ヘルシー食品太りにご用心!(週刊やさしいダイエット第94号より)
■はじめに
皆さんは健康番組はお好きですか?また健康番組で紹介された食品を積極的に摂ったりしていますか?今年のサラリーマン川柳の優秀作品の中には、次のような句がありました。
「健康に 良いもの全部 食べて肥え」
皆さんも「健康に良い」と紹介されたものを食べ過ぎて、逆にカロリーオーバーになったことはありませんか?今日はその様な「ヘルシー食品太り」についてお話します。
■ダイエットに関する嘘?本当?
まず皆さんにクイズを出します。以下の質問に○か×で答えて下さい。
(1)豆腐1丁(400g)は豚もも肉50gより低カロリー
(2)同じ大さじ1杯なら蜂蜜は砂糖(上白糖)より低カロリー
(3)動物性脂肪(バターやラード)は太るがオリーブ油は太らない
さて、皆さんは幾つ○を付けましたか?
■クイズの種明かし
先ほどのクイズですが、正解は全部×です。何故そうなのか、一つずつ解説しましょう。
まず(1)の豆腐1丁と豚もも肉50gですが、豆腐1丁は320kcal。それに対して豚もも肉50gは80kcalです。豆腐と言うと低カロリーなイメージがありますが、量を食べればそれなりにカロリーオーバーになってしまうと言うことですよね。
次に(2)の蜂蜜と砂糖ですが、これは重さではなく容積で比較しているところがポイントです。大さじ1杯は15ccですが、そうすると蜂蜜は22gで65kcal、砂糖(上白糖=いわゆる白砂糖)は9gで35kcalになります。同じ重さなら、蜂蜜の方が低カロリーなんですけどね。
そして(3)のラードとオリーブ油ですが、どちらも大さじ1杯で80kcalです。オリーブ油だから低カロリー・・・と言うわけではないのです。
豆腐も蜂蜜もオリーブ油も、どれも健康に良いとされる所謂「ヘルシー食品」です。私たちはテレビでこの様な食品が紹介されるとつい、「健康に良い」と言うことにばかり目がいき、そう言う食品にもカロリーがあることを忘れてしまいます。そして、その様にしてヘルシー食品をお腹いっぱい食べ続けると、健康になるつもりが冒頭でお話したような「ヘルシー食品太り」になってしまうのです。
■高カロリーな献立はどっち?
それでは以上のことを踏まえて、皆さんにもう一つクイズを出します。次の献立のうちどちらが高カロリーでしょう。またそれぞれ何kcalくらいあるでしょう?
【メニューA】
・ごはん200gに黒ゴマ大さじ1杯かけたもの
・冷奴200g
・ヨーグルト200gに蜂蜜大さじ1杯入れたもの
・玉ねぎサラダにオリーブ油大さじ1杯かけたもの
・サバの味噌煮100g
・納豆40g
【メニューB】
・ごはん80g
・ウドとワカメの澄まし汁
・菜の花のおひたし
・野菜あんかけ豆腐ステーキ100g
・いちご120g
・豚しゃぶとグリーンアスパラのみぞれ和え50g
勘の良い方なら「さっき豆腐や蜂蜜・オリーブ油は意外と高カロリーと言っていたから、きっと高カロリーなのはAの方だろう」と想像されると思いますがその通り、Aの方が高カロリーです。それでは一体Bに比べてどれ位高カロリーでしょう?
実はAはBに比べて3倍高カロリーなのです。Aには豆腐などの他にも「黒ゴマ」「ヨーグルト」「納豆」など代表的なヘルシー食品を取り入れていますが、例えば黒ゴマ大さじ1杯(約10g)は58kcal。先ほど砂糖は大さじ1杯35kcalと書きましたので、何と同じ容積でゴマは砂糖の1.7倍もカロリーがあるのです。これでは折角健康の為に甘いものを控えていても、ゴマをやたらと振り掛けていたら、あっと言う間にカロリーオーバーになって逆に健康に良くないですよね。
またヨーグルトは200gで124kcal、納豆は40gで80kcal・・・こうやって計算していくと、メニューAの総カロリーは約1,200kcalになってしまいます。一方メニューBの総カロリーは約400kcal。つまり一食につき800kcalの差があるわけで、これを1ヶ月続けていると、Aの食事をしている人はBの食事をしている人に比べ、計算上10kg多く太ってしまうのです。
■おわりに
食事と言うのはカロリーばかりでなく、ビタミン・たんぱく質など栄養のバランスにも気を配ることが大事です。その為にはテレビで紹介されるような「ヘルシー食品」を取り入れることも、一理あるでしょう。しかし、健康に良いと言うイメージだけでそれらを食べ続けてしまったら、健康にはプラスどころかマイナスになってしまうのです。これからは主観(イメージ)だけでなく、客観的な数字(カロリーなど)まで考慮して、賢く食材を選びたいものですね。
なお「ヘルシー食品太り」という言葉やメニュー等は、武庫川女子大学栄養クリニック研究室の先生方の書かれた文章や講演の内容から引用させて頂きました。
1つ前の号へ‐
トップページへ‐
目次へ‐
1つ後の号へ