安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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結び・渾沌イラクに太い一本の道

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〈 Tue, 20 Apr 2004



●主権移譲の日程堅持、ブッシュの場合
イラク政府を樹立し、主権移譲する約束期限の日、6月30日が迫ってきた。その日が近付くにつれ、治安情勢はわるくなうばかり、泥沼から抜け出せる見込みはあまりない。米兵が殺され、戦闘拡大、非難がおこるたびにブッシュは主権移譲のコースは微動だにしないと、ブレル様子はまったくない。団十郎のミエも何度も見過ぎると笑ってしまうように些か食傷気味です。最近のブッシュさんはサラ金取り立てに「絶対期限は守る」と怒鳴り返している図をおもわせる。
何がなんでもイラクを新生民主主義国家にしてみせるというブッシュの信仰ともおもえる世界観は、抵抗に会えば会うほど強くなる。そういう精神面は否定しないが、ブッシュが期限を絶対守ると言い切る理由はそれだけではありえない。イラクの統治に自信喪失、このままでは泥沼から抜け出せない不安がある。世論の非難をかわし、反米の嵐からカッコよく逃げだす方法は、はやいとこ主権をイラク政府に移してしまうこと。国連を呼びもどして非難の矛先は国連とイラク政府に肩代わりしてもらうなど、具体的にどこまで国連に権限を譲るかという内容論をおざなりにして、虫のよい方法論だけ先走りしている。国連新決議にブッシュが期待するのは多国籍軍の創設と、それを米軍指揮下におくことにあり、実際は米が有利になるように画策しているのである。
米の虫のよい方法論であれとにかく期限を守ってイラク政府が正式に発足することは、開戦後の大事業がひとつ成就するわけで、たいへんな意味がある。これは米が敷いた一本の太い道。
●主権移譲の日程堅持、ブレアの場合
国連重視と、早期主権移譲はブッシュよりブレアの方が数倍強く、開戦前からの主張だった。ブレアが先週ワシントンでブッシュと、ニューヨーク国連本部でアナンと会談したが、どちらに重心があるかといえば、国連訪問のほうである。先月末にブラヒミ特使が概略描いたイラク新政府のありかたや、国民集会構想はイギリスが作成した案をもとにしていた。スペイン軍が6月30日を待たずに撤退を宣言し、さらに3〜4カ国つづくだろう。7月には現在参加している34カ国のうち10国ぐらいは減るのではないか。現在の同盟軍が国連軍として多国籍軍に再編成できれば、イラク国軍は消極的だった反乱鎮圧に出動するだろう。ブレアのとブッシュの考える主権移譲の構想は微妙に一致しない。また、アナンはしかし、この治安の悪いバグダッドへ国連代表支部を計画できる状況ではないという。無理だという。二人目のデメロがでれば、国連イッカンのおわりだ。移譲後辞任するブレマー民政官の後任に要請があればアナンが特使を派遣するくらいはあるだろう。国連ブレアの日程堅持もまた一本の太い道。
●主権移譲の日程堅持、ブラヒミの場合
国連イラク特使のブラヒミは徐々に、イラクの閣僚や統治評議会メンバー、それに米軍が忘れていた部族長と宗教指導者のあいだに信任を醸成しつつある。ブラヒミの案では強力な一人の首相をおいて、大統領と二人の副大統領制で構成する。また米が任命した現在の評議委員25人をいったん解散し、あらたに国連も任命に関わって人数を45人に増やす。発足後すぐに国民集会、これは部族長や聖職者代表を一堂に集めて代表者を選び、政府決定が地方でも実施されるようする。これすべて、ブラヒミがアフガニスタンンの暫定カルザイ政府をまとめあげた経験と、その欠点を補う体験的アイデアである。ブラヒミの日程堅持もまた一本の太い道(了)


Pnorama Box制作委員会

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