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T-REX
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world guide
黄泉:はい、こんばんわ。黄泉先生のワールドガイドの時間です。
葵 :ようやく、重い腰を上げたってことでしょう?
黄泉:君もいらんことをいうな。……にしても、久しぶりだね(感慨深い)。
葵 :Vol.11から会ってないものね〜。
黄泉:……君は相変わらずだな。
葵 :おじさんは、はっするしてるわね〜。
黄泉:それは死語だろう?
葵 :おじさんにお似合いの言葉だと思ったのよ。それより、早く、早く! 「T−REX」で人気を二分する二人が出てきたんだから〜。
黄泉:……君はともかく、私は下火だよ……。

・・※・・ コロニー ・・※・・
葵 :そもそも、コロニーってどこにあるの?
黄泉:それは謎だね。我々にはここがどの宇宙のどの星なのか皆目見当が付かない。ただ、外の世界が自然に溢れる豊かな世界だと言うことは、シールド越しに見て取れる。まあ、地球と同じ環境の星だろうね。その表面に、この内部が空っぽの球形型のシールドが半分埋まっているんだ。我々はその自分たちが住んでいるシールド内部を、コロニーと呼んでいる。それが、左の図になるわけだ。
葵 :この広大な世界の、こんな狭いところに私たちは閉じこめられてるのね?
黄泉:コロニーとは、植民地という意味だね。本来ならそういう目的で作られたのかも知れない。とにかく、我々はシールドの空洞部に住んでいるわけだ。ちなみに、「T−REX」の舞台でレックスがぶいぶい言わせているのが、複数あるコロニーの中でも「V4−G」と呼ばれるコロニーだ。
葵 :ほら、おじさんは死語の人じゃない。
黄泉:……死後の人と勘違いしそうだね。そんなことよりも、コロニーは半円形の形をした空間で、シールドと呼ばれる人類の英知を結集しても未だに突破できない強固な壁によって、外の世界と隔絶されている。
葵 :人類の英知って、たとえば?
黄泉:核、だろうね。しかし、それを使ってコロニーの一つが犠牲になった。核を使ってもシールドを破壊することは出来なかったんだ。そうして、そのコロニーは人の住めない世界になったんだ。現在は廃棄物のコロニーになっている。そして、大昔は人工衛星もあったらしいけど、それともすでに連絡が取れない状況にある。まあ、流れ星になったのだろうね。
葵 :待って。人工衛星の話は聞いたことがあるわ。だけど、それってつまり人類はなにかの目的で自分たちでシールドの中に籠もったと言うことなの?
黄泉:それはおそらく違うだろうね。もし本当にそうならば、シールドを解除する方法があるはずだし、コロニー間で連絡や移動するための手段を持っていたはずだ。
葵 :……じゃあ、誰かに閉じこめられたってこと? 宇宙人?
黄泉:あるいは、この星にしてみれば我々が宇宙人だったのかも知れない。もっとも、その真偽は闇の中だ。
葵 :誰も知らないなんて、おかしくない? これだけ科学が発達した文化の根元にあったものなら、当時の情報が残っているはずでしょう?
黄泉:さあ、どうだろう? あるいは、暗殺された大統領が何か隠していたのかも知れないね〜。それに、情報媒体、メディアが当時のものとは変化しているはずだし。ディスクがあっても、使えるドライブが無いのかも知れない。

