| STUDIO KAMADA | Japanese to English by @nifty |
| 2007年1月の日記 | 2007-02-28(Wed) 13:46 |
|---|
| 打ち上げ日 | 射場 | ロケット | 軌道 | 名前 | 開発 | 運用 | 重量など | 参照 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月10日 12時53分 成功 |
インド スリハリコタ サティシュ・ダワン |
PSLV | 太陽同期 630km 97.914度 |
地球観測衛星 CartoSat 2 |
インド ISRO |
665kg 800W |
THE Hindu RESTEC Gunter ISRO |
|
| 宇宙カプセル回収実験機 SRE 1 |
インド ISRO |
615kg 1週間後 大気圏再突入 ベンガル湾着水 |
THE Hindu Gunter |
|||||
| 太陽同期 | 地球観測衛星 LAPAN-Tubsat |
ドイツ TU Belrin |
インドネシア LAPAN ドイツ TU Belrin |
56kg | THE Hindu RESTEC Gunter |
|||
| Pehuen | アルゼンチン | 6kg | THE Hindu | |||||
| 1月18日 11時12分 成功 |
カザフスタン チュラタム バイコヌール |
Soyuz-U | プログレス補給船 Progress M-59 |
ISS補給フライト 24P |
JAXA MKS Gunter |
|||
| 1月31日 8時22分 失敗 |
シー・ローンチ 西経154度 太平洋上 |
Zenit-3SL | 静止 東経57度 |
多目的通信衛星 NSS 8 |
アメリカ Boeing |
アメリカ SES NEW SKIES |
5,920kg 26.7m×10.0m Boeing 702 C×56(+10) Ku×36(+6) 18kW 15年 |
Sea Launch Boeing SES NEW SKIES Gunter |
JavaScriptで人工衛星の位置を表示するで「きく8号」の表示位置が予定されている静止位置(東経146度)から離れてしまっています。原因はNORADのトラッキングデータが古いためで、他のサイトやソフトウェアでもNORADのデータを使用しているものは同様の結果になっていると思います。NORADのデータが更新されるまでもう少しお待ちくださいませ。
油断してたけしの新・世界七不思議(テレビ東京)を見逃しました。あぅ。気付いたときはエンディングでしたが、取材中に偶然発見したという地上絵の空撮映像を12秒だけ録画できたので後でGoogle Earthで探してみるつもり。
平均直径5,151kmのタイタンは土星で最大の衛星です。昨年7月22日、土星探査機カッシーニがそれまでのタイタンの観測で最も北側となる北緯7度以北の幅250km、長さ1,000km以上の領域をスキャンし、直径3kmから70km以上のものまで大小合わせて75個以上の湖が発見されました。タイタンの湖は水ではなく液体のメタン(あるいはその他の炭化水素化合物)で満たされています。その温度は摂氏マイナス183度(90K)くらい。地球で水が雨となって降り、川となって流れ、湖や海から蒸発してゆくように、タイタンではメタンが雨となって降り、川となって流れ、湖から蒸発してゆくと考えられています。29年ごとに訪れる夏には湖は小さくなり、完全に干上がってしまうかも知れません。地球では空や海が青っぽく見えますが、タイタンでは周囲のものがオレンジのような赤みがかった色に見えます。もしも私たちがタイタンの湖畔に降り立つことができたなら、オレンジ色の世界にいながら眼前には地球と驚くほどよく似た姿の湖が広がっていることでしょう。その光景に懐かしささえ感じた後、その世界が地球とまったく異なる化学式で成り立っていることを思い出したときの驚きは想像を超えるに違いありません。
NORADの「きく8号」のトラッキングデータが更新されました。このデータが十分に正確だと仮定すると、昨日の時点で「きく8号」は赤道上空を1日あたり約0.6度ずつ西へずれてゆく静止ドリフト軌道にいたことになります。このドリフト軌道から高度を少し下げて静止軌道に入ります。12月27日のプレスリリースで軌道調整に約2週間かけると発表されていたので東経146度静止化完了予定は1月10日前後だと思いますが、数日早く静止軌道に収まるかも知れませんね。
KIKU 8 (ETS 8)
1 29656U 06059A 07004.59843300 -.00000250 00000-0 00000+0 0 89
2 29656 0.1445 280.1201 0010257 127.4183 59.2362 1.00096482 231
カタログ名 = KIKU 8 (ETS 8)
カタログ番号 = 29656
