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2005年2月の日記2005-03-01(Tue) 04:19
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2005年2月1日(火)

38400bpsの話の続き

SaTa.さんから。無改造でも5000000/16/(2*(0+2))=78125bpsと5000000/16/(2*(1+2))=52083.33bpsは出せそうですね。問題は相手がこの中途半端な速度に追従できるかどうかですが…。

同期モードのときはクロックモードを1倍に設定できるのでデバイスの最大速度は5000000/1/(2*(0+2))=1250000bps=1.25Mbpsかな。X68030同士だったら何とかなるかしら。

メモ:ラキッ!さんのところからMZLさんのSCCの動作周波数を計測して時定数を自動的に決定するコード。


44...449

44...449の素因数分解表がn=150まで完了したのでn=200まで伸ばしました。n=150までに残されていた難易度の高い合成数の多くがSamuel ChongさんとGGNFSによって分解されました。


来年の暦要項

毎年2月1日に翌年の暦要項(国民の祝日など)が発表されます。2006年3月29日の皆既日食は日本では見られませんが、2006年9月8日の部分日食は日本各地で見られます。


土星のリングと衛星ミマスの共演

土星探査機カッシーニによって撮影された画像の中から、幻想的で美しいリングと衛星ミマスの共演。Spotlight on Mimasでリングの外側のやや離れたところにある細い線はF環です。Sun-striped Saturnのほうはリングを撮影したらフレームの端にミマスが迷い込んでしまったかのようで面白い構図だと思います。大部分が氷の塊というミマスの直径は398km、その1/3に近い大きさのハーシェルクレーターが過去の衝突の歴史を物語っています。


2005年2月2日(水)

38400bpsの話の続き

やっぱり割り込み禁止はDIでしょ。ボーレートを変更するときに割り込みを禁止するのはレジスタ番号の設定とデータの書き込みの間で割り込んできたコード(SCC割り込みとは限らない)にコマンドレジスタをアクセスされると困るからです。コードを汎用にする場合は必須だと思います。


H-IIAロケット7号機

H-IIAロケット7号機の打ち上げ予定日時は2月24日17時06分〜18時34分ということで宇宙開発委員会に了承されたそうです。いよいよですね。


Stella Theater Lite Ver2.30

Windows用のプラネタリウムソフトStella Theater Liteのバージョン2.30が公開されました。地球上のあらゆる地点のあらゆる時刻のあらゆる方角の星空をパソコンの画面で見ることができるフリーソフトです。個人的にはマウスで星空をドラッグするときの操作感が気に入っています。Stella Theater Liteのおよそ30倍の数の恒星と彗星なども表示できるシェアウェアStella Theater Proも試用できます。


2005年2月3日(木)

GGNFS-0.72.12

Chris Monicoさんによる数体ふるい法の実装GGNFSのバージョン0.72.12が公開されました。


うぐぅ

Auto-Protectの影響で録画に失敗する罠に久々にハマってしまった。アスミちゃんがカクカクしてるよぅ。


2005年2月4日(金)

2029年4月13日の金曜日までの小惑星2004 MN4の正確な軌道が計算された

昨年12月23日、NASAは2029年4月13日の金曜日(日本時間では14日)に小惑星2004 MN4が地球に衝突する確率が1/300であると発表しました。トリノスケールでイエローゾーンの4が初めて使用され、発表から数日の間に衝突の確率が1/37まで上昇するなど、年末はドキドキしながら最新情報を追っていました(12月24日以降の日記を参照)。その後はグリーンゾーンの1に落ち着いていました。その小惑星2004 MN4について、1月27日、29日、31日に5回にわたってアレシボ電波観測所によるレーダー観測が行われ、従来よりも確度の高い軌道が算出されました。新しい予測によると、小惑星2004 MN4は2029年4月13日に地球の中心から地球の半径のおよそ5.7倍(36,350km)の距離のところを通過します。これは人工衛星よりも遥かに大きな直径300メートル以上の物体が静止衛星よりも低い高度を通過することを意味しており、通過の際には肉眼で見える3.3等の天体が蟹座を通って1時間に42度という猛烈な速さで天空を横切るだろうと予測されています。この小惑星が2029年に地球に衝突する可能性は否定されましたが、2029年の接近が近すぎて地球の引力で軌道が大きく変化してしまいます。接近する距離について最大で地球の直径ほどの誤差があり得るため軌道がどこまで変化するかわからず、現時点では2029年4月13日以降の軌道の予測は困難であるとされています。


