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ルピナスメール&ダイアリー NO.67

 


★☆★☆★☆ルピナスメール  67号 2004.12.10 ★☆★☆★☆
木村民子


 ここ数日12月とは思えない暖かい日が続いています。重たいコートを着なくてすむだけ、心も軽いはずなのに、私はかなり重たい気分でいます。

★「文の京」自治基本条例審査特別委員会終わる  
 「区の憲法」ともいうべき自治基本条例案の審議のために、12月8,9日、全議員による特別委員会が開かれました。しかし、初日の午後いっぱい区長は特区認定の授与式にのぞむため、欠席ということが当日朝知らされたため、委員会は紛糾し散会となりました。しかし、午前中予定されていた初の参考人5名による意見陳述は予定どおり行われ、推薦した会派からの質問などにも参考人が答えました。
 概ね、新生クラブ、公明党、自民党の参考人は青少年委員、町会長、商店街振興組合などの立場で賛成意見を述べ、年金受給者の立場で共産党の参考人は反対意見を述べました。
 市民フォーラムでは、鈴木弁護士が法律の専門的な観点から、「住民主権」「住民参画の具体性」「区民の権利保証」など、条例案に欠けている問題点を指摘されました。
 (12月9日付け毎日新聞朝刊にも掲載されています。)

★市民フォーラムをのぞく各会派・無所属議員は全員賛成
 私たちの会派では審議過程が4つに分けられたため、4人でそれぞれ担当し質問しました。
 私は第4章「区の責務」第5章「区議会の責務」第6章「執行機関の責務」を担当し、次のことを主に質問しました。
 区と議会と執行機関の関係については、 区の定義に「議会と執行機関」2つを入れ込んだ為、区の責務に「保証役」を規定した条項にあるように、議会も「自ら公共的サービスを提供する役目を担う」ことになります。
 このことは、議会と執行機関の2元代表制として、それぞれの機能を尊重するという考え方に矛盾をきたしますし、「調整役」を議会に認めるとなると、議会の行政への関与が拡大します。他の自治体の条例では執行機関の責務をそれぞれ分けて規定するに留めるなど、きちんと整理し、あるいは、吉川町のように町の定義から議会をわざわざ外しています。
 他にも、「協働・協治」を理念としたり、社会の在り方であったり、考え方であるなど、異なった概念を表し、統一性がとれていません。協働・協治はめざすべき「豊かな社会」の実現のための手段であると考えますが、この条例案は「協働・協治」が目的になっているのです。
 そして、何よりも文京区の自治基本条例は住民主権を核として「参画と協働」をめざした他の自治基本条例とは明らかに異質です。その他、以下の理由で私たち会派は反対しました。(共産党は賛成しました)

☆「文の京」自治基本条例についての市民フォーラムの少数意見

本条例は、「文京区の憲法」とも言うべき最高法規性を持つとされています。地方自治体が自治を法的に方向付ける基本原理を定めることは、地方分権の時代にあって当然のことです。自治基本条例は形式はあくまでも一条例ですが、他の条例をはじめ自治立法づくりやその解釈運用を法原理的に方向付けるものでなければなりません。そのことは、地方自治体の役割として「地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担う」と地方自治法第1条の2が改正されたことによっても要請されています。
しかし、本条例案は自治基本条例等の名称で他自治体で制定されている条例と比較すると異質なものであることがわかります。それは、自治基本条例を既に制定した自治体において、別に「協働条例」等の名称で制定されている「パートナーシップ条例」の内容が大幅に入り込んでいるからです。
私達は、協働条例や区民参画条例は、自治基本条例と別に定める必要がある条例であると考えますし、その協働条例においては区民や地域団体、NPO等と行政が対等の立場で協働することを定めるべきだと考えています。
本条例では、本来「豊かな社会を実現」するための手段であるべき「協働・協治」が自己目的化されているため各条文に整合性がとれない等の問題を生じていますし、自治基本条例に必要不可欠な「住民主権」が条例に明記されていないものとなっています。
本条例の審議に際して参考人として発言した鈴木利廣氏は、「住民主権」、「住民参画の具体性」、「区民の権利保障」が不明確、あいまいだという本条例の持つ問題点を明らかにしましたが、「住民主権」は前文や目的等で明確にされなければなりません。
この条例は、区民の権利として「協働・協治の社会の実現に参画する権利や地域の課題を解決するための活動に関する情報を求めることができる。」としているものの、他自治体で明確にされているような形で、権利としての住民参画を具体的に保障するのではなく、条例の定めに執行機関の役割で「政策立案・実施・評価への区民等の参画」としているだけです。
区民憲章を考える区民会議の「中間のまとめ」までは、男女が平等に参画することについて明記されていましたが、「文の京」自治基本条例では、男女平等参画や子どもの権利等の権利保障については、質疑でも明らかなように「権利のカタログ」にはしたくない等理由で、意図的に排除されるものとなっています。
更に、文京区基本構想の「おわりに」で示された「区民参画の具体的な仕組み及び手続き、苦情解決の仕組み」等についても応えるものとなっていません。
本条例においては、これらの問題が明確にされるべきだと考えます。市民フォーラムは、主権者である住民の権利が明確にされるようあらためて求めると共に、「文の京」自治基本条例ついては、以上の指摘をし反対します。


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