闇の王の下僕の中で最も強大にして恐怖の的となっているのがナズグル、すなわち指輪の幽鬼です。彼等は指輪を受け入れる事で本来の運命を欺き、不死の「存在」としてサウロンに仕えることとなったのです。彼等の痕跡は中つ国の隅々に残されており、あらゆる文化圏でそれぞれの言葉で名付けられています。モルドールではナズグル(指輪の幽鬼)、エルフにはウーライリ(光無き者)と呼ばれました。
彼等は第2紀に生まれた偉大な王達であり、エンドールの多くの国々を支配、征服することで彼等の黒き王に仕えたのです。
9人はサウロンの腕として、その意志を遂行する為にあらゆるものを奉げています。選択の余地など無く、服従するのみです。サウロン無くては幽鬼達には何の力も無く、彼の鍛えた九つの指輪が無ければ存在し続ける事すらできません。彼等は死なないのではなく、永劫の時間をかけて滅び続けて行く苦痛に苛まれており、その声は墓地より響くようなものとなります。彼等は(正に主の心そのままに)何物も信用せず、にもかかわらず人と獣の軍はその命によって滅ぼされていくのです。
サウロンは己が手で力ある王の中から無慈悲な心、強い精神力、力への渇望をもった者達を選び抜きました。彼等は人間を統べる王となり、サウロンの期待どおり最も強力な闇の下僕であることを証明したのです。幽鬼達は様々な文化圏から選ばれています。9人の内3名(ムーラゾール、アコーラヒル、アドゥナフェル)はヌメノ―ル人ですが、それ以外は全く別の文化圏の出身です。
ナズグルは結果的にエンドールの大部分の人々に知られ、中つ国のほとんどを一時的にせよ支配していました。全体としてサウロンの意志と呵責無さに心酔しており、サウロン最高の投資であったことを証明しました。
from 『Gorgoroth』