ECMNET

ECM(楕円曲線法)で発見された素因数の今年のランキングが更新されました。紛れ込んでいた私の42桁の記録は予想通り早々と姿を消しました。10位が44桁なので頑張ればまだ紛れ込めるかな。


2005年2月5日(土)

アルマゲドン

ありえないものを真面目に映像化するというコメディ映画の王道を行く超大作。何度目だか忘れたけれどテレビでやっていたのでまた観てしまいました。


2005年2月6日(日)

88...883

near-repdigitな数88...883の素因数分解が150桁まで完了しました。桁数の大きい数の多くがAnton KorobeynikovさんとGGNFSによって分解されました。特筆すべきはGNFS法(一般数体ふるい法)によって分解された数が3個あることでしょう。aa...aabの形のnear-repdigitは多項式が単純なのでSNFS法で分解できますが、多項式の桁数の1/3くらいが既に分解されている場合はGNFS法を使ったほうが速そうです。


SRAM関連ツール

Mitsukyさんのところで進行中のリモート・ブートのテストにSRAMP_LD.Rが必要ということなので、月刊電脳倶楽部78号(1994年11月号)に掲載されたW.HOEさんのSRAM関連ツール6作品をまとめてX68000 LIBRARYに収録しました。


2005年2月7日(月)

鴨天国

白鳥を撮ったつもりが鴨だらけ。

撮影日:2月4日。ロケ地:埼玉県大里郡川本町の白鳥飛来地。

鴨天国

2005年2月8日(火)

ハッブル宇宙望遠鏡は廃棄、オキーフ長官が退官

1月23日の日記に書いたように2006年のNASAの予算計画にハッブル宇宙望遠鏡の改修に必要な予算が含まれないことが正式に発表され、ハッブル宇宙望遠鏡は2007年か2008年に廃棄される見通しになりました。また、NASAを最も大きな悲劇から立ち直らせるために尽力し火星探査の進展なども見守ってきたNASAの第10代長官Sean O'Keefe氏が退官しました。退官後はルイジアナ州立大学総長に就任する予定とのこと。


地震

11時29分頃、関東地方で震度4の地震。津波の心配はなし。震源は茨城県南部、深さ70km、M4.8。


477...77

near-repdigitな数477...77の素因数分解表がn=150まで完成したのでn=200まで伸ばしました。


板垣公一さんが同じ日に2つの超新星を相次いで発見

ベテランの超新星ハンターとして知られる板垣公一さんが日本時間の2月6日の朝と夕方に2つの超新星を相次いで発見したそうです。アストロアーツの記事に板垣さんによる超新星発見のニュースのリンクがずらっと並んでいますが、凄い数ですね。


2005年2月9日(水)

Mitaka Ver.1.00 beta

国立天文台が「4次元デジタル宇宙プロジェクト」で開発し4Dシアターで上映用に使用しているソフトウェアの軽量版「Mitaka Ver.1.00 beta」が国立天文台のホームページで公開されています。Windows用のフリーソフトウェアで、35MBのZIPファイルをダウンロードしてきて適当なフォルダに解凍しmitaka.exeをダブルクリックすると起動します(インストーラは付いていません)。国立天文台がある東京都三鷹市の星空を表示するプラネタリウムモードと太陽系内外の天体や探査機を任意の方向から眺める宇宙空間モードがあり、宇宙空間モードでは例えばカッシーニ越しに土星を眺めたり銀河系の全景から太陽系の中までズームしたりといったことができます。地球と火星の地表を立体的に表示するための地形データと星座絵のデータは後日配布されるそうです。


ECMで40桁

(10199+11)/3 = 33...337(199桁)の40桁の素因数がECMで見つかりました。1月ならばECMNET(Paul Zimmermannさん)のランキングに紛れ込めたサイズですが、既に10位が45桁なので全然足りません。ECMで40桁台は出そうでなかなか出ないので、今からランキングに紛れ込むのは大変そうです。


