お茶で痩せる?(週刊やさしいダイエット第24号より)


■はじめに

第22号ではいわゆる「ダイエット・サプリメント」と呼ばれるものについてお話ししましたが、今日はそれらのサプリメントと並んでダイエッターが利用することの多いダイエット食品;ダイエットティーについて取り上げてみたいと思います。

ダイエットをする人であれば誰でも「早く」そして「楽に」痩せたいと思うもの。その為「飲むだけで痩せる」「すぐに痩せる」とうたわれるダイエットティーは、多くの人の目に非常に魅力的に映ります。しかし、これらは本当に効くのでしょうか?また、飲み続けて害はないのでしょうか?

■ダイエットティーは食品である

ダイエットティーの中には「脂肪を溶かす」「栄養の吸収を妨げる」などの効果・効能をうたったものがあります。しかし、サプリメントの項でもお話ししましたように、「食品」は「薬」のように効果・効能を表示してはならないと薬事法で定められています。

つまり、もしあなたの飲んでいるダイエットティーのパッケージに効果・効能が記されているならば、それは「違法な商品」と言うことになります。現に薬事法違反で摘発され、製品が回収されるケースが少なくありません。

例え、海外で「薬」として用いられている成分が含まれていても、日本で「薬」と認可されていないものであれば、それは効果・効能を表示できません。一方、もしその成分が日本で「薬」と認可されているものであれば、許可無く薬を売ったと言うことで、これも薬事法違反となります。

■多くのお茶に含まれる「下剤」

ダイエットティーの中には「便秘を解消することでダイエットに効果がある」として、下剤成分を含むものが少なからずあります。

これは法律の面から考えれば、「センナ」と言う植物の葉に含まれる「センノシド」と言う下剤成分は、医薬品にしか使用してはいけないと定められていますので、これを使ったダイエットティーは薬事法違反、と言うことになります。

また健康の面から考えれば、「センノシド」は一度に大量に摂取すると腹痛や嘔吐をもよおし、妊婦さんでは早流産の危険も出てきますので、安易な使用は避けた方が賢明です。

■「下剤は痩せる」と言う間違った認識

世の中には「下剤は痩せる」という間違った認識がまかり通っています。それは「下剤を使えば、栄養が吸収される前に出してしまうことが出来る」と言う思いこみや、「実際にセンナなどの下剤を使った後、体重をはかってみたら減っていた」と言う経験に由来します。

しかし「下剤を使えば、栄養が吸収される前に出してしまうことが出来る」と言うことはありません。何故なら、食べ物は体内にはいると、まず胃でこなれ、次に小腸で栄養が吸収され、最後に大腸で水分が吸収されるのですが、下剤が働くのは最後の大腸の部分だからです。つまり、栄養が吸収されてしまった後に働くのです。

また「実際にセンナなどの下剤を使った後、体重をはかってみたら減っていた」と言う現象は、あくまで腸の内容物や大腸で吸収することの出来なかった水分が出ていった為に起こるのであり、決して痩せた(=体脂肪が減った)ことではありません。これはサウナで汗を流したら体重が減っていた‥と言うようなもので、水分を補給して脱水が改善されれば、体重は元に戻ります。

■最後に

2回にわたりダイエット食品についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?

「それでは、これらは全く効果が無いのか?」と疑問に思われる方もおられるかもしれませんが、ダイエット食品も他の「食品」と同じ程度の(つまり「みかんを食べていれば風邪をひかない」「ウナギを食べれば夏バテを防げる」程度の)働きはあるのかもしれません。

また「でも私はお茶で痩せた人を知っている」と言う方もいらっしゃると思いますが、その人はダイエット食品を使うことで「折角高いお金を出して買っているのだから、食事や運動にも気を付けなきゃ」とダイエットを頑張ることが出来たのかもしれません。

いずれにせよ、これらは「あくまでお守りやおまじないなのだ」と考え、自分で努力する姿勢を忘れずにいることが大切なのです。