国際標識 = 2006-059A
元期 Epoch = 2007年 1月 4日(木)23時21分45秒 [JST]
= 54104.598433 [MJD]
軌道傾斜角 i0 = 0.1445 [deg]
昇交点赤経 Omega0 = 280.1201 [deg]
離心率 e0 = 0.0010257
近地点引数 omega0 = 127.4183 [deg]
平均近点角 M0 = 59.2362 [deg]
平均運動 n0 = 1.00096482 [revs/day]
周期 = 23時間58分37秒
近地点高度 = 35792.51 [km]
遠地点高度 = 35879.11 [km]
軌道長半径 a0 = 42213.95 [km]
軌道短半径 b0 = 42213.93 [km]
近地点距離 q0 = 42170.65 [km]
遠地点距離 Q0 = 42257.25 [km]
昇交点赤経摂動 = -0.0134 [deg/day]
近地点引数摂動 = 0.0267 [deg/day]
UCS Satellite Databaseが更新されました。12月27日までに打ち上げられた844機の人工衛星の情報が掲載されています。
アイテム数は1200個、KMLファイルは9万行。
Google Earth 4がバージョンアップしました。建物にテクスチャを貼り付ける機能が自動化され、「建物の 3D 表示」をONにするだけで東京都庁や周辺の住友ビルや三井ビル、横浜ランドマークタワーなどがリアルに表示されるようになりました。
ペルー南部、パルパの北西10kmくらいのところを流れるサンタクルーズ川沿いに、500年くらい前の集落の遺跡があります。Google EarthかGoogle Mapsで南緯14.53度、西経75.27度付近をズームしてみましょう。曲がりくねった道の周囲に四角いマークのようなものが無数に散らばっていて、まるで住宅街の地図を見ているかのような錯覚に陥ります。しかし、それは衛星写真で、四角いマークのようなものはすべて住居などの建物の跡。集落が丸ごと廃墟と化しているのです。これを「The Lost City of Huayuri」(スペイン語で「La Ciudad Perdida de Huayurí」)と呼ぶそうです。
技術試験衛星VIII型「きく8号」(KIKU 8 (ETS 8) 29656 2006-059A)が東経146度の静止軌道に到達しました。「きく8号」は12月18日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット11号機で打ち上げられ、12月24日の4回目のアポジエンジン噴射で静止ドリフト軌道に入り、12月26日に大型展開アンテナ(LDR)の展開に成功して初期確認フェーズへ移行した後も静止軌道へ向けて軌道を調節していました。JAXAのプレスリリースによると最後の軌道制御は1月8日19時59分から41秒間に渡って行われ、遠地点高度35,796km、近地点高度35,776km、軌道傾斜角0.12度の静止軌道に投入されたそうです。NORADのトラッキングデータは元期が静止化後1周する前なので誤差がありそうですが近い値を示しています。
KIKU 8 (ETS 8)
1 29656U 06059A 07008.60000000 -.00000224 00000-0 00000+0 0 101
2 29656 0.1210 288.4810 0002067 49.1570 132.0960 1.00261965 276
カタログ名 = KIKU 8 (ETS 8)
カタログ番号 = 29656
国際標識 = 2006-059A
元期 Epoch = 2007年 1月 8日(月)23時24分00秒 [JST]
= 54108.600000 [MJD]
軌道傾斜角 i0 = 0.1210 [deg]
昇交点赤経 Omega0 = 288.4810 [deg]
離心率 e0 = 0.0002067
近地点引数 omega0 = 49.1570 [deg]
平均近点角 M0 = 132.0960 [deg]
平均運動 n0 = 1.00261965 [revs/day]
周期 = 23時間56分14秒
近地点高度 = 35780.63 [km]
遠地点高度 = 35798.06 [km]
軌道長半径 a0 = 42167.49 [km]
軌道短半径 b0 = 42167.48 [km]
近地点距離 q0 = 42158.77 [km]
遠地点距離 Q0 = 42176.20 [km]
昇交点赤経摂動 = -0.0134 [deg/day]
近地点引数摂動 = 0.0268 [deg/day]
Google Earth 4にはこれまでbetaが付いていましたが、1月7日に書いた4.0.2722をもってGoogle Earth (Release 4)の正式版となりました。Google Earth Blogでコロラド州デンバー(Denver, CO)のスクリーンショットが紹介されています。ここに限らないと思いますが、地域によって膨大な量のテクスチャデータをダウンロードしなければならない「建物の 3D 表示」は100%の表示になるまで時間がかかることがあります。
