食欲抑制剤(週刊やさしいダイエット第18号より)
■はじめに
ダイエット相談をしていると、時々食欲抑制剤について質問されることがあります。多くはネットを通じてそれらを購入したいのだが効果はあるのか、また安全性はどうか、と言うことなのですが、この機会に広く皆さんに食欲抑制剤とそれを安易に購入・使用することの危険性についてお話したいと思います。
■食欲抑制剤とは
日本で使われている食欲抑制剤にはマジンドール(商品名;サノレックス)と言うものがあります。これは脳や神経に作用し、文字どおり食欲を抑える薬です。主な対象となるのは肥満度70%以上、またはBMIで35以上であり、食事療法や運動療法の補助として使われています。また医師の処方箋を必要とする薬(要指示薬)なので、薬局で自由に買うことは出来ません。
マジンドールはある一定期間以上使ってはいけないことになっています。それはこの薬に依存性があるからです。その他にも様々な副作用があり、また心身の状態や薬の飲み合わせによっては使ってはいけない人もいます。
この為マジンドールは自由に買うことが出来ないのです。ドラッグストアにマジンドールが並んでいないのは、ダイエットをする人に意地悪をしているからではありません。皆さんが安全に薬を使えるようにする為なのです。
これらは医師の指導のもとで使う分には問題はありません。しかし個人で購入・使用する場合、その安全性に保証はないのです。
■法律と食欲抑制剤
それでは食欲抑制剤の流通について、法律(主に薬事法)の面から考えてみましょう。
まずマジンドールをネットで購入する場合。初めに、薬は薬局開設者あるいは医薬品の販売業の許可を受けた人でないと売ることが出来ないので、売り手がそのどちらでもないならば、「薬を売る」行為そのものが違法です。また、もし売り手がそのどちらかであっても、マジンドールのように処方箋が無いと買えない薬を売ることは違法です。
次に日本で未認可の食欲抑制剤を購入する場合。初めに、業者が外国の薬を輸入したり日本で売ったりするには、厚生大臣の承認を得ることが必要なので、許可の無い人がこれを行えば違法です。また、個人輸入代行の場合は輸入そのものは規制されていませんが、輸入する薬について名称、製造方法、効能、効果などを書くこと(広告すること)は違法です。
食欲抑制剤と同じくインターネットで不法に売買されることの多い薬には「バイアグラ」がありますが、これが日本で未認可だった頃、インターネットのホームページで広告したとして輸入代行業者が薬事法違反の容疑で逮捕される事件がありました。
■おわりに
食欲抑制剤について相談される方の中には、以上のようなことをお話してもこうおっしゃる方がいます。「それでも痩せたいのです」「何が何でも痩せたいのです」と。
痩せる為なら何でもしたい!どんな努力も惜しまない!と多くの人が願うでしょう。しかし、その為に健康を犠牲にしたり法に触れたりすることは決して薦められるものではありません。そのような手段で手に入れた「美しさ」は、果たしてあなたを高めてくれるのでしょうか?
どうぞ皆さん、目的のために手段を選んで下さい。
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