が急激にふえている。80年にイラン-イラク戦争の勃発いらい政府の厳しい管理下にあった出国が自由化されたので、パスポートを発行する事務所はどこでも行列だという。("Uncertain of their fuure, Iraqi youth are leaving Iraq" 22/12 IRAQ TODAY)
復興事業にあたる外国企業は専門職を本国や欧州下請けにまわすので、経験のない彼ら若いイラク人は復興事業に雇って貰えないと考えている。わたしは、このさいパスポートを貰っておこうという若者が多いのではないかと疑っている。ほんとうに若いエリートが見放すほど希望のない国だろうか。
●アマラの失業者デモ
イラク南東部、人口4万人アマラの町の最大の雇用者はサッダムの軍警察だった。比較的治安のよかったこののアマラで土・日と連続しておきたデモは、シーア派失職者である。デモの性格は、イラク当局と駐留するイギリス軍が約束した8千人雇用が実行されないことにハラを立てた群衆であり、当局の係り員は宣撫のためか、何度かおなじようなカラ手形を職を求める代表に言ったらしい。怒ってよろしい。不幸にして死者6人を出したが、失業問題は急務である。(了)


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