日本時間12時53分、インドの地球観測衛星CartoSat 2と宇宙カプセル回収実験機SRE 1、ドイツとインドネシアの地球観測衛星LAPAN-Tubsatおよびアルゼンチンの教育衛星PehuenSat 1の4機を乗せたPSLVロケットがインド東岸のサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられました。20分後までに衛星が軌道に投入され、打ち上げは成功しました。
12月24日に書いた太陽系小天体2006 XG1の2041年10月31日の地球への接近について、JPL Sentry SystemとNEODySがトリノスケール0、パレルモスケール-4以上に評価を下げました。
12月15日に打ち上げられたNRO(米国家偵察局)の偵察衛星NRO L-21(USA 193、29651、2006-057A)について、ロイターが消息筋の話として通信途絶の状態にあると伝えています。NRO L-21には数億ドルの予算が費やされています。
中国気象局国家衛星気象センターが静止気象衛星「風雲2号D」(风云二号D星、Fengyun-2D、FY-2D、29640、2006-053A)のファーストライト(初画像)を公開しました。「風雲2号D」は12月8日に中国四川省の西昌衛星発射センターから長征3号甲ロケットで打ち上げられ、トランスファ軌道を経て東経86.5度のインド洋上空の静止衛星軌道に投入されました。今後、東経104度の「風雲2号C」と連携して中国の気象観測を担います。
太陽観測機SOHOがマックノート彗星の雄姿をとらえています。LASCO C3の視野の左側を上から下へ通過中です。マックノート彗星はSOHOがとらえてきた多くの彗星の中で最も明るい姿を見せるかも知れないとのこと。
13時36分、北海道太平洋沿岸東部、オホーツク海沿岸に津波警報が発令されました。津波の高さは高いところで2m程度。北海道日本海沿岸北部、北海道から紀伊半島までの太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島には最大50cmの津波注意報。
根室市花咲で14時38分に-10cm、釧路で14時52分に-10cm、十勝港で15時06分に-10cmの引き波を観測したとのこと。第1波よりも第2波以降のほうが高くなる場合があるので警報・注意報が解除されるまで警戒を続けること。
父島二見では16時24分の20cmの第1波の後16時38分に40cmの津波を観測したとのこと。父島の潮位観測情報のグラフが暴れています。
13時23分頃、北西太平洋の千島列島(キリル諸島)でM8.2〜M8.3の地震がありました。規模はUSGSがM8.2(速報値のM7.7から上方修正)、NOAAがM8.2、気象庁がM8.3と発表しています。気象庁とNOAAがそれぞれ津波に関する情報を発表して警戒を呼びかけています。
2ヶ月前の2006年11月15日にも今日の地震の震源のすぐ近くを震源とするM8.3の地震がありました。
17時59分、北海道太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸に出されていた津波警報が津波注意報に切り替えられました。また、北海道日本海沿岸北部の津波注意報は解除されました。引き続き、オホーツク海沿岸、北海道太平洋沿岸東部から紀伊半島までの太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報が発令されています。
19時45分、オホーツク海沿岸に出されていた津波注意報が解除されました。引き続き、北海道太平洋沿岸東部から紀伊半島までの太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報が発令されています。
21時30分、北海道に出されていた津波注意報が解除されました。引き続き、青森県から紀伊半島までの太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報が発令されています。
22時10分、各地に出されていた津波注意報はすべて解除されました。津波注意報の解除後も海面変動が続くので海岸に近付く場合は注意すること。
2006年11月15日の千島沖地震では津波注意報が発令されなかった地域や解除された後に最大の津波が観測されたことが問題になりましたが、震源が近かった昨日の地震でも地震発生から10時間以上経った今日になってから鹿児島県で最大40cmの津波が観測されるなど同様の現象が起きていたようです。昨日の地震は津波の第1波が引き波だったことから前回とは地震発生のメカニズムが異なると推測されていますが、津波の伝わり方は似ていたのかも知れませんね。2回の地震の観測結果が今後の津波予報に役立てられることを期待したいです。