黄泉:話が脱線しているなあ。それよりも、コロニーの話だ。現存しているコロニーは、全部で……いくつって、本編にはあったっけ?
葵 :……確認しなさいよ。
黄泉:だって、読み返すの面倒なんだよ。とにかく、そのほかに、死滅したコロニーとか、未開発のコロニーが在るんだ。
葵 :未開発。つまり、人間が住んでいないってことね。
黄泉:我々はそこを、黄金郷エルドラドと呼んでいる。
葵 :人間の手の入っていないコロニー。つまりは、自然で溢れている訳ね。
黄泉:当然そこには資源が溢れ返っていて、とっくの昔に絶滅したはずの動物も住んでいるかも知れない。誰でも独り占めにしたい場所だよね。その管理は各コロニー政府が出資し合っている組織が行っている。
葵 :Vol.01は黄金郷の話が少しだけ出ていたわね。
黄泉:「M&M」のあの二人は、そこを目指すんだよ。
葵 :……予告編であった、草原を走るために?
黄泉:そこまで続くかが問題だがね。また、脱線した。とにかく、コロニー一つが国と言うことになる。コロニー内にはいくつかの大都市があって、我々が住んでいるのは下のイラストの御影シティということになる。コロニー一つには、政府があって大統領がいるんだけど、最近はどのコロニーでも政府が形骸化して、大企業が政治を支配しつつ在るね。御影シティの最後の大統領は過激派としても知られていたが、なかなかできる男だった。
葵 :大都市の他に、小都市もたくさんあるのよね?
黄泉:そうそう。だけど、小都市なんかはC層程度の文化レベルしかない。
葵 :ようやく、ここまで話がきたわね。御影シティは四階層に別れているのよね?
黄泉:大都市はどこも、四階層に別れている。特に「V4−G」コロニーは人類最初の拠点の一つだし、「御影シティ」はその指導者が治めていた都市だ。V4−Gコロニーには四つの大都市が存在し、四つの都市の間には風力発電所とか、大森林とか、水力発電所が存在していて、我々の生活をより自然に近いものにしようと、あがいているわけだ。
葵 :発電所なの?
黄泉:元、ね。風力発電所はコロニー内に風を作るために、水力発電所は水を浄化するために稼働していて、他から電力をとっている。主なエネルギー源としては、重水素による核分裂、まあ原子炉だがね。
葵 :……自然界の恩恵も薄いのよねえ。この閉鎖された空間で生きていくために、いったいどれだけの科学者たちが血を流したか……。
黄泉:そのうちの一人が私だがね。今現在も、こうだらだらと流している最中で……。
葵 :それで? 今度は都市の説明ね。(流す)
黄泉:……(流された)。

 

※・・ 都市 ・・※
黄泉:例に挙げるのは、当然我々の住んでいる御影シティだ。
葵 :私たちが住んでいるのは、さらに一番最下層、地面よりも下のD層よね?
黄泉:そう、御影シティは無計画に成長を遂げてしまった。石炭やら石油、各種金属など人間の営みに必要なエネルギー源などが当たり前のように採掘できたため、みんな堀まくった。掘った底に街を作りつつ、また掘り下げていく。それを繰り返していったら、いつの間にか円が出来ていて、その中心部分に街が出来て、お偉いさんが住んでいた。
葵 :それが現在のC層ね。
黄泉:そう。D層は現在ではその時の労働者の末裔が住んでいて、さらに上の層からの犯罪者たちの逃げ場所になり、廃退した世界となってしまった。昨今ではリサイクルが盛んだからいいけど、そうじゃなかったらとっくの昔に、ゴミの埋め立て地になっていただろうねえ。
葵 :小説内に廃都や廃ビルがやたらでてくるのは、その時代の名残なのね。
黄泉:たとえば、映画の「JM」のような世界がD層だね。ここは賞金稼ぎたちは同時に賞金首であり、まさしく弱肉強食の世界が展開されている。
葵 :C層はあんまり話しに出てこないわね?
黄泉:C層は「現代日本」よりも少し優れた程度だからね。C層には遺伝子に欠陥のある労働者たちが住んでいる。「現代日本」よりもそりゃ科学がすぐれているけど、生活はあまりかわらないようだね。
葵 :その遺伝子による欠陥ってなんなわけ?
黄泉:遺伝子の情報で、その人がどんな能力に優れているかとか、いつどの時期にどんな病気になるかがわかる。だから、優れた遺伝子の持ち主はB層以上で支配階級になることが許される。
葵 :遺伝子が優秀だと、人間も優秀なのか、レックスを見ているとはなはだ疑問ね〜。で、B層以上ってのが中枢アクシズになるわけね。
黄泉:そう、超高層ビルが建ち並び束になった場所。御影シティを支配する都市の中枢。この形事態は御影シティだけのものだが、どの大都市にもD層とあの中枢アクシズの形態は同じだね。
葵 :A層にはお偉方が住んでいるのよね?
黄泉:支配階級だね。彼らは体内にナノマシンを飼い、優秀なボディガードを連れていて、大企業の重役や政府の要人が多い。
葵 :優秀な遺伝子で構成された人間たちの集まりにしては、都市の荒廃が進んでいる気がするわ〜。
黄泉:まあね。それは遺伝子に欠陥があるのに、それを隠蔽している連中がいるからだろうねえ……。
葵 :Vol.11までは、主にD層を中心に話が展開していたわよね?
黄泉:その後の展開は、B層なんかのセレブな世界だね。レックスがああだから、そうっぽくないけどね。それでは、「また」お会いましょう〜。
葵 :あー、疲れた。おじさんの相手してると、おやじギャグがうつるのよね〜。
黄泉:……酷い言い分だな。(いそいそと白衣に着替え、覆面を被る)
葵 :さ、「彼」が心配しないうちに、おうちに帰らなくっちゃ〜。
黄泉:……最近の若い娘は……。
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