安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


----------------------------------
消えたイワン・リュプキン

----------------------------------
〈 Tue, 10 Feb 2004



●モスクワの夜は更けて
木曜日の夜行方がわからなくなったロシアの大統領候補、イワン・リュプキンがまだ見つかっていない。まる4日も音沙汰がないのは、異変といえる。3月のロシア大統領選挙をひかえ、モスクワはこのところミステリアスな雰囲気です。
政治的野心があったユコス・オイルのホドロコフスキーは逮捕されたまま、まだ裁判すら行われていないのにひきかえ、ナンバー2だったユコス・オイルの大株主でモスクワ事務所のディレクターは裁判を終え釈放された。脱税をいうなら同罪だが、政治に首を突っ込んでいなかったので無罪放免にしたとしかおもえない。
行方知れずのイワン・リュプキンはいったんモスクワの自宅に帰り、夫人が夜の11時に家にかえったとき家はカラッポだったが、郵便物は部屋に取ってきていたし、上着が放置されていた。家の中はだれかに呼ばれてちょっと外出したようで、メモもなくとりたてて変わった様子はなかったという。以後連絡がないまま4日が過ぎた。ところでご夫人は夜11時までどこにお出ましでしたか、モスクワの夜は長い。
月曜日、警察は刑事事件として捜査すると表明して1時間もたたないうちに、刑事事件としての痕跡がないという理由で中止にしてしまった。どこかから横やりがあったんだろう。大統領候補が行方知れずになっているというのに、死体がないとモスクワ警察は動かないとでもいうの?なにもかもミステリアスだ。
●プーチン批判の急先鋒
イワン・リュプキンはエリツインに可愛がられて、国会議長席に若いこの人が(いまでも若いが)座っていた。国家安全保障委員会のメンバーでもあった。現在はプーチン批判の急先鋒として、数日前に政府宛てに公開書簡を送り付け、プーチンの独裁体制を批判した。また以前から、チェチェン分離独立派と話し合いの場を作れと叫んでいるのがよく知られている。 世論調査では支持率1%でハナにもかからないリュプキン候補者だが、知名度においてジュガノフと双璧である。
リュプキンは無所属だが、イギリスに亡命している実業家ベレゾフスキーが結成した自由ロシア党を引き継いでいる。このベレゾフスキーが電話で「イワンは生きて元気にしている。もうすぐ現われるだろう」と喋ったそうで、なにやらこんがらがってきた。
ところでモスクワ地下轍爆破事件の犠牲者が37人以後、いっこうに新しい死亡数が発表されない。100人はくだらないと言われているのに、これもミステリアス。プーチンになってから、ガラス張り情報社会「グラシノーシ」は後退するばかりか、KGB出身者で固めたクレムリンは政府批判をゆるさないプーチン独裁強権政権が確立されつつある。
北方4島返還交渉などトンデモない。プーチンさんにはくれぐれも用心したほうがよい。(了)
後日記:
あれ、もうリュプキンが帰ったきた。キエフに休養に行ってきただと。とモスクワ空港では青ざめた顔つきでこの5日は政治生活15年間で一番難しい日々だったとか、(生きて)帰れてよかったとか、常日頃とちがって口数がすくない。なんともミステリアス。奥さんには何もつげず、果物とお金をお金を残して汽車に乗ったというが、これはロシア人のフツウの行動か?携帯持ってるのに連絡もしないで・・青ざめて。

自作自演とも疑われる。ようわからんが、プーチん批判はやめますな。


Pnorama Box制作委員会

ひとこと言いたいなんでも・掲示板へ
筆者へのmailはこちらまで
HOMEへ戻る