基礎代謝って何だろう?(週刊やさしいダイエット第12号より)


■はじめに

前号では「痩せ過ぎ」による健康上の問題として「基礎代謝が低下する」と言うお話をしました。この「基礎代謝」という言葉はよく聞かれますが、一体どのようなものなのでしょう?また何によって上がったり下がったりするのでしょう?

今日は基礎代謝についてお話したいと思います。

■代謝とは?

そもそも「代謝」とは何でしょう?「代謝(metabolism)」の語源であるギリシャ語の「metabole」には「変化」と言う意味がありますが、食べ物に含まれている「栄養素」は体内に入ると、エネルギーとして使われたり貯えられたりする為に、色々「変化」します。ですから「代謝」とは語源の通り、体内で起こる「変化」のことを指すのです。

しかし一般に「代謝」は「新陳代謝(古いものと新しいものが入れ代わって変化する)」という意味で使われ、更に「エネルギーを消費する」ことだけを指す場合もあります。このメルマガでも以下、「エネルギー消費」の意味で、「代謝」という言葉を使っていきたいと思います。

■3つの代謝

エネルギーの消費は、主に以下の3つによります。

(1)基礎代謝(全消費エネルギーの6〜7割を占める)
「安静時代謝」とも呼ばれ、呼吸や血液循環など生命を維持する為に使われるエネルギーで、じっとしていても消費されます。ちなみに眠っている時の基礎代謝は、眠りの深さにも寄りますが、おおよそ起きている時の90%程度です。

(2)生活活動代謝(全消費エネルギーの2〜3割を占める)
日常生活での活動や運動で消費されるエネルギーです。

(3)食事誘導性熱代謝(全消費エネルギーの1割を占める)
「特異動的作用」とも呼ばれ、食事に伴い消費されるエネルギーです。

■基礎代謝の測定方法

基礎代謝は「早朝空腹時(食後12〜14時間経過していること)」「快適な温度環境(20〜25度)」「正常体温」「心身ともに安静な状態で、あおむけ」「眠っていない状態(前夜に8時間以上の睡眠がとれていること)」のもとで、「呼吸熱量計」「閉鎖式呼吸計」などを使って測定します。

■基礎代謝のうちわけ

基礎代謝は、呼吸や血液循環の他にも排泄、体温維持、骨格筋(胃腸や心臓の壁も筋肉で出来ていますが、それ以外の腕や足などの筋肉のこと)の緊張の維持、脳の活動の為に使われるエネルギーですが、このうち骨格筋の消費エネルギーが1/3を占め、もっとも大きいと言われています。その為骨格筋の量が基礎代謝の高低に関係することは言うまでもありません。

■基礎代謝量に影響するもの

基礎代謝量は以下の条件によって異なります。

(1)年令
成長期に高く(2〜3才がもっとも高い)、老人期に低下

(2)性別
女性は骨格筋の量が少ない為、男性より低い

(3)体格
骨格筋の発達した人ほど高い

(4)気温
低温で高くなり、高温で低くなる(日本では8月が最低)

(5)食事
食べる量が少ないと低くなる

また発熱やある種のホルモン、妊娠、精神的な興奮などによっても高くなり ます。

■おわりに

以上、基礎代謝についておわかり頂けたでしょうか?

日本人の平均的な基礎代謝量は成人男子で1,300~1,600、成人女子で1,100~1,200kcalです。ダイエットで食事を制限すると、基礎代謝は低下しますが、体を動かすことでこれを防ぐことが出来ます。

尚、基礎代謝に食事に伴い消費されるエネルギーや、座っているのに使われるエネルギーを加えたものを「安静時代謝」と言い、「基礎代謝×1.2」で表わされるのですが、これより1日中座っているだけでも男性で1,700、女性で1,400kcal消費することがわかります。つまり医師の指導のもとで食事制限をしている場合を除き、生きていくために最低これだけは食べないといけないのです。