mersenneforum.orgより。58,711桁の数 2003663613×2195000-1 と 2003663613×2195000+1 は両方とも素数らしい。
明日1月16日に予定されていたDnepr-1ロケットの打ち上げは1月29日に再設定されたようです。1月1日に書いたようにCubeSatを含めて16機のペイロードを搭載して打ち上げられます。
ラキッ!さんから。060turboに搭載可能な128MB EDO-SIMMの情報。128MBのSIMMにシステムをコピーして残りを全部Human68kのメモリ管理に組み込むとCOMMAND.Xのmemfreeの表示が137MBくらいになります。広すぎてSX-Windowの「メモリ情報」の表示が崩れるのはご愛嬌。
1月1日の日記に書いたシー・ローンチによるSES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8の打ち上げは日本時間1月26日8時22分に設定されました。NSS 8はボーイングのBoeing 702にCバンド×56(+10)本とKuバンド×36(+6)本のトランスポンダを搭載した大型の静止通信衛星です。打ち上げ重量は5,920kg、静止位置は東経57度。
今日11時20分、JAXAの観測ロケットS-310-37号機が内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。冬季の午前11時前後、内之浦の上空の下部電離層に局所的に高温度領域が出現するそうです。その特異な現象のメカニズムを解明することが今回の観測の目的です。全長8mの小型の観測ロケットは184秒で最高高度138kmに達し、通過した高度99〜101km付近に高温度層が存在していることが確認されたそうです。
Dnepr-1ロケットの打ち上げはさらに遅れて2月以降に延期された模様。
ナスカの地上絵のクモ。地上絵は巡礼の道ではないかという説があるけれど、クモの模様に沿って歩くのってどんな気分だろう。Google Earthのドライブルートツアーオプションで傾斜角60度、高度20、速度2を設定してクモのパスを選択して再生してみましょ。
絵にマウスカーソルを近付けると模様に沿って点が動きます(JavaScriptを使用)。
1月3日の日記に書いたたけしの新・世界七不思議(テレビ東京)の取材中に偶然発見されたという「屈葬された女のミイラ」の(ような)地上絵をやっと見つけました。ナスカ空港から南南西に4kmくらい行ったところで、南緯14.8878度、西経74.9722度付近(→Google Maps)。映像を見たときに周辺の道路と轍の形に見覚えがあると思ったのですが、やはりチェック済みのトラペゾイドのすぐ近くでした。大きさは人物が50mくらい、渦巻きで囲まれた全体が90mくらい。Google Earth用のデータにはパスで描いた絵を入れてありますが、身体の向きがわかる程度で形は正確ではありません。
日本時間11時12分、国際宇宙ステーションの補給物資などを積んだプログレスM-59補給船がカザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズロケットで出発しました。JAXAのタンパク質結晶成長実験装置も一緒に届けられます。
SpaceX社のFalcon-1ロケットの打ち上げ準備が進んでいるようです。順調に進めば1月21日にアメリカ国防総省国防高等研究計画局(DARPA)のDemoSatを載せてマーシャル諸島クェゼリン環礁オメレク島から打ち上げられます。Falcon-1ロケットは2006年3月25日に行われた初飛行に失敗しており、今回が2度目の挑戦となります。
日本時間1月12日7時28分、中国は四川省の西昌衛星発射センターから対衛星兵器(ASAT、アンチサット)を搭載した中距離弾道ミサイルを発射し、自国の老朽化した低軌道気象衛星「風雲1号C」(风云一号C、Fengyun 1C、FY-1C、25730、1999-025A)を敵機に見立てた直接攻撃実験を行いました。体当たりで標的を破壊する運動エネルギー迎撃体(KKV;Kinetic Kill Vehicle)が衛星に命中してそれを破壊し、実験は成功しました。
直接攻撃で人工衛星を破壊する兵器は大量のデブリを発生させ、軍と無関係の民間機までも危険に晒します。今回の実験で「風雲1号C」は数百個もの破片に砕け散ってしまいました。人工衛星は飛行機と違って壊せばすぐに落ちてくるというものではありません。高度850km付近を周回していた「風雲1号C」のデブリは軌道が判明しているものだけでも近地点高度が170km付近のものから遠地点高度が3,500km付近のものまでさまざまで、その多くが今後何十年も他の衛星の軌道を横切りながら周回を続けることでしょう。これらのデブリは太陽同期軌道にある地球観測衛星や軍事衛星に北極または南極の上空で衝突する可能性が高く、高度340km付近を周回している有人の国際宇宙ステーションやその他の低軌道から中軌道で運用中あるいは今後打ち上げられる宇宙機と衝突する可能性も否定できません。後々これらのデブリが他国の衛星に損害を与えたことが確認された場合、中国はどのような言い訳をするのでしょうか。
