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官から民への流れに異議あり

ルピナス LETTER 37号  2006年・ 初春号

建築確認制度の欠陥

 二〇〇五年秋に発覚した「耐震構造偽装事件」は、建築主や設計事務所、施行業者などののモラルや違法性が問われましたが、この一連の事件によって、建築確認制度の欠陥が露呈されたと言えるでしょう。私は、一九九八年に建築基準法が改正され、民間での確認申請が可能になったことが、問題の核心であると考え、建設委員会でこの点を質問しました。民間の建築確認については、最高裁では「民間建築確認審査による建築確認は地方自治体の事務」というみなし規定により、国にも責任があるとしています。民間での確認申請は二週間程度のスピード審査で、およそ一カ月後に区のほうにA4版で四枚くらいの確認概要が届くので、問題があったとしても、区はどうしても対応が遅れてしまいます。自治体の確認行政も貧弱です。実際、区で行っている確認申請の建築主事は一人だけで年間一六三件(二〇〇四年度)扱い、民間での確認申請との比率は2対8で圧倒的に民間が多くなっています。民間建築確認の審査方法、審査機関のあり方と行政の関与などの再検討が必要ですが、根本の建築基準法の規制緩和の流れを食い止めなければ、私たちの快適な住環境やまちづくりが失われるばかりです。


■公立保育園の民営化は見直しを

  文京区では「新行財政改革」により、保育園二園の民営化を実施しようとしましたが、保育の質の低下を心配する保護者が二年近くも区と粘り強い協議を重ねてきた結果、十八年度四月からの実施は見送られることになりました。区は都が条件緩和して進めている認証保育園を区の保育計画中に位置付け、待機児解消を図っています。多様なニーズに応えるためにという「保育の市場化」が、子どもたちや親の要望に応え得るものになるか、大いに疑問です。  
今年も公的責任と民営化を厳しく監視していきます。


 

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