○人と月の関係
*歴史
超古代、子供を産むのは月神に選ばれた女性だけだと思われていました。女性は月神の力を受けて妊娠し、月が満ちる頃に子供を産みます。人間は老いますから子供を産むことは人間にとって不可欠な行為です。その子供を産むことが出来るのは月神に選ばれた女性だけなので、女性は男性よりも神に近い尊い存在でした。女王が支配し、男性は労働力であり、女性の遊び相手に過ぎなかったのです。女王の遊び相手を務める男は、短い期間だけ、女王の衣を借りて王となることが出来ました。しかし、太陽神が強くなる冬至には殺され、血は豊作を祈って畑に撒かれ、その肉は巫女たちによって食べられる運命が待っていました。
やがて、女性に子供を産ませるのは月神では無く男性だと判ると、女性と男性の地位は逆転しました。月神は太陽神の陰に隠れました。キリスト教社会になると、完全に男尊女卑となり、太陽神は冬至に復活するために、復活するキリスト同一視され(冬至クリスマス)、月は悪魔の棲むところとその地位を落とされてしまったのです。
暗黒の中世と呼ばれた16世紀ヨーロッパでは、満月の夜、魔女が箒に乗って飛び回り、また狼男になるのではないか、と怯えました。狼男の心配は、普段正常な人が突然狂気になる「ルナシー(Lunacy)」と思われます。魔女は、箒に乗って林に集まって宴を開き、悪魔に身も心も捧げたとされました。魔女はキリスト教の異端者を指します。