「痩せ過ぎ」がもたらす病気(週刊やさしいダイエット第11号より)


■はじめに

今回は「痩せ過ぎ(標準体重から−10%以下)」をテーマに取り上げたいと思います。現代は食生活の欧米化や、電化製品・交通網の発達に寄る運動不足などに伴って肥満が社会問題になり、多くの人がダイエットに励んでいます。

しかしその一方で痩せれば痩せるほど良い、と言った健康面から考えると大変危険な価値観がまかり通るようになり、若い女性を中心に痩せ過ぎが問題になってきています。これは肥満に寄る健康面でのリスクを強調する余り、「痩せ過ぎ」に寄るリスクが見えにくくなっている為だと思われます。

■意識調査から見えてくるもの

10〜30才代の若い女性に痩せ願望が強いと言われますが、実際はどうでしょう?

ある調査に寄ると、女子高生において正常体重(標準体重から±10%以内)者の90%、痩せ過ぎの者の40%が更に痩せたいと考えていると言います。

また、10代の女性の40%が痩せ過ぎの範囲の体重を理想としていることも報告されています。

更に女子大生では正常体重者の95%が「自分は少し太っていると思う」と答えており、このことから全体的な傾向として、自分の体型について間違った評価をしている人が圧倒的に多いことが指摘されています。

■「痩せ過ぎ」がもたらす病気

このような強い痩せ願望から、無理なダイエットによって体重減少を試みる人が多く、その弊害として骨密度の減少(骨そしょう症の原因)、貧血、月経異常をはじめとする健康上の問題を引き起こすことがあります。

他にも以下の症状を伴うことが有ります。
*体温の保温力低下(冷え性)
*皮膚乾燥(肌がガサガサになる)
*脱水(肌に張りが無くなる)
*筋萎縮(筋肉が落ちる)
*低血圧(朝起きられない)
*基礎代謝の低下(痩せにくくなる)
*低血糖(食前に手が震えたり、クラクラする。脳細胞へのダメージ)
*全身倦怠感(だるさ)
*脱力・無力感(やる気が起きない)
*易疲労性(疲れやすさ)
*思考力減退(考えられない)

■最後に

おそらく今回私がお話したことは色々なメディアでも既に取り上げられており、「痩せ過ぎは良くない」と知っている方は多いでしょう。しかし、それでも何故痩せ過ぎていく人が後を断たないのか。これには色々な原因が考えられますが、一つには「自分だけは大丈夫」と言う気持ち、またもう一つには「自分より痩せている雑誌のモデルさんやテレビのタレントさんが元気なのだから、私はもっと痩せても平気」と言う気持ちがあるでしょう。

一つ目については、誰にでも病気になる可能性があり、あなたもまたその一人なのだと言うことを忘れないでもらいたいと思います。病院に訪れる人の多くは、病気になる前は「自分だけは大丈夫」と思っていたのです。

二つ目については、モデルやタレントさんは「ダイエットも仕事のうち」つまり「ダイエットのプロ」なのです。私達は彼女らに憧れ、メイクやファッションを真似しますが、必死にダイエットし、またその為に生じた「不健康さ」を如何に見せないか、日々努力している彼女らと、同じようにはいかないのです。

「標準体重より−10%以下にならない」「1ヵ月に1〜2キロ以上は落とさない」。ダイエットする時はこの2つに気をつけ、健康を損なわないようにしましょう。