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品竹 正造 コラム
彼を知り己れを知れば、百戦して殆からず
2010年7月○日
「孫子の兵法」の中の有名な言葉です。これには、続きがあります。
「彼を知り己れを知れば、百戦して殆からず。彼を知らずして己れを知れば、一たびは勝ち一たびは負く。