MS05-004〜MS05-015

Microsoftの2月のホームユーザ向けセキュリティ情報はMS05-004〜MS05-015までの12個。手元ではWindows UpdateとOfficeのアップデートで合計11個、ダウンロードサイズは約9MBでした。インストール後は再起動が必要です。


2005年2月10日(木)

カーボン・プラネッツ

2004年2月19日の日記にケンタウルス座の白色矮星BPM 37093に1034カラットのダイヤモンドが埋まっているという話を書きましたが、ダイヤモンドが埋まっているのは白色矮星だけではないようです。地球、火星、金星などのケイ酸化合物を主体とする惑星をケイ酸惑星(シリケート・プラネッツ)と呼ぶなら、太陽系外には炭素化合物を主体とする惑星、すなわち炭素惑星(カーボン・プラネッツ)もあるらしいのです。これまでに発見された太陽系外の惑星のうちの幾つかが炭素惑星である可能性が指摘されており、中でもパルサーPSR 1257+12を回る複数の惑星が炭素惑星の有力候補にあげられています。それらは炭素を生産していた星が年老いて崩壊したことによって誕生したと考えられており、銀河系全体で炭素の割合がゆっくりと増えているのでこれから誕生する惑星はすべて炭素惑星になるかも知れないそうです。炭素を多く含む天体は地下深くに高圧で黒鉛(グラファイト)がダイヤモンドに変化した層が存在する可能性を秘めていますから、おそらく炭素惑星にも巨大なダイヤモンドが埋まっていることでしょう。


2005年2月11日(金)

GGNFS-0.73.0

Chris Monicoさんによる数体ふるい法の実装GGNFSのバージョン0.73.0が公開されました。


177...77

near-repdigitな数177...77の素因数分解表がn=150まで完成したのでn=200まで伸ばしました。n=150までで難易度の高かった数の多くが柴田伸吉さんとGGNFSによって分解されました。


2005年2月12日(土)

ECMで合成数の因数が見つかった例

合成数の因数は素数の場合よりもずっと見つけやすいので記録としての価値はあまり高くないのですが、桁数が多いので寝ぼけまなこで見るとドキッとしてしまいます。

坂井さんの57桁(2月11日)

Input number is 335089739876440306258473144277906734088829387433036490543198479407572362706223357380666415725967778423643303868062427511180003457825945642861 (141 digits)
Using B1=10000000, B2=22329304695, polynomial Dickson(12), sigma=2255979736
Step 1 took 879400ms
Step 2 took 532000ms
********** Factor found in step 2: 192723926204486092903344997098792034604777085911804837111
Found composite factor of 57 digits: 192723926204486092903344997098792034604777085911804837111
Composite cofactor 1738703369507425079696741101385547519338753922959552163942922607234620100362048248251 has 85 digits

私の61桁(2月11日)

GMP-ECM 5.0.3 [powered by GMP 4.1.4] [ECM]
Input number is 511111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111 (186 digits)
Using B1=4000000, B2=6051720134, polynomial Dickson(12), sigma=3004567099
Step 1 took 195250ms
Step 2 took 131437ms
********** Factor found in step 2: 1307919058677444035656414284945714002082918457093748091472147
Found composite factor of 61 digits: 1307919058677444035656414284945714002082918457093748091472147
Composite cofactor 390781912473958488081929157787436686994167365615886450148075124782198934376950769278648461606014961829939168420467243499855613 has 126 digits

坂井さんの64桁(2004年7月20日)

Input number is 222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222227 (147 digits)
Using B1=10000000, B2=22329304695, polynomial Dickson(12), sigma=438687043
Step 1 took 975650ms
Step 2 took 579820ms
********** Factor found in step 2: 4130823405675278904065541959080034412852020458213035716581304941
Found composite factor of 64 digits: 4130823405675278904065541959080034412852020458213035716581304941
Probable prime cofactor 53796108039117408201713122464668477028900137584676342534723577710785928545348290047 has 83 digits

2005年2月13日(日)

