こちらは週刊やさしいダイエット第25号・第35号・第36号に掲載した「ミネソタの実験」をまとめたものです。ダイエットが心と体にどのような影響を及ぼすのか、ダイエットを始める前にまず読んでください。
【ミネソタの実験とは?】
期間:1944年から1945年の1年間
目的:飢餓が人間の心身にどのような影響を与えるか調べるため
参加者:32人のボランティアの男性。実験前の体格の平均は、身長174.4cm、体重69kg、BMI22.7(肥満度+3.2%)
方法:
(1)最初の3ヶ月「初期統制期間」普通の生活をする。
(2)次の6ヶ月「半飢餓(ダイエット)期間」摂取カロリーを平均1,570kcalに抑え、更に週当たり約35kmのウォーキングを行う。
(3)最後の3ヶ月は食事を元に戻す。
半飢餓期間終了後の体格の変化:体格の平均は、体重52.4kg(−16.6kg)、BMI17.2(肥満度−21.8%)
〜そしてこの他にも、参加者の心身には以下の様な変化があらわれました〜
【食欲の変化】
○お腹がいっぱいで張り裂けそうなのに、食べることを止められなかった
○何をさておいても、食べ物のことばかり考えていた
○次の食事までの時間を数えるようになった
○1日の多くの時間を食べることに費やすようになった
○1日に何と平均5200kcalの食べ物を食べるようになった
○昼食を3回続けて食べることもあった
○食事のマナーに無頓着になり、皿を舐めるようになった
【体格の変化】
○体に脂肪組織が増え、柔らかく丸い体が彼らの特徴的な体型になった。
○筋肉などの回復は脂肪の回復より、大分後れをとった。
○太股や二の腕、胸や腰の幅と厚さ、首の幅のサイズが縮んだ。
○心臓が小さくなり、脈も遅くなった。
○体温が低下した。
○基礎代謝が40%低下した。
○むくみが起こり手首や足首が太くなった。
○冷え性になって、7月中旬でも日中にジャケットを着たり、寝る時に毛布を何枚もかぶったりした。
○疲れやすく動きがにぶくなった。エネルギー消費も低下した。
○荷物を持ち上げたり、押したり、運んだりする能力が低下した。
○腕や足、背中の筋肉が30%低下した。
○持久力が低下した。
○立ちくらみや失神が起こるようになった。
○手足のけいれんや麻痺が起こるようになった。
○尿意が頻繁になった。
○性的機能が低下し睾丸が小さくなった。
○目の焦点が合いにくくなったり、目の痛みが起こった。
○耳鳴りや聴力の亢進が起こり、普通の音が耳障りに感じられるようになった。
○皮膚は青白く、冷たく、乾燥し、ガサガサになって痛みを伴うこともあった。
○毛髪は細く乾燥し、抜け落ちた。
○外見が年齢に比較して老け込んで見えた。
【性格の変化】
○無感動・抑鬱・疲労感が増した。
○イライラや気まぐれが多くなった。
○セルフコントロールの力・理解力・集中力が減退した。
○知的作業を含む自発的動作が低下した。
○野心が無くなり、興味の範囲が狭くなった。
○日常生活に無力感を伴った。
○自分がやろうとすることと出来たことの違いに欲求不満を感じるようになった。
○性的興味の減退と性衝動が喪失した。
○外見や身だしなみについて無頓着になった。
○ノイローゼの傾向が強くなった。
○ヒステリー傾向が強くなった。
○騒音に敏感になるなど神経質になり、落ちつきのない、不安な状態であった。
○日常の雑用や義務をうまくこなせなくなった。
○食べ物への興味が増した。食べ物の話や食べ物について考えることに没頭するようになったが、何人かは他人が食べ物のことを話すことを嫌がった。
○レシピを集めたり、料理の本やメニューを集めたり、食事の時にとっておいた残りの食べ物を料理することに多くの時間を費やした。
○食べ物への切望心により食事時間への期待感をより高めた。
○その日の食べ物の食べ方の配分について計画的になった。
○食べ物の好き嫌いが無くなった。
○自分の食べ物への所有欲が強くなった。
○暖かい食べ物や飲み物を要求するようになった。
○食べ物を多く見せかけたり、種類が多いように見せかけるようにした。中には、食事をするのに2時間も時間をかけた人もいた。
○中には食べるのを止めることと食べ物を飲み込むことの選択に迷う人がいた
○食べ物を残す人がいると怒る人がいた
○食べ物のかけらまで平らげ、皿をなめた。
○ガムを噛むことが増え、中には1日40パックも消費した人がいた。
○喫煙回数が増えたり、それまで喫煙習慣の無かった人まで吸うようになった。
○爪を噛むことが増えた。
○使わないにも関わらず高価なものを手に入れるようになったり、「困ったとき」のことを考えて貯蓄をする事を極端に心配する人もいた。
○ダイエットの前半はユーモアと元気にあふれ。生き生きとし、敏感で忍耐強く、幸せそうだった人たちが、徐々にそれらを失い、話し方もしらじらしく、まじめになり、ユーモアも嫌みいっぱいのものになった。
○集団活動に消極的になり、一人で過ごす時間が多くなって自己中心的でわがままになった。
○社会的ふれあいが堅苦しくなり、行儀はよそよそしくなった。
○食べ物が会話の中心的話題になり、空腹さ、減量、モルモットのような生活などの話題以外ほとんどなかった。
○非常に怒りっぽくなっていることに気づいていたが、感情の爆発や不機嫌さ、暴力などをコントロールすることが全く出来なくなり、一部の人はその攻撃の対象になった。
○時に陽気になったり気持ちよく過ごすこともあったが、それらは数時間から数日しか続かず、最終的には落ち込んでしまった。