「四角な船」・井上靖
子供の頃、ラジオNHK第一の「日曜名作座」にて放送したもの。内容が一風変わっていたので、後日単行本を購入したんですが、今は手元にありません。井上靖っていうと、他には「敦煌」ぐらいしか読んでないけど。
中身は、某新聞記者・丸子東平が、この現代にノアの箱舟らしきものを作っている人物がいると聞き、その足跡を辿るといったもの。この人物に丸子は一度だけ面会するが、以降その足取りを追うも、すれ違いとなる。この人物は箱舟の乗船証である「カメオ(注・メノウや貝殻で作ったブローチのようなもの)」を、選ばれし人々へ手渡す旅に出たのだった・・・。
ストーリーも変わってますが、この箱舟の主、やたら「手を洗う」んですね。このことが何を意味するのか・・・、当時から不可解でした。単なる潔癖症なのか、まぁ、ノアになぞらえる現代の「高潔なる狂人」の話ですからね。きっと今読んでも解らないでしょう。
現物がすでに無いので記憶のみで書いてますが、忘れられない一冊ですね〜。
実は最近古本をGET、煤けた帯付で。(笑) 読み返してみて感じたのは、当時は気がつかなかったが、挿絵がいい。そう枚数は多くは無いのだが・・・。