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ブッシュの戦略を錬るカール.ローブ
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〈 Sat, 17 Jan 2004 〉
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●民主党候補の共食いを尻目に
米の大統領選は11月、民主党各候補が一致団結してトッぷを走るディーン候補をひきずりおろそうとネガティブ・キャンペーンをはっていたら、ディーンはほんとうに悪いヤツと思い直す支援者がでてきた。必死に反論防戦するディーンの姿はカッコよくない。アイオワ州指名レース予想でケリーがトップにおどりでました。その一方で、仲間内で諍かっているあいだに共和党ブッシュへの批判が疎かになってしまった。 |
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ブッシュは民主党内のゴタゴタを尻目に、着実に莫大な選挙資金を集め、選挙オタクたちが気づかない方向へ新政策をつぎつぎ発表した。そのアイデアをブッシュの耳にささやいたのは誰か?カール・ローブ、決まり切ったことです。まずその新政策二つを念のため整理しておこう。
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●不法滞在者を法的に認知をあたえる奇策を発表。多くはメキシコの労働者ですが、現実的にはながらく定職をもち家族と安定した生活をおくっている不法移民は、犯罪事件でもおこさないかぎりいままでも黙認されてきた。特にこの思い切った改革案に米市民から反論はない。そして晴れてアメリカ人になれるスパニッシュ系の票につながる。しかし実施には議会承認が必要で、新移民法の叩き台もできていない現在、ブッシュの選挙用アドバルーンかもしれないが・・。ブッシュは遊説途中の15日、気をよくしてついでにキング牧師の墓参りをしたところ、ブーイングされてしまった。黒人票目当てが見え透いていますよね。
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●14日NASA本部で「月に宇宙基地をたてて人間をシャトル、火星へは有人飛行をめざす」と米国民の夢と誇りをくすぐりました。アポロ以来、縮小傾向にあった宇宙産業をリバウンドして、この面でも米が先制攻撃をはじめた。この地球の諸問題を放置してに大金を投入する宇宙計画に反対する人が当然少なからずあるが、火星におりたつ宇宙飛行士と星条旗をもう一度見たい国民の方が圧倒的多数だろう。イラクに大金を使い、クリントン時代の黒字を食い潰して財政赤字をどんどん膨らまし、このうえどこからお金を賄うのだろう?とわたしも思う。15〜20年さきまでの計画だ。やはり選挙用アドバルーンじゃなかろうかとおもったりして。
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さてこういうアイデアは「大きな政府の時代は終わった」と宣言して前回の選挙をたたかったブッシュの胸のうちに生じるとは考え難い。パウエルは分野がちがう。ラムズフェルドやチェイニーは力と安全以外の題目に興味はない。コンディ・ライスの守備範囲でもない。アイデアの出所は衆目の一致するところカール・ローブ大統領上級顧問、政策戦略担当だ。この人、NASAでボスが演説するとき背後に静かに立っていた。
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カール・ローブはブッシュ親子と30年来のつきあい。JRの選挙には知事時代から選挙参謀をつとめ、政界から森羅万象に遠目のきく「影の策士」である。イラクがナイジェリアからウランを購入した疑惑で、ウソだと言った特使に「おまえのかみさんCIA」とばらしたホワイトハウス高官がこの人ともっぱらのウワサ。が結局、特別司法捜査委員会が設置されず、ウヤムヤに終わった。用心深く記者会見にはめったに応じないホワイトハウスの参謀カール・リーブはすでにブッシュ・チェイニー組再選にむかって全開である、民主党候補に好きなだけ大言をゆるし、いづれその大言で墓穴を掘る、とローブは胸算用。ブッシュ側はあえて民主党候補の言論をしばらく無視するのが得策と判断しているようだ。(了)
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