銀河系球場の場外ホームラン

時速240万km以上の速度で銀河系から飛び出してゆく星が見つかり、最初の星の追放者(first stellar outcast)と呼ばれて話題になっています。カタログ番号はSDSS J090745.0+24507。銀河系の中心にある超質量のブラックホールによって投げ飛ばされてしまったらしいその星は、さながら場外ホームランのように銀河系の中心からほぼ一直線に遠ざかっているのだとか。銀河系を追放されてしまった彼(彼女?)はこれから何処へ行くのやら。


2005年2月14日(月)

H-IIAロケット7号機、打ち上げ10日前

MTSAT-1Rを衛星フェアリングへ収納する作業を行ったとのこと。2月24日17時09分の打ち上げに向けてH-IIAロケット7号機の準備がいよいよ大詰めを迎えているようです。


2005年2月15日(火)

地震と炭鉱爆発

中国の話。日本時間のきょう8時38分頃、中国西部の新疆とカザフスタン共和国の国境付近でM6.0の地震。USGSの速報で震源の深さが2.2kmと浅いのでメモ。震源の深さは修正される可能性が高い。中国北東部の辽宁では月曜日の炭鉱爆発事故で200人以上が死亡または行方不明との報道。


2005年2月16日(水)

地震

4時46分頃、関東地方で強い地震。気象庁の速報によると、最大震度は5弱(茨城県南部)(土浦市、つくば市、玉里村)。津波の心配はなし。震源は茨城県南部、深さ40km、規模はM5.4。

常磐自動車道で一部通行止め。東北新幹線は始発から平常通り運行。JR成田線と京成電鉄で一部徐行運転。埼玉県内の高速道路で最高速度を50kmに規制。いずれも随時解除の見込み。


追記 USGSは震源の深さを65.4km、規模をM5.2と推測しています。また、初期の報道よりも交通機関への影響が大きかったようです。けが人も出ていますが、地震そのものではなく本人が慌てたためにけがをした人もいたそうです。地震のときは慌てず落ち着いて行動するようにしたいものです。


2005年2月17日(木)

NIFTY-Serveの終焉

1987年4月に運営を開始した日本最大のパソコン通信サービスNIFTY-Serve(現在のロゴはNIFTY SERVE)が2006年3月31日をもって19年の歴史に幕を下ろすそうです。TTYフォーラムについては2005年3月31日(来月末)に廃止されることが既に発表されており、Webフォーラムとして存続するものと終了するものがあります。


FSHARPのライブラリはどうなるのかな。


2005年2月18日(金)

ECMで40桁

(10185-7)/3 = (3)1841<185> = 17 · 787 · 7757 · 3182479906939<13> · 379120658383121<15> · C150

C150 = 1649233781119169276135278455500153757167<40> · P111

40桁前後まではたまーに出るんだけどねぇ。


2005年2月19日(土)

スペースシャトルの打ち上げ再開は5月15日

H-IIAロケット7号機が2月24日(来週木曜日)の打ち上げへ向けて準備が進んでいますが、スペースシャトルのほうも具体的な打ち上げ予定日が公表されて打ち上げへ向けて突き進む感じになってきました。万が一打ち上げで再び問題が生じて帰還できなくなった場合には最短1ヶ月でレスキューミッションの打ち上げが可能とのことです。

2月25日頃 2本の固体燃料ブースターを外部燃料タンクへ取り付け

3月18日 ディスカバリーと外部燃料タンクを結合

3月25日 発射台39Bへ移動

4月7日 液体酸素および液体水素燃料を注入

5月12日 カウントダウン開始

5月15日 ディスカバリー打ち上げ(打ち上げ可能期間は6月3日まで)

6月14日 (ディスカバリーの打ち上げで問題があったとき)レスキューミッション打ち上げ

7月12日 (ディスカバリーの打ち上げで問題がなかったとき)アトランティス打ち上げ


追記


2005年2月20日(日)

GGNFS-0.73.1

Chris Monicoさんによる数体ふるい法の実装GGNFSのバージョン0.73.1が公開されました。


代数分解メモ

MLで話題になっていたXY+YXの特殊な場合。

42k+1+(2k+1)4 = (22k+1-2k+2k-2k+1+4k2+4k+1)(22k+1+2k+2k+2k+1+4k2+4k+1)

