2004年酒匂川のコアジサシの繁殖状況

3/20
小田原市と野鳥の会の人工台地造りが行われた。朝から冷たい雨が降って、予備日での実施も検討されたが、雨でも槍でもやるというジンクス?を崩さず決行となった。参加者は近くの工場の方々やデコイを作ってくれた親子連れ等、170名。鳥インフルエンザの影響もあり、昼食は中止。
 
昨年の場所に土砂を盛り、一回り大きなサイズの台地が完成。最後にデコイを設置し,終了。
4/12
飯泉取水堰の人工台地上で1時間、コアジサシの声を流す。初飛来が一寸遅れ気味だ・・・。K団の堰に設置されたスピーカーでコアジサシの声を流して欲しいとお願いしたが、叶わず・・・。10日ほど,朝方、2時間ほど流すだけでも良いのだが・・・。諦めずにお願いするわ。これからも。
4/14 漁協の方が朝、富士道橋付近の養魚場付近で2羽見たとの事。今年は天然遡上の鮎が多いから良いよーとのこと。漁協とは一緒に案山子を作った仲だ。その効果が著しくて、カワウの姿は激減。何処かで増えたと言う話しを聞きませんか。みなさん。それに気を良くして、大口にも黄色い案山子が数体。酒匂川は案山子だらけだー。
4/17 峰○さんから、嬉しい知らせがあった。6羽が飛来して、既に大きな魚をくわえて求愛飛行をするものもいるとか。とりあえず遅いがこれが今年の初認としよう。魚は多い、台地はばっちり。皆で守るからね。それにしても、昨年のチョウゲンボウの記憶は薄れてないのだろうね。市の人工台地はそれゆえチョッピリ不安。でも大丈夫だよね、いや、ダメかなー。
4/19 報徳橋台地でテープを流す。直ぐに1羽が反応。声を聞きつけて近寄った後、下流に去ると、今度は6羽がやって来て、1組がいつまでも台地上を回って、気にするそぶり。嬉しい。スズメやムクドリはもう既に子供が多く孵って、元気に道路に飛び出して来て、危ない危ない。河原といっても自転車が矢の様に走るから気をつけてね。
4/22 報徳橋でテープを流す。しばらくすると、2羽で来て、台地をぐるりと回る。そしてやったー、降りた!ほんの数秒だけど。余りの嬉しさに、考える暇なく、やった―と叫んでいた。が、あとで、人がいるのに気付き、恥ずかしさで移動。こんなテープで良かったらいくらでも流すから、また来てね。
4/26 カネボウグランド前、なんと真白くなるほどのコアジサシの群れ。浅瀬で全員水浴びだ。100羽いるかな。暑い日だから気持ちが良いだろう。気のせいか、雄だけのような。色が白く尾が長い物ばかり。雌が混じれば、僅かでも求愛の兆しが見えるのだが、全員が同じ方向を見て、水浴に専念。雄の先遣隊と言うのかな。不思議わからない?近くでは春のシギの渡りが盛んだ。ソリハシもいる。メダイチドリもタカブシギも。上手い具合に中州が出来て、一寸休憩するにはもってこいの場所となっている。取水堰ではこの大きな群れとは関係なく、早くから来ている4羽が求愛飛行中。そろそろ降りたらどう?いつ来ても、ぐるぐる回るだけで、一体下りる下りないの決め手ってなあに。
4/29 いくら待っても来ない。先日100羽いたのに、それもいない。一体どうしたの。仕方がない、河口まで様子を見に行く。が、沖で発生した台風の影響で波が荒く、ウミネコの群れがその波をよけて砂州で休んでいるだけ。堰にもいない、カネボウグランドにもいない。ほんと、こんなに遅い事は今までなかった。いつもなら連休開けには抱卵が開始されるのに・・・。嫌な予感。不吉な予感。台地上のデコイが動いて見える。危ない。こちらが変になりだした。帰ろう。
4/30 堰に相変わらずコアジサシはいない。漁協の生態調査だとか。上流部に出来た工場のせいで、最近水が汚れて、魚の体に影響がないかと調査をするとか。確かに茶色の排水がどーと流れ込んで、コアジサシの台地脇は魚は多いが、水は汚い。時には匂う。しかし、鮎は多い。苔を食む度、きらりと腹が光り、コアジサシでなくとも、ゴクリ。
漁協の方々はみなさん,この頃、ご機嫌だ。会えば挨拶にコアジサシの話をして、今に来るよ・・・と励ましてくれる。コアジサシが営巣したら、こちらも案山子を作って,チョウゲンボウに備え様かと思っていたのに・・・。
