ダイエットと筋肉(2)(週刊やさしいダイエット第88号より)
■はじめに
前回は「ダイエットと筋肉」の第一回として、筋肉とはどういうものか、そして筋肉をつけると言うのはどういうことか、基本的なことをお話しました。
今日は実際に筋肉をつけるにはどうしたら良いか、そして筋肉をつけた結果ダイエットにどのような影響が出るか、お話したいと思います。
■筋肉をつけるには?
「運動」を有酸素運動と無酸素運動に分ける時、「有酸素運動」は脂肪を燃やす運動、「無酸素運動」は筋肉をつける運動と言われます。その所為か時々「ウォーキングは有酸素運動なので筋肉がつかず、基礎代謝が上がらないと聞きました。私のやっていることは無駄なのでしょうか?」と言った相談を受けることがあります。では本当に、有酸素運動では筋肉がつかないのでしょうか?
実は筋肉は、使えばつき使わなければ落ちる(使いすぎても落ちる)為、有酸素運動でも筋肉をつけることが出来ます。日本のある研究グループの発表によれば、万歩計による1日の歩数と足の筋肉量の関係を調べたところ、沢山歩く人ほど太ももの後面・すね・そして特にふくらはぎの筋肉量が多かったそうです。
しかし、より効果的に筋肉をつけようと思えば、やはり筋力トレーニング(レジスタンストレーニング、ウエイトトレーニング)等の無酸素運動は不可欠です。
■筋力トレーニング
かつて筋力トレーニングは「体脂肪を燃やす効果が少ないから」として、軽視されてきました。しかし「ダイエットには筋肉が重要だ」と言う認識が広まると、筋力トレーニングが見直されるようになりました。実際アメリカスポーツ医学会でも肥満症の運動療法として、筋肉量を維持するため、有酸素運動に筋力トレーニングを追加することを勧めています。
では一体、筋力トレーニングはどんな風に行えば良いのでしょうか?具体的な方法は割愛しますが、一般的に筋力トレーニングは「週に2〜3回程度」「最大筋力の70〜80%の負荷のかかる運動を」「8〜12回繰り返すこと」から始めると良いと言われています。
「最大筋力」とは、1回持ち上げるのがやっとの重さのことを言い、[kg]であらわします。例えば貴方が60kgの重りを1回持ち上げるのがやっとだったら、最大筋力は60kgになります。しかし「最大筋力の70〜80%の負荷」を探す為にそんな重いものを持ったら、腰を痛めたり血圧を跳ね上げたりする等、かえって健康に害を及ぼしてしまいます。そこで普通は、正しいフォームで10回上げ下ろし出来る重さが最大筋力の75%程度なので、それを適切な負荷とすることが多いようです。
なお、筋力トレーニングのような負荷の大きい運動は、ウォーキングのような負荷の小さい運動に比べ、故障が起きやすいと言われています。運動の習慣の無い人はまず有酸素運動やストレッチ運動などで体を慣らし、筋力トレーニングを行う際には本の記述やトレーナーの指導をきちんと守り、正しい方法で行うようにしてください。
■筋肉量と基礎代謝
さて、それでは有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせて頑張ること数週間、貴方は1kgの筋肉をつけたとします。この時貴方の基礎代謝はどれくらい上がっているでしょうか?
実は筋肉量と基礎代謝の関係については、未だにはっきりしたことが解っていません。かつては筋肉が1kgつくと基礎代謝が5%アップするとか、筋肉が4.5kgつくと基礎代謝が500kcalアップすると言った報告もありましたが、最近のものに限ってみると筋肉を1kgつけても基礎代謝のアップは10〜20kcal程度のようです。
これはおそらく基礎代謝が、筋肉量以外の要素によっても左右されることによると思われます。実際有酸素運動では、メカニズムは不明なものの、筋肉量の増加に比べて基礎代謝の増加が著しいと言われています。
しかし、だからと言って筋力トレーニングが無駄なわけではありません。基礎代謝の増加こそわずかですが、筋肉を付けると運動中の消費カロリーが増えたり、運動後の基礎代謝を上げたりするなどの作用があり、ダイエットにはやはり効果があると言えます。
■おわりに
以上、2回に渡って筋肉についてお話しました。
最後になりますが、「筋肉をつけるには?」と言うと、「プロテインを沢山飲む」と答える方がおられるかもしれません。しかしvol.58でもお話したように、筋肉はプロテインを飲むだけでつくのではなく、それ相応のトレーニングをしなければつけることができません。勿論、運動しなくても筋肉がつくサプリメントと言うのも存在せず、もしそのようなものがあったら、それはドーピングの薬物です。
筋肉や筋力トレーニングについてはまだまだお話したいことがありますが、そちらは追々メルマガに掲載していきたいと思います。
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