水とダイエット(3)(週刊やさしいダイエット第61号より)
■水はダイエットの必需品
少し前のことになりますが、若い女性を中心に「水飲みダイエット」が流行ったことがあります(今もカナ?)。これは「スーパーモデルは1日に○リットルの水を飲んでいる」と言うのを合い言葉に、とにかく大量に水を飲む‥と言う方法だったのですが、果たして水を飲めば本当に痩せられるのでしょうか?またそんなに沢山飲んで、体に悪影響はないのでしょうか?
もし「水はダイエットに効果的か?」と聞かれれば、答えは「YES」です。それは主に次の理由によります。
・脱水を防ぐ
ダイエットで食事(固形物)の量を減らすと、「固形物の中に含まれている水」として摂ってきた分だけ、水の摂取が不足してしまいます。特にこれはVLCD(食事の代わりに摂る低カロリーのシェイクやドリンク)を使ったダイエットのように、食事の量を大幅に減らすものでは顕著で、その為普段より水を多めに飲むことが脱水の予防として大切になります。
・お腹を満たす
これは今までに何度もお話ししてきましたが、食事の時に出た飲料水やスープを最後にまとめて飲むよりも、食事の途中で適宜飲む方が、お腹がふくれ少量の食事でも満足できるようになります。
・お通じを促す
ダイエットで食事の量が減ると言うことは、「お通じの原料」が少なくなると言うことです。また、体が脱水傾向にあるときは腸での水の吸収が盛んになり、お通じは固くなります。このため、ダイエットをすると便秘が起こりやすくなるのです。そしてそれを防ぐため、普段より水を多めに飲んでお通じを柔らかくすることが効果的です。
以上のことより、「水はダイエットの必需品」と言うことが出来るでしょう。
■過ぎたるは及ばざるが如し〜水中毒
しかし、このようなお話をすると決まって「それじゃあ、水は飲めば飲むほどダイエットにいいのね」と考える方がいらっしゃいます。それはちょうど「赤ワインが健康にいい」と聞いて、ワインを毎日浴びるほど飲むようなものです。そんなことを続けていたら当然肝臓を悪くしてしまいますよね?
水も同じです。水は安全である、どんなに飲んでも余計な分は排泄されてしまうので害にはならない、と言う考えがまかり通っていますが、そうではないのです。
皆さんは「水中毒」と言う病気をご存じですか?これは精神科の病院ではよく見られる病気で、大量の水を飲み続けることにより体の電解質バランスが崩れ、最初は頭痛や脱力、さらに進むと錯乱やけいれんが起こり、ついには生命の危機に至ると言う怖ろしい病気です。
勿論ワインと違って水は安全域が広く、ちょっと普段より多く飲んだだけなら「水中毒」は心配要りません。実際、病院で水中毒を起こされる患者さん達は5〜6リットル、場合によっては10リットル以上の水を飲むのです。
しかしこれには個人差があります。ある人は5リットル飲んでも問題は起こらず、別の人はそんなに飲んでいないのに症状が出たりするのです。体のどこかに持病があって、水をうまく代謝できない状態にあるなら尚更です。
水に限ったことではないのですが、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」です。テレビや雑誌で「○○がいい」と聞くとその日のうちにスーパーに走り、そればかりを常識的な量を遙かに超えて大量に摂り続ける‥などと言うことをしていると、いいはずのものがかえって害を及ぼすことになりかねません。
どんなものにも「適正量」があると言うことを、是非心にとめておいて頂きたいと思います。
■おわりに
以上、3回にわたって「水とダイエット」についてお話ししました。これを読んで「水は多すぎず・少なすぎず、適量を飲むことが大切だ」と言うことを学んでいただけたのなら幸いです。
そして最後に。よく「痩せる水」と言うのが売り出されているようですが、果たして水に痩せる作用があるのでしょうか?これには実はちょっとしたトリックがあり、成分をよく見ると、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが、普通の水より多く含まれているのです。そう言う水は下剤のような作用があるので、下痢をして脱水傾向に陥れば当然見かけの体重は減ることになります。
やはり何か一品に頼って楽に痩せようと言うのは難しいようですね。
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