ダイエットと筋肉(1)(週刊やさしいダイエット第87号より)
■はじめに
皆さんは今、筋肉をつけたい(増やしたい)と思っていますか?それともつけたくないと思っていますか?少し前まで「筋肉」と言えば、「腕や脚が太くなる」等の理由でダイエッターからは敬遠されてきました。
しかし「筋肉がつくと基礎代謝が上がる」と言うことが広く知られるようになると、一転して「筋肉」は歓迎されるようになりました。そしてかつては「体脂肪を燃やす効果が少ないから」と軽視されてきた無酸素運動(特に筋力トレーニング)が「筋肉をつける運動」として持てはやされるようになったり、「筋肉がつく」と言う効果をうたったサプリメントに人気が集まるようになったのです。
が、しかし私たちは一体どれくらい「筋肉」について正しく知っているでしょうか?今日はダイエットに必要な「筋肉」の知識について勉強したいと思います。
なお、本来「筋肉」と言うと内臓の壁を作っている平滑筋(へいかつきん)や心筋(しんきん)も含みますが、ここでは運動に関係する骨格筋(こっかくきん)についてのみ取り上げます。
■筋肉についての基礎知識
人間の体には、一体いくつの筋肉(骨格筋)があるでしょう?私たちは普段「腕の筋肉」「お腹の筋肉」と言っていますが、例えば「太ももの筋肉」一つをとってもみても、大腿四頭筋、大腿二頭筋、膝関節筋・・・と10以上の筋肉があります。
そうやって体の筋肉を数えると全部で約400個あり、重さにして体重の約50%を占めます。しかし、筋肉の重さの約75%は水です。そして20%がたんぱく質、残りの5%は筋肉を動かす(収縮させる)のに必要なイオン等です。
また筋肉は「筋繊維(きんせんい)」と呼ばれる細長い細胞が集まって出来ています。筋繊維には、この後お話しするように「白筋繊維」「赤筋繊維」と言う2つのタイプがあります。
■白筋繊維と赤筋繊維
皆さんは白身のお魚と赤身のお魚の違いをご存知ですか?白身のお魚と言うと、タイやヒラメのように近海をチョコチョコ泳いでいて、一方赤身のお魚と言うと、カツオやマグロのように遠洋を悠々と泳いでいるようなイメージがありますよね。
これらは筋繊維の違いに因ります。白身のお魚は白筋(速筋)繊維と言う「素早く動けるけど疲れやすい」筋繊維が発達し、一方赤身のお魚は赤筋(遅筋)繊維と言う「動きは鈍いけれど長く動ける」筋繊維が発達しているのです。
実は人間にも、お魚と同じように白筋繊維と赤筋繊維があります。白筋繊維は瞬発力に優れているので、体の表面の素早く動かすような筋肉に多く含まれます。例えば二の腕の外側にある「上腕三頭筋」と言う筋肉には、白筋繊維:赤筋繊維=7:3の割合で含まれます。白筋繊維はエネルギー源として主に炭水化物(ブドウ糖やグリコーゲン)を消費します。
一方赤筋繊維は持久力に優れているので、体の奥のほうの持続的に働く〜姿勢を保ったりする〜ような筋肉に多く含まれます。例えばふくらはぎにある「ヒラメ筋」と言う筋肉には、白筋繊維:赤筋繊維=2:8の割合で含まれます(ヒラメなのに赤身なんです)(笑)。赤筋繊維はエネルギー源として主に脂肪を消費します。
ちなみに白筋繊維と赤筋繊維は、文字通り見た目(色)が違うのですが、これは筋繊維に含まれるミオグロビンと言う物質(筋肉に酸素を運ぶ働きをする)の量の違いに因ります。
■「筋肉をつける」とは?
以上のお話で、おおよそ「筋肉」とはどう言うものか、お解り頂けたと思います。さて、それではもう少し実用的なお話になりますが、「筋肉をつける(増やす、発達させる)」とはどう言うことでしょうか?数を増やすのでしょうか?それとも数はそのままで大きさを変えるのでしょうか?
一般的に成人において「筋肉をつける」と言うのは、1個1個の筋繊維を大きくすることを指します。これはちょうど肥満が、子供の頃は脂肪細胞の数が増えることにより起こり、一方大人になると脂肪細胞のサイズが増えることにより起こるのと似ています。勿論厳密に言えば、大人になってからも筋繊維の数が増えることはありますが、これはあくまで補助的なものに過ぎません。
■おわりに
紙面の都合で今日は筋肉について「さわり」のみお話しました。次回は実際に筋肉をつけるにはどうしたら良いか、そして筋肉をつければ本当にダイエットに有利なのか、お話したいと思います。
なお、スポーツの秋にちなみましてホームページ「やさしいダイエット」も新しいコンテンツを追加しました。以下のページでは色々な運動の消費カロリーを調べることが出来ますので、是非ご利用ください(^-^)。
[エネルギー消費量]
http://homepage2.nifty.com/luke_apostle/shouhi.html
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