解き方:(22k+1)2+{(2k+1)2}2 = {22k+1+(2k+1)2}2-2·22k+1(2k+1)2 = {22k+1+(2k+1)2}2-{2k+1(2k+1)}2


おまけ

4X4k+1 = (2X2k-2Xk+1)(2X2k+2Xk+1)

解き方:(2X2k)2+12 = (2X2k+1)2-2·2X2k = (2X2k+1)2-(2Xk)2


ファースト・ウェーブの脅威

2004年12月27日、射手座SGR 1806-20のガンマ線バーストは5万光年離れた地球の電離層にも影響を与えました。中性子星SGR 1806-20は1月29日の日記に書いた宇宙最強の磁石「マグネター」の1つで、強力な磁界で発生した磁気リコネクション(磁力線の繋ぎ替え)が太陽フレアの比ではない大爆発を引き起こし、物質を光速の30%という驚異的な速さで吹き飛ばしました。地球から5万光年も離れた天体が満月よりも明るく輝いたのです。もしもこのような爆発が地球から10光年以内の場所で起きたなら、オゾン層の大部分が破壊されて地球上の生物は絶滅してしまうでしょう。幸いなことに今のところ地球の近傍にマグネターは確認されていませんが、『インデペンデンス・デイ』(Independence Day)や『宇宙戦争』(The War of The Worlds)のような異星人の侵略よりも、このような自然現象のほうがより大きな脅威であるとCfAのプレスリリースには書かれています。『宇宙のステルヴィア』のプロローグに描かれている「ファースト・ウェーブ」は西暦2167年にみずへび座β星(β Hyi)の超新星爆発が20光年離れた地球にも大きな被害をもたらしたというものでしたが、似たようなことが現実に起こる可能性があるというわけです。大きな小惑星の衝突であればだいぶ前にわかるはずなのでなんとかなるかも知れませんが、ファースト・ウェーブを事前に検出できる可能性は低そうです。事前に検出できたとしてもオゾン層を守る手立てはまだ確立されていませんが…。


2005年2月21日(月)

ファースト・ウェーブの脅威(追記)

asahi.comに簡単ですが日本語の記事がありました。


寄生的頭蓋結合の分離手術

10ヶ月になるマナール・マゲドちゃんの頭には生まれつきもうひとつの頭がついていて、それはまばたきしたり微笑んだりしていたけれど首から下がなかった…。ロイターが配信した分離手術前の写真は衝撃的で分離手術後の写真も痛々しいけれど、13時間に及んだ手術が成功して本当によかったと思う。


2005年2月22日(火)

H-IIAロケット7号機の打ち上げ延期

24日に予定されていたH-IIAロケット7号機の打ち上げは天候不良のため26日以降に延期されました。


イランの地震関連

日本時間のきょう11時25分頃(現地時間5時55分頃)、イラン南東部のケルマン州ザランド(Zarand in Kerman province)でM6.4、震源の深さ42.4kmの地震があり、家屋の倒壊などで死傷者が出ているようです。3万人以上の死者を出した2003年12月26日のイラン大地震も午前5時台に発生していました(2003年12月27日の日記を参照)。


ECMで59桁の素因数が発見された

Bruce DodsonさんがECMで59桁の素因数を発見し、Robert Backstromさんの58桁の記録を破って世界新記録となりました。しかも分解された数が素因数分解が完了していない最小のレピュニットだったR233 = (10233-1)/9の残り162桁の合成数だったため、素因数分解が完了していない最小のレピュニットも同時に更新されてR239になりました。


2005年2月23日(水)

GGNFS-0.73.2

Chris Monicoさんによる数体ふるい法の実装GGNFSのバージョン0.73.2が公開されました。


地震

21時59分頃、関東地方で震度3の地震。


KB886677、KB887742

いずれもWindows XP SP2用の修正プログラムで、昨年から公開されていたものをWindows Updateと自動更新に加えたとのこと。インストール後に再起動が必要。


2005年2月24日(木)

