安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ダマスクスの間抜けな4人組
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〈 Wed, 28 Apr 2004



●間抜けなテロリスト
ダマスクスでも爆弾テロがあった。アサドのシリアでテロ?どうも解せない。やり方もお粗末きまわりない。ちょっと説明しよう。ダマスクスの外国公館や外交官住居のあるハイソ地区、正式にはマーゼ地区という。犯行者4人がそこへ車で乗り付け、1台をカーボンブに、国連の建物を爆破、同時に自動小銃を乱射して治安警察と撃ち合い、二人が射殺され、一人は重態、残る一人が手投げ弾を投げながら車で逃走した。逮捕されたとの報道もあるが現時点では不明。
唯一被害にあった建物は国連が使用していた3階建ての建物で前面のファサーデが壊れてすこし焼けた。しかしこの建物は現在使われておらず、カラッポのビルを爆破してなんとしょう間抜けなテロリスト、よそ者か? 近くにあるカナダ、イギリス、イランの大使館はまったく被害なし。結局テロリストの銃撃に倒れたのは警官一人と通りすがりの女性一人だった。これじゃテロリスト仲間から吊るし上げになりそうだ。
●爆破目標、目的不明のテロ
隣国レバノンのベイルートからダマスクスに通じるマーゼ道路がこのマーゼ地区に入るわけですが、高級レストラン・バーなどがあり、夜7時という時間帯ならそちらを狙うのがプロだろう。また21日にサウジであった内務省テロ対策部の爆破や、未遂におわったヨルダンの政府関係ビル全部を爆破する計画のように、政府を目標にするつもりなら近くにバース党高官の邸宅がならんでいる。なぜ空きビルにカーボンブなのだ。おかげでなによりだしたが、いったい標的はどこだったのか、何の目的かまるで見当がつかないヘンな事件。その夜マーゼ道路の映像は黒山の人だかり、屋台がでていれば夏の宵祭りにみえる賑わいです。ヘンなの。
シリアはアサドジュニアを国王にバース党の政権で、フセイン政権とおなじバース党独裁体制である。金王朝とも一脈通ずる体制だ。反政府分子は有無をいわさず極刑に処す恐慌政治である。反米過激派組織を泳がせても国内でのテロ活動は厳重に粉砕してきたのです。
●イラク泥沼化をほくそ笑むシリアとサウジ
イラクへ数百人の若者がテロ活動に潜入しても、取り締まらないのでアサドは米から非難され圧力がたかまっていた。そんなこと要求されても中東で国境管理できるのはイスラエルぐらいなもんです。不可能な面もあるけれど、3月に米軍はイラク国境から不審な車列を追って越境し、シリア軍と衝突している。米はいよいよ経済制裁に踏み切るかと思われていた。それがハマスのヤシン爺さん暗殺によって中東情勢不穏になったため、米は経済制裁を見合わせた。ヤシン師暗殺でトクをしたのはアサドです。アメリカがイラクで長くてこずってくれ、それもできるだけ長く、イラク民主化なんて辞めてくれ・・と下心で願っているのはシリアとサウジの王国です。ヨルダンについては立憲君主制民主国家に移行できる下地があると思う。
アサドが一息ついたところへ西側公館がテロリズムに曝されれば、たとえアラブの喝采をうけようが、政府としては迷惑だ。米に睨まれます。それゆえシリアとサウジの反政府テロへの取り締まりは強烈で、アルカイダ退治に大きな功績がある。その点、パキスタンのムシャラフは踏ん切りが悪い。アルカイダはサウド王家が追米堕落しているとして攻撃目標に明言しているためイスラム圏で反政府運動があれば、すべてアルカイダの仕業になるのです。取り締まりの功績を認めるものの、民主化を要求する良識派も今回のような間抜けもアルカイダにしてしまうのがいただけない。(了)


Pnorama Box制作委員会

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