ダイエット情報の見分け方(2)(週刊やさしいダイエット第50号より)
■(3)安易な単品主義に気を付ける
「単品主義」と言うと、ゆで卵ダイエット、りんごダイエットなどの単一の食品ばかりを続けて摂る方法を思い浮かべられるかもしれませんが、ここで言う「単品主義」とはその様なダイエットだけでなく、お茶やサプリメント、特定の食品(酢大豆など)にダイエット効果を求める方法も含まれます。
これらのダイエット法は非常に種類が多いので、一つ一つを取り上げることは出来ませんが、共通した短所として次のことがあげられます。
・栄養のバランスが崩れる
・科学的根拠が無い、若しくは有ってもそれを誇張している
第一の栄養バランスについては、先に「(2)タブーの多い食事療法に気を付ける」でお話ししたとおりです。
第二の科学的根拠ですが、根拠がないものは論外です。しかし根拠があってもそれが誇張されている場合〜例えば、実際にダイエット効果を出すにはその食品をバケツに2杯も3杯も一度に摂らなければならないのに、「ダイエットに効果がある」として売り出されている等〜には、科学的根拠はもはや迷信でしかありません。
また時々「食事に野菜を取り入れるようになったのですがなかなか痩せません」と言う相談を受けることがあるのですが、よくよく聞いてみると、いつものメニューに野菜サラダを大量に追加しただけだった‥と言うことがしばしばあります。野菜やキノコ・こんにゃくはダイエットに効果的と言われていますが、それはカロリーの多い食品の「代わりに」それらを摂った時に効果があると言うことであって、決して「痩せ薬」のように摂るだけで効果があると言うことではないのです。
■(4)部分的には痩せられない
これについては第37号「部分痩せ」をご覧下さい。
■(5)短期決戦より長期持久戦
ダイエット商品にはしばしば「短期間に楽々痩せられる」とうたっているものが見かけられます。中には「1週間で7キロ痩せられました」「1ヶ月でウエストが10cm細くなりました」と言う体験談を掲載しているものもあります。
果たして短期間でこんなに痩せることは可能でしょうか?例えば「1週間で7キロ痩せ」の場合、1日平均1キロ痩せることになります。しかし皆さんもご存じのように体脂肪を1キロ減らすには7,000kcalのカロリーを消費することが必要です。つまり普段3,000kcalの食事を摂っている人が断食をしても、体脂肪は0.43キロしか減らないのです。
これに運動を加えたらどうでしょう?フルマラソン(42.195km)を走ると人は2,400kcal消費すると言われます。すると断食+フルマラソンで5,400kcal消費できますが、これでようやく体脂肪は0.77キロ減らすことが出来ます。これを1週間続けると以下のようになります。
・断食(-3,000kcal)をした場合
1日あたり0.43キロ減 1週間で3.0キロ減
・断食(-3,000kcal)にフルマラソン(-2,400kcal)を加えた場合
1日あたり0.77キロ減 1週間で5.4キロ減
実際には脱水を起こすので見かけの体重はもっと減るかもしれませんが、このことからも1週間で7キロ痩せるのは到底不可能であることがおわかり頂けるでしょう。つまり世のダイエット広告にはいかに誇張が多いかと言うことです。
また第25号・35号・36号でご紹介した「ミネソタの実験」からもわかるように、短期間の急な減量はリバウンドやその他様々な心身の障害を起こします。結果を早く出したい気持ちは山々でしょうが、やはりダイエットは「短期決戦より長期持久戦」が大切と言えるでしょう。
■おわりに
2回で終わる予定だった「ダイエット情報の見分け方」ですが、書き始めたら皆さんにお伝えしたいことが沢山出てきてしまい、予定をオーバーしてしまいました。このお話は次号「ダイエット情報の見分け方(3)」に続きます。