H-IIAロケット7号機は26日に打ち上げ

天候不良のため26日以降に延期されたH-IIAロケット7号機の打ち上げは26日17時09分に決定したそうです。


3万2000年の封印を解かれたバクテリアと火星の凍った海

アラスカのフェアバンクスの北16kmほどのところにあるゴールドストリーム・クリークの谷底に、米軍の寒冷地研究機関CRRELが1960年代に掘った4万年以上前の永久凍土に達するトンネルがあるそうです。好冷菌(極低温でのみ生きられる生命体)を探すために1999年と2000年にトンネルを訪れたMSFC(NASAマーシャル宇宙飛行センター)の研究者フーヴァーは、そこで珪藻か金茶色の藻類のようなものを見つけて持ち帰りました。ところが詳しく調べてみると、それは珪藻などよりももっと面白いものであることがわかりました。それは3万2000年前に氷に閉じ込められた細菌体(バクテリア・セル)の集合体で、しかも氷が解けると多くの細菌体が生き返ったのです。3万2000年の封印を解かれたバクテリアの菌株はいくつかの研究機関に分配されており、日本の理化学研究所バイオリソースセンター微生物材料開発室にも保存されているそうです。ESA(欧州宇宙機関)が火星に凍った海があることを示す証拠を発表しており、もしも過去に火星に生命が存在していた時期があったならば氷の中に微生物が閉じ込められているかも知れません。


2005年2月25日(金)

42番目のメルセンヌ素数が見つかったらしい

知られている42番目となるメルセンヌ素数が見つかったようです。昨年5月に見つかった知られている41番目のメルセンヌ素数M24036583 = 224036583-1(7235733桁)よりも大きく、10000000桁には満たないとのこと。


土星の衛星フェーベとMZシリーズの意外な関係

土星探査機カッシーニ(Cassini)によって撮影された黒い衛星フェーベ(Phoebe)の画像をもとに、フェーベの24個のクレーターにそれぞれ名前が付けられました。今回はフェーベをギリシャ神話に出てくる大船アルゴ(Argo)に見立ててクレーターにアルゴの乗組員(Argonauts;アルゴナウテースまたはアルゴノーツ、単数ではアルゴノート)の名前を付けるという手法がとられました。アルゴの乗組員たちは英雄ジェイソン(Jason)に率いられて金の羊毛(the Golden Fleece)を求めて遠征したといいます。フェーベは直径が220kmほどしかありませんが、その半分近い大きさの直径100kmのクレーターにはジェイソンの名前が付けられました。アルゴはかつてシャープのパソコンMZシリーズのシンボルマークとして用いられていたので、とても懐かしい感じがします。


H-IIAロケット7号機打ち上げ前日

H-IIAロケット7号機の打ち上げは明日26日17時09分です。宇宙作家クラブの掲示板で取材レポートが始まっているのでチェックしましょ。


2005年2月26日(土)

42番目のメルセンヌ素数が見つかった

きのう書いた通り、知られている42番目となるメルセンヌ素数が発見されました。現在詳報待ちです。


H-IIAロケット7号機打ち上げ当日

いよいよです。10時までにMTSAT-1R(運輸多目的衛星新1号)の電源が入り、第2段ロケットの液体酸素タンクの充填が完了。11時までに第2段ロケットの液体水素タンクと第1段ロケットの液体水素タンクの充填も完了。12時までに第1段ロケットの液体水素タンクの充填も完了。打ち上げは17時09分。

最新情報

関連記事


H-IIAロケット7号機の打ち上げ

16時30分頃 17時09分の打ち上げに向けて最終カウントダウン進行中。

16時45分頃 ライブ中継は打ち上げを待つ発射台が映っている。雲の影で暗くなったり明るくなったり。機体と設備間の通信に一部エラーが生じたためカウントダウンをX-60で停止したとのこと。