5/6 河口に行って見るがやはりいない。本来なら、連休明けが抱卵開始時期なのに・・・。
5/10 報徳橋から富士道橋まで歩くが、いない。何か変だ。あれこれ考えても、分らないが、やはり昨年のチョウゲンボウの怖さが効きすぎているのか。餌と営巣地と安全性。どれも欠けてもダメなのだ。川岸ではハンターの姿。なんでも鹿の雄が中州に入っていて、危険だから射殺の許可を貰ったとか。
5/13 河口に10羽のコアジサシの報。遅いなんて文句言わない。これからでも大歓迎よ。
5/14 2,3日前から開成堰の上部でコアジサシが舞っているとのこと。たしかに来てみれば、12羽が低い中州で営巣を狙って舞い降りては飛び上がる仕草を繰り返す。うーん、ここでやりたいのか。困った。こんな低い所で。自然増水でも、これでは冠水間違いなし。こうなっては仕方がない、雨が降らぬよう祈るだけ。好きなんだね,こう言う低くて,際どい所が。O工場の屋上の見学許可を市役所がとってくれた。水の心配のない,高い所に、低くて際どい中州を作ってやれれば良いのか。でも、そういう森が崎にもコアジサシが一羽も営巣していないようだ。
5/17 飯泉堰ではチョウゲンボウの若鳥の姿3羽。台地上で飛行訓練と採餌の練習中。下で営巣する、コチドリやイソシギ、ヒバリはキリキリ舞い。慌てふためいている。今年はこれらのシギチの子供の姿を見ないが、チョウゲンボウの被害にあったのか。コアジサシはゆったりと2羽で飛びまわり、一向にその気配はない。幾ら見ててもやる気がないのは何故。もうテープを流す気も失せた。
5/18 横浜本牧港では600羽のコアジサシがその気配という。良いなー。どうも東京湾周辺で動かない感じもする。羽田でもその数は多いというし。川には川の良さがあるから、飛んで来てください。これでは夏が淋しすぎるよ。
5/24 開成堰には15羽のコアジサシ。昨日の雨で低い所は既に冠水状態。でも繁殖は高い所にやったらしく、皆無事のようだ。良かった。草も大分生えてきた。雛が隠れるのには好都合。もう直ぐ,鮎の解禁だ。
5/29 小田原市のコアジサシ祭り日。30組の親子が石絵に挑戦。皆、素晴らしい出来だ。途中、河原の鳥も覗いてもらうが、少し少なめで残念。それでもコアジサシが1羽ひらひらやって来て、その優雅な姿を見せてくれ、一同感激。こうやってひらひらばかりしているのは,非繁殖個体という事か。
6/4 開成堰には近くまで車が入り、営巣地が心配。とりあえず島になっているので、コロニー内への侵入はないと思うが・・・。全体で10羽ほどの数。繁殖に特別の変わりはない。
6/13 開成堰の繁殖調査のため、鳥類保護連盟の方を案内。大水が出ていて、中州へは入れず、近くの中州から観察。雛の姿2羽を確認。生まれて3日ほどか。いつもより20日ほど遅れて、やっと雛の姿を見る。他はもう直ぐ生まれるのだろう。親の飛び方に慌てた感じがある。もしかしたら母親の腹の下に雛がいるのかも。数は全部で20羽。クロハラアジサシが1羽、コロニーの縁で飛行。コアジサシと比べると重そうで優雅とは言い難し。昨日の午後も、クロハラアジサシの姿はあった。堰には今年生まれのゴイサギの姿。
6/21 台風6号の襲撃。雨は150ミリを越えた。これではダムの放水は間違いない。
6/22 朝、4時丹沢湖のダムを開放。三保ダムの放水口から轟音と共に見える水飛沫は白いが、酒匂川に流れ込む水は黄土色の濁流となり、全てをなぎ倒し、流れ去る。下流域は土手のきわまで、水が迫ってきている。時折激しく消防車の音。土手の決壊でもあったのか。この時期の台風は珍しいというが・・・。、
6/25
微かな、根拠のない希望を持って、開成堰に向う。が、1羽のコアジサシもいない。中州には流木が散乱。全てが流されたことを悟る。これで昨年同様,今年も一羽の若鳥も送り出す事が出来なかった。とりあえず,今年の総飛来数は130羽ほど、繁殖個体は20羽、雛の数2羽という結果に終った。