「二銭銅貨」・江戸川乱歩
「あの泥棒が羨ましい・・・」で始まる「二銭銅貨」は江戸川乱歩の処女作だそうですが、私が最初に読んだのはポプラ社の子供向け少年探偵シリーズでした。多分「暗黒星」だったかな。短編なので一緒に収録されてたんですね。この子供向けバージョンでは明智小五郎が若かった頃のエピソードとして語られていましたが、通常版では「私」の過去の出来事として、一人称形式で構成されていますね。厳密に比較したわけではありませんが、登場人物・ストーリーとも、ほぼ同じだったように思います。
友人が苦闘の末解読した暗号文を、「ゴジヤウダン=ご冗談」と解いて笑う「私」を嫌味な奴と当時思ったかどうかは忘れましたが、結構面白かったように記憶しています。
他に「黒蜥蜴」、「パノラマ島奇談」、或いは「人間椅子」、「芋虫」など、猟奇的な香りと謎解きの面白さが無理なく同居した文体は独特で、映画やTVドラマにするとその良さが半減してしまいます。