安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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グリーンスパン証言、財政赤字と年金制度

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〈 Thu, 26 Feb 2004



下院予算委員会での議会証言のテレビ中継、FRB議長グリーンスパンがライブで喋っているのを少し聞いてみた。米の経済は先行きあまりあかるくない。しごく客観的に述べているが、暗にブッシュの経済無策を責めていて、この証言は大統領戦キャンペーンを開始したばかりのブッシュ陣営に冷や水をかけた。しかも選挙戦をつうじて長引くマイナスポイントになるとおもわれる。
5年以内に財政赤字を半減すると口約しているブッシュについて、グリーンスパン議長は直接言及を避けたが、赤字解消どころか年金、社会保障の見直し対策をはやく取らないなら財政赤字はますます拡大するとキビシイ見方を述べた。年金が支給できなくなる危険は、先進国はすべて例外なく抱えている難題です。
戦後のベビーブームは日本だけの特徴ではない。団塊の世代は日米欧共通の現象で、この世代があと十年以内にいっせいに退職する。グリーンスパンによれば米は2008年から団塊リタイアに突入するという。加えて日米欧とも少子化が進むなかで平均寿命が伸び、かくてカケ金を収める世代が減少、給付を受ける老人はなかなか死んでくれず増える一方なのだ。国のポケットは早晩底をつくというのに。
早くから社会福祉に熱心だった北欧でも問題はおなじ、給付減額と、月々の医療保険・年金支払額アップ、受給年令アップは避けられない。米は現行の65才から67才に引き上げるよう老グリーンスパンは勧告しているが、当地ノルウェーは、現行の67才から70才にという議論である。もちろん大企業や公務員の職種によっては独自の年金システムを含む給与体系を敷いているので、「オレは安心」という恵まれた者が以外に多く、熱心になるべき不安定な層に無関心派が多い。そのためだろう、差し迫った将来の不安にたいして国全体としては日米欧各国共通して悲愴感が見受けられない。
米の財政赤字は本年度521ビリオンドルにのぼるとみられている。ブッシュは景気順調をあてこんで2005年は赤字を365ビリオンに押さえるとしているが、この件でグリーンスパンの発言は「米が支出した軍事費、アフガニスタンとイラクに支出した軍事費は別ワク繰り延べにしているので05年度予算に計上されいない。不正確ではないか」。赤字ベラシのインチキという趣旨ですよね。
ブッシュ大統領は「減税」続行を目玉にしながら医療、学校制度を充実するといい、そのうえ軍事予算を7パーセント増やそうと提案している。グリーンスパン証言の希望的観測は唯一、2004年の米穀経済がよいスタートを切ったこと。なるほど今日もダウ、ナスダック上がってますな。しかるに貿易赤字は史上最高、財政赤字は着実に膨らんでいるのです。(了)
余談:グリーンスパン氏は急に老け込んだ感じがした。引退するなら名声を維持しているあいだに・・ここらが引け時とおもう。


Pnorama Box制作委員会

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