安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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エリツィン一家を掃除したプーチン

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〈 Wed, 25 Feb 2004



ロシアのトップは前触れもなく突然、大断行を発表する。フルシチョフの昔からエリツィンまで、ボスの有無をいわさない独断がまかりとおる伝統は、プーチンになってますます強固に継承されているようだ。
24日、メロドラマ最中のTV画面に突然プーチンが登場して言葉短かに「ロシア憲法117条にしたがい、大統領権限で閣僚辞任を要請した」。冒頭、「国民の皆様」ににつづいていきなりこのことばです。「それはないよ、急にムチャじゃないか、内閣更迭にはプロセスってえものがある」と、われわれなら言いたいそんな声はロシアでは聞かれない。まさに逆、国民はうれしがっている。
今でも大統領選挙で80パーセントの得票で一人相撲のプーチンがこの断行で85パーセントに伸びるだろうといわれている。ユコス石油のCEO-ホドロコフスキーの逮捕が国民の支持をうけたように、エリツィンの国営企業払い下げで一儲けした成金組み(オルガルキー)とファミリーと呼ばれるクレムリンに残ったエリツィンのスタッフは同じ穴のムジナである関係から国民に人気がない。嫉みを受けている。
すでに政府内のファミリー派はプーチン率いる元KGBや軍出身(シロビキ)に殆ど追出され、カシャーノフ首相が最後のファミリー派大物だった。プーチンの狙いはカシャーノフ更迭、が、憲法では首相を解任できないのだとさ。全内閣なら首相をふくめて解任できるから全内閣にひろがったが、目標はもちろんカシャーノフ一人である。
しかし定石どおり選挙後に内閣改造すればよいのを、なぜ選挙前になのか。選挙前にプーチンの目指す方向を明らかにするという理由をのべているが、よほどカシャーノフ首相が腹に据えかねていた、まあそんなところだろう。
さてこれでプーチンは虫のすかないカシャーノフを馘首してウンと背伸びできるようになった。手始めに何をやる魂胆か、自由経済は後退する。兢々ではあるがひとつ確実にいえることはアンガルスクからの東シベリア石油パイプが大慶に向かわない。プーチンの意向にそってナホトカにやって来る。怒る中国への支線対処などはあとまわしにしてまず日本側とこの太平洋ラインの交渉が本格化します。ありがたいこと。注文をつければシベリヤ開発の出資規模などで高い買い物にならないよう。イランのアザガデン開発では腰のすわらない日本の態度を見透かされて、とほうもない出資になってしまった。(了)


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