広い宇宙空間でデブリが宇宙機に衝突することは滅多にありませんが、その可能性がゼロに等しいと考えるのは間違いです。例えば、2005年1月17日に南極上空の高度885km付近で1999年にCBERS 1を打ち上げた中国のロケットから発生したデブリ(CZ-4 DEB、26207、1999-057CV)が1974年にOPS 8579を打ち上げたアメリカのロケット(THOR BURNER 2A、07219、1974-015B)に衝突した事例が確認されています。
冷戦時代にアメリカと旧ソ連が人工衛星を破壊する技術を開発したと言われていますが、冷戦は終わり幾多の人工衛星が人々(世界全体から見ればまだごく一部かも知れませんが)の生活に欠かせない存在になりました。身近な気象衛星や通信衛星だけでなく個々の人命救助活動に関わる衛星もあり、NOAAが1月11日に発表したところによると2006年の1年間にNOAA衛星が船舶などからの救難信号を中継したことによって救われた命は272人に上るそうです。このような尊い使命を帯びている衛星を無駄に失わないためにも、デブリを増やさないように努力することは宇宙空間を利用するすべての国の義務だと思います。
デブリは爆薬を積んでいなくても運動エネルギーだけで衝突した相手を破壊してしまいます。兵器として開発されたものによって故意にばら撒かれたデブリは宇宙版クラスター爆弾の子爆弾と言ってよいでしょう。宇宙機を打ち上げる際にやむを得ず投棄されたロケットや予期せぬ衝突で発生したデブリだけでも厄介なのに、有人機に影響が及ぶ宙域で運用を終了した衛星を故意に破壊し地球周回軌道に大量のデブリをばら撒くなど狂気の沙汰です。今後、民間人を乗せた有人機が増える前に、対衛星兵器の使用について国際的なルールを作る必要があるのかも知れません。
中国は宇宙開発の分野でアメリカを追い抜きたくて必死になっているようですが、昔のロシアやアメリカの真似をすることばかりに一生懸命になっていないで後進国の手本となるような宇宙開発を進めて欲しいものです。
なお、今回の実験と同じ1月12日にアメリカの最新の偵察衛星NRO L-21の通信が途絶えたという報道をありましたが、実験とは関係なさそうです。
JavaScriptで人工衛星の位置を表示するで一時的に「風雲1号C」のデブリを表示しています。デブリの現在位置は広範囲に広がっていますが、時間を遡ってみると実験が行われた1月12日の7時半〜8時頃に1箇所から飛散したことがうかがえます(デブリの表示が1点に重ならないのは誤差のためです)。
FENGYUN 1C
1 25730U 99025A 07011.90619196 -.00000294 +00000-0 -13794-3 0 09312
2 25730 098.6471 001.7415 0013535 266.7476 093.2157 14.11819097395462
カタログ名 = FENGYUN 1C
カタログ番号 = 25730
国際標識 = 1999-025A
元期 Epoch = 2007年 1月12日(金) 6時44分55秒 [JST]
= 54111.906192 [MJD]
軌道傾斜角 i0 = 98.6471 [deg]
昇交点赤経 Omega0 = 1.7415 [deg]
離心率 e0 = 0.0013535
近地点引数 omega0 = 266.7476 [deg]
平均近点角 M0 = 93.2157 [deg]
平均運動 n0 = 14.11819097 [revs/day]
周期 = 1時間42分 0秒
近地点高度 = 843.37 [km]
遠地点高度 = 862.94 [km]
軌道長半径 a0 = 7231.29 [km]
軌道短半径 b0 = 7231.28 [km]
近地点距離 q0 = 7221.50 [km]
遠地点距離 Q0 = 7241.08 [km]
昇交点赤経摂動 = 0.9654 [deg/day]
近地点引数摂動 = -2.8477 [deg/day]
FENGYUN 1C
1 25730U 99025A 07012.54402466 -.00000270 00000-0 -13794-3 0 9317
2 25730 098.5902 002.0762 0005047 097.3057 250.7362 14.06569751395552
カタログ名 = FENGYUN 1C
カタログ番号 = 25730
国際標識 = 1999-025A
元期 Epoch = 2007年 1月12日(金)22時03分24秒 [JST]
= 54112.544025 [MJD]
軌道傾斜角 i0 = 98.5902 [deg]
昇交点赤経 Omega0 = 2.0762 [deg]
離心率 e0 = 0.0005047
近地点引数 omega0 = 97.3057 [deg]
平均近点角 M0 = 250.7362 [deg]
平均運動 n0 = 14.06569751 [revs/day]
周期 = 1時間42分23秒
近地点高度 = 867.48 [km]
遠地点高度 = 874.79 [km]
軌道長半径 a0 = 7249.27 [km]
軌道短半径 b0 = 7249.27 [km]
近地点距離 q0 = 7245.61 [km]
遠地点距離 Q0 = 7252.93 [km]
昇交点赤経摂動 = 0.9508 [deg/day]
近地点引数摂動 = -2.8277 [deg/day]
日本時間11時58分、ISSへの補給フライト24Pのため2.5トンの補給物資と実験機材などを積んで1月18日に出発したプログレスM-59補給船が自動操縦で国際宇宙ステーションにドッキングしました。
今年のISS関連ミッションはスペースシャトルによる組み立てフライトが5回、プログレス補給船による補給フライトが4回、ソユーズ宇宙船によるクルー交代/ソユーズ宇宙船交換ミッションが2回、さらにESAの無人補給機ATV Jules Verneの初ドッキングが1回予定されています。5回目の組み立てフライトからいよいよ日本の「きぼう」の組み立てが始まりますが、この過密スケジュールが現在の計画通りに遂行されるかどうかは不明で、「きぼう」の打ち上げは2008年に押し出されるかも知れません。
| 打ち上げ予定日 | ミッション名 | ロケット | 宇宙船 | 参照 |
|---|---|---|---|---|
| 2007年1月17日 | 補給フライト24P | Soyuz-U | プログレスM-59補給船 | JAXA |
| 4月7日 | クルー交代/ソユーズ宇宙船交換ミッション14S | Soyuz-FG | ソユーズTMA-10宇宙船 | GunterRIA Novosti |
| 4月21日以降 | 組み立てフライト13A (STS-117) | アトランティス | NASA JAXA | |
| 5月12日 | 補給フライト25P | Soyuz-U | プログレスM-60補給船 | JAXA |
| 6月28日 | 組み立てフライト13A.1 (STS-118) | エンデバー | NASA JAXA | |
| 7月25日 | ATV-01 | Ariane 5 ESV | ATV Jules Verne | ESA JAXA |
| 8月26日 | 組み立てフライト10A (STS-120) | アトランティス | NASA JAXA | |
| 9月3日 | 補給フライト26P | Soyuz-U | プログレスM-61補給船 | JAXA |
| 10月6日 | クルー交代/ソユーズ宇宙船交換ミッション15S | Soyuz-FG | ソユーズTMA-11宇宙船 | Gunter |
| 秋 | 組み立てフライト1E (STS-122) | ディスカバリー | NASA | |
| 11月15日 | 補給フライト27P | Soyuz-U | プログレスM-62補給船 | JAXA |
| 冬 | 組み立てフライト1J/A (STS-123) | エンデバー | JAXA | |
| 2008年1月29日 | 補給フライト28P | Soyuz-U | プログレスM-63補給船 | JAXA |
昨日の大寒にしっかり熱を出してしまった私。市販の風邪薬は飲めないのだけれど熱さまシート(小林製薬)が効果抜群なので助かってます。使い方はフィルムをはがして額に貼り付けるだけ。あまり汗をかいていなくてもだんだんシートがずり落ちてくる人なのでハンカチをバンダナ代わりに・・・似合わねー。
13時16分、1月10日にサティシュ・ダワン宇宙センターからPSLVで打ち上げられたインドの宇宙カプセル回収実験機SRE 1がベンガル湾に着水し、無事回収されました。今後、成功裏に行われた2つの微小重力実験の結果が解析されます。宇宙機の回収技術は後のサンプルリターンミッションに役立てられるでしょう。
| 日付 | 時刻 | イベント |
|---|---|---|
| 2007年1月10日 | 12時53分 | インドのサティシュ・ダワン宇宙センターからPSLVで打ち上げ |
| 高度637kmの極軌道に投入 | ||
| 2007年1月19日 | 近地点高度485kmの楕円軌道へ移行 | |
| 2007年1月22日 | 12時12分 | 軌道離脱準備開始 |
| 12時30分 | 軌道離脱噴射開始 | |
| 12時40分 | 軌道離脱噴射終了 | |
| 12時47分 | 大気圏再突入コースへ | |
| 13時07分 | 高度100km。秒速8km(時速29,000km)で大気圏再突入 | |
| 高度5km。空気抵抗で秒速101m(時速363km)まで減速 | ||
| 誘導パラシュートと減速パラシュートで47m(時速170km)まで減速 | ||
| 高度2km。メインパラシュート展開 | ||
| 13時16分 | 秒速12m(時速43km)でスリハリコタの東140kmのベンガル湾に着水 | |
| 沿岸警備隊と海軍の支援により回収 |
1月16日の日記に書いたシー・ローンチによるSES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8の打ち上げは1日遅れて日本時間1月27日8時22分に再設定されました。打ち上げの様子は太平洋の真ん中からインターネットで中継されます。
1月19日に書いた中国の対衛星兵器の実験について。中国外務省が対衛星兵器を用いて自国の老朽化した気象衛星「風雲1号C」を破壊する実験を行ったことを認めたそうです。軍拡の意図はないとも主張しているようですが、そういうことは軌道上にばら撒いた10cm以上のものが800個、1cm以上のものが40,000個とも言われるデブリを片付けてから言って欲しいです。これから極軌道に衛星を投入する予定の技術者はサッカーの試合前にピッチに石を撒かれたような気分なのではないでしょうか。
余談。NHKの記事の「宇宙空間の古い人工衛星を撃ち落とす実験」という部分に違和感を感じました。前回も書いたように、人工衛星は飛行機と違って壊してもすぐには落ちてきません。むしろ壊れたまま何十年も落ちてこないことのほうが問題なので、「撃ち落とす」という表現は誤解を招きそうです。
Microsoftは24日、2009年4月に予定されていたWindows XP Home EditionとWindows XP Media Center Editionのサポート期限を2014年まで延長すると発表しました。仕様変更や新機能の追加を含むメインストリームサポートフェーズは2009年までですが、セキュリティ更新プログラムサポートを受けることができる延長サポートフェーズが(Windows XP Professionalと同様に)5年間追加されました。
東亜日報によるとGoogle Earthの衛星写真で韓国ソウルの首都防衛のための地対空ミサイルの配備状況がわかってしまうことが問題になっているようです。先日もテロリストがイラクの英軍キャンプの情報をGoogle Earthで入手していたことがわかりGoogleが該当部分の写真を古いものに差し替えたばかりです。どこまで公開してよいかという問題は必要に応じて議論するべきだと思いますが、個人的には安全保障に関わるデリケートな場所よりも自然の造形や遺跡などを超が付くくらいの高解像度で楽しみたいです。
1月18日、12月28日に打ち上げられたCNESとESAの系外惑星探査衛星COROTは望遠鏡を解放してファーストライトを得たそうです。本格的な探査は2月から。
日本時間の今朝予定されていたシー・ローンチによるSES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8の打ち上げはもう1日遅れて日本時間1月28日8時22分になりました。
Sea Launchのウェブカメラで太平洋の真ん中にいる気分になれます。波の高さや光の屈折などを考えないことにすると、カメラから海面までの距離が20mのときカメラから水平線までの距離が16kmくらい、同様に30mのとき20kmくらいです。地球1周4万kmのうちの20kmですから、大海原にいても見渡せる範囲は地球のほんの一部分ということになりますね。
JavaScriptで人工衛星の位置を表示するに「風雲1号C」のデブリを追加。表示されるデブリの数は198個。数が多すぎるので表示方法を改善したい。
日本時間の今朝予定されていたシー・ローンチによるSES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8の打ち上げはもう2日遅れて日本時間1月30日8時22分になりました。延び延びで文章も使い回し。
JavaScriptで人工衛星の位置を表示するから「風雲1号C」のデブリを削除しました。案の定、デブリの数が文字通り爆発的に増加してしまい、現在の表示方法では動作が重くなりすぎるためです。これを書いている時点で軌道要素が判明しているデブリ(カタログ名に「FENGYUN 1C」を含むもの)は408個に上っています。23日に書いたように10cm以上のデブリが800個との予測もあるので、まだ増えるかも知れません。
「風雲1号C」のデブリの国際標識が1999-025SYまできているけれど、末尾の2文字が足りなくなったらどうするんだっけ。
追記 23時の時点での軌道要素が判明しているデブリの数は498個。末尾は1999-025WS。また、SeeSat-LにISSと衝突する可能性がある時期について具体的な投稿があったのでメモ。3月9日〜15日ってアトランティスの打ち上げの直前だし。
2006年はデブリの発生が多く、さらに今月中国が故意にデブリをばら撒いた影響もあって、NORADのカタログ番号があっという間に30000を超えてしまいました。2005年1月13日に打ち上げられた彗星探査機ディープ・インパクト(Deep Impact)の番号は28517、2006年1月20日に打ち上げられた冥王星・カイパーベルト探査機ニューホライゾンズ(New Horizons)の番号は28928、1月10日に打ち上げられた地球観測衛星LAPAN-Tubsatの番号は29709、1月12日にばら撒かれた「風雲1号C」のデブリの中でこれを書いている時点で最後のものの番号は30143となっています。2005年に411個消費された番号が2006年は781個に増え、2007年は1ヶ月足らずで早くも435個と2005年の1年分を上回っています。すべての番号が埋まっているわけではありませんが、それにしてもこの増え方は異常です。目先の利益を優先して宇宙空間にデブリを撒き散らしたツケはそう遠くない未来に必ず訪れます。宇宙開発と平行してデブリの増加を抑える努力が必要だと思います。
JavaScriptで人工衛星の位置を表示するに「風雲1号C」のデブリのうち近地点高度が400km以下のものだけ再び追加しました。誤差が大きいので衝突判定には使えませんが、例えば1月31日0時17分頃29721がISSに接近することがわかります。10km前後まで接近する例は複数あるようです。
2008年8月、テキサス州の上空に長さが300mもある巨大なバナナを浮かべるプロジェクト。竹の骨組みに合成紙を貼ってヘリウムガスを詰めたバナナ型の構造物(空飛ぶ「ねぶた」みたいなもの?)を高度30km〜50kmのところに1ヶ月間浮かべるんだって。「ママー、お空に100万ドルのバナナが浮いているよー」
シー・ローンチによるSES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8の打ち上げは日本時間1月31日8時22分に延期されました。シー・ローンチはその名の通り海上からロケットを打ち上げるので海が荒れていると打ち上げは延期されます。
JAXAの温室効果ガス観測技術衛星GOSATの試験機が昨日お披露目されたそうです。実機は夏頃完成して打ち上げは2008年8月の予定。GOSATは温室効果ガスの濃度を測定して地球温暖化対策に役立てるための衛星で、高度660kmの軌道から地球全体の56,000ポイントの温室効果ガス(二酸化炭素など)の濃度の変化を高精度で観測します。高さ3.7m、重量1,750kg、設計寿命は5年間。太陽電池パドルやXバンドアンテナが二重化されており、どちらか一方が故障しても運用できる設計になっているそうです。
日本時間1月27日21時34分、ハッブル宇宙望遠鏡(HST;Hubble Space Telescope)の掃天観測用高性能カメラ(ACS;Advanced Camera for Surveys)が突然停止して衛星がセーフモードに入ってしまいました。ACSの電源装置のSide Bが故障したようです。ACSの電源は2系統ありますが、2006年6月24日と2006年7月1日に書いたようにSide Aの不具合でSide Bに切り替えて運用されており、今回Side Bも故障してしまったことになります。セーフモードは28日の16時頃に解除されACS以外の観測機器は今週中に観測を再開できそうですが、ACSについては(Side Aを復活させる案もあるようですが)復旧は難しそうです。スペースシャトルによるサービスミッションは2008年9月の予定で、そのときACSを修理するのかあるいは新しく取り付ける観測機器で代用するのかといったことも含めて3月2日までに今後の方針を決めるそうです。
日本時間8時22分、SES NEW SKIESの多目的通信衛星NSS 8を載せたSea LaunchのZenit-3SLロケットはカウント0になっても上昇せず、プラットフォームに崩れ落ちながら大爆発しました。スタッフは全員4km離れた司令船に退避して打ち上げを見守るので人的被害はありませんが、巨大な火の玉に包まれた打ち上げプラットフォームOdysseyは破壊されてしまったかも知れません。Sea Launchの打ち上げは今回が24回目で、衛星を全損した完全な失敗は2回目。他に高度不足で衛星が自力で軌道を修正しなければならなくなった例(運用寿命に影響するので完全な成功とは言えない)があります。NSS 8は重量が5,920kgの大型の静止衛星です。Sea Launchは2007年に6回の商業衛星の打ち上げを予定しており、今回がその1回目でした。失敗の原因が何で、設備の損害がどの程度で、今後の打ち上げがどうなるのか、まだわかりません。
爆発の瞬間はインターネットでライブ中継されており、これを書いている時点でYouTubeにアップロードされています。
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