17時10分頃 打ち上げ予定時刻を超過。きょうの打ち上げ可能時間帯は18時33分まで。

17時28分頃 18時25分打ち上げで仕切り直し。

17時43分頃 そろそろライブ中継のプログラムが始まるかな。

17時44分頃 ライブ中継のプログラムは17時50分開始とのこと。

17時50分頃 ライブ中継のプログラムがスタート。

18時21分頃 打ち上げ4分前。自動カウントダウンシステム開始。

18時25分 メインエンジンスタート、リフトオフ。

18時27分 正常に飛行中。

18時28分 SSB、SRB分離成功。正常に飛行中。

18時29分 高度108km。

18時30分 衛星フェアリング分離。高度148km。正常に飛行中。

18時32分 第1段エンジン燃焼終了、分離。第2段エンジン点火。正常に飛行中。

18時33分 高度265km。

18時35分 安定して飛行中。

18時36分 高度308km。

18時37分 安定して飛行中。

18時38分 第2段エンジン第1回燃焼停止。慣性飛行へ移行。

18時39分 小笠原局の追尾が終了。クリスマス局の追尾開始まで5分。

18時45分 打ち上げ後20分。クリスマス局の追尾準備。

18時46分 クリスマス局追尾開始。良好にデータを受信。

18時50分 第2段エンジン第2回燃焼開始。安定して飛行中。

18時51分 高度251km。

18時52分 高度248km。

18時53分 第2段エンジン第2回燃焼停止。慣性飛行へ移行。

18時55分 クリスマス局追尾終了。

19時04分 サンチャゴ局追尾開始。

19時05分 MTSAT-1R分離。

19時06分 実況終了。


H-IIAロケット7号機の打ち上げ成功

MTSAT-1Rの分離成功でH-IIAロケット7号機の打ち上げの成功が確定しました。H-IIAロケットはまだパワーが足りないとかコストパフォーマンスが悪いといった課題がありますが、とりあえず日本が再びスタートラインに立つことができてよかったと思います。

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H-IIAロケット7号機の打ち上げ成功(続き)

日本の衛星には打ち上げ後に愛称が付けられるのが慣例ですが、今回のMTSAT-1R(運輸多目的衛星新1号)には愛称を付けないようです。信頼回復の最初の一歩で衛星に愛称を付けて喜んでいる場合ではないという意見もあると思いますが、航空管制と気象観測の両刀使いで日本で生活するほとんどの人が5年くらいお世話になることを考えると、やはり何か親しみやすい呼び方が欲しい気もします。


追記 愛称は5月末の運用開始の時点で「ひまわり6号」とする方向で検討されているようです。


2005年2月27日(日)

サツキとメイの家

愛・地球博(愛知万博)から。みんなが知ってる「となりのトトロ」でサツキとメイが引っ越してきた家を、建築手法、経年変化、家具・調度品に至るまで可能な限りリアルに再現したパビリオンです。さすがにボロさまでは再現していないようですが、中を歩き回って家具や調度品に触れてみることができるそうなので、古きよき時代のぬくもりが感じられることでしょう。設計統括は三鷹の森ジブリ美術館館長の宮崎吾郎さん。日時指定の完全予約制(1時間100名、1日800名)です。

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知られている42番目のメルセンヌ素数は7816230桁

25日から書いていた42番目のメルセンヌ素数について、GIMPSからプレスリリースが出ました。2月18日に発見されたメルセンヌ素数はM25964951 = 225964951-1で、10進数で7816230桁の数です。これは2004年5月15日に発見された知られている41番目のメルセンヌ素数M24036583(7235733桁)(2004年5月29日の日記を参照)よりも大きく、知られている最大の素数の記録が更新されました。


追記 15時現在、GIMPSのサーバが繋がりにくくなっているようです。


追記 復旧したようです。


土星のポートレートと自転周期の話

土星探査機カッシーニが2004年10月6日に撮影した126枚の画像を繋ぎ合わせて超高解像度フルカラーの土星のポートレートが作られました。画素数は8888×4544=38.5メガピクセル。こうして改めて見ると、土星は本当に美しくて、それでいて奇妙な姿の惑星だと思います。

土星の画像がいつも横に伸びているように見えるのは、輪があることによる錯覚だけではなくて、実際に土星の形が球よりもだいぶ横(赤道面の外方向)に伸びているからです。土星の両極間の直径が地球のおよそ8.5倍であるのに対して赤道直径はおよそ9.45倍ですから、大雑把な言い方をすると土星はタテとヨコの長さが地球ひとつ分も違います。このように潰れてしまった主な原因が自転に関係していることは容易に想像できますが、困ったことに土星の自転周期を厳密に測定するのは意外に大変です。火星のように周回軌道よりも外側から地表が見えれば地表の目印の動きを観察するだけで自転周期がわかりますが、木星や土星のような巨大なガス惑星は表面が常に動いているので目印はあてになりません。ではどうするのかと言うと、自転と一緒に回転している磁界の変化を観測します。この方法を用いて2004年6月にカッシーニによる観測で土星の自転周期が10時間45分45秒±36秒であることがわかりました。赤道の長さが地球の30倍もあるガス惑星が地球の倍以上の速さで回転しているのですから、遠心力で伸びてしまうのもなんとなくわかるような気がします。

実はこの話には続きがあって、カッシーニで計測された自転周期が1980年〜1981年にボイジャー1号とボイジャー2号で計測されたものよりも6分、割合にして1パーセントも長いことが新たな問題になりました。ボイジャーとカッシーニのどちらかの観測機器が故障していたわけではなさそうですし、もちろん土星の自転速度をこんな短期間で1パーセントも遅くするような要因は見当たりません。結局、土星の自転速度と磁界の回転速度はずれていてしかも緯度によってずれ方が異なるらしいというなんともややこしい問題に発展してしまいました。この現象は土星の自転軸と磁軸がほぼ一致していることと関係があると考えられていて、同じガス惑星でもそれらが一致していない木星では起こらないようです。一方太陽では同じ現象が起きており、土星の磁界は地球よりも太陽に近いのだそうです。いずれにしても詳しいメカニズムが解明されるまでにはまだ時間がかかりそうです。

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2005年2月28日(月)

MTSAT-1R関連

H-IIAロケット7号機で静止トランスファー軌道(遠地点高度がおよそ36000kmの楕円軌道)に投入されたMTSAT-1Rは、3回のAMF(Apogee-kick Motor Firing;アポジモーター噴射、遠地点でエンジンを噴射すること)で静止軌道へ投入されます。その後、太陽電池パネルとソーラーセイルを開き、さらに2回のTMF(Trim Maneuver Firing)によって3月8日に東経140度の赤道上空に静止します(自転と同じ周期で周回することで地上から見ると静止しているように見えます)。昨夜、1回目のAMFが予定通り行われました。下の表は株式会社ロケットシステムの打ち上げ概要の資料から主要なイベントの時刻を拾ったもので、これによると2回目のAMFは3月1日13時53分、3回目は3月4日10時48分となります。静止軌道への投入と太陽電池パネルの展開がうまくゆくことを期待しましょう。静止軌道に入ったらCelesTrak WWWHeavens-Aboveで軌道要素と現在位置を確認すると衛星をより身近に感じられるかも知れません。余談ですが、2003年3月28日に打ち上げられた情報収集衛星(日本の偵察衛星)2機もトラッキングされて軌道要素と現在位置が公開されているので身近に感じられます(ダメじゃん)。

日時経過時間イベント
2月26日18時25分00秒+0日00時間00分00秒リフトオフ
2月26日19時05分00秒+0日00時間40分00秒衛星分離
2月27日01時00分00秒+0日06時間35分00秒西側リフレクタ展開開始
2月27日01時40分00秒+0日07時間15分00秒東側リフレクタ展開開始
2月27日20時31分18秒+1日02時間06分18秒AMF1開始
3月01日13時53分36秒+2日19時間28分36秒AMF2開始
3月04日10時48分30秒+5日16時間23分30秒AMF3開始
3月05日06時42分00秒+6日12時間17分00秒太陽電池パネル展開
3月05日06時57分00秒+6日12時間32分00秒トリムタブ展開
3月05日22時41分12秒+7日04時間16分12秒ソーラーセイル展開
3月07日00時33分30秒+8日06時間08分30秒TMF1開始
3月08日12時59分24秒+9日18時間34分24秒TMF2開始
3月08日14時50分18秒+9日20時間25分18秒軌道上試験へ移行

追記 MTSAT-1Rの国際標識は2005-006A、衛星番号(SSC物体番号)は28622のようです。じきにCelesTrak WWWLast 30 Days' Launchesに軌道要素が出てきてHeavens-Aboveで現在位置を確認できるようになると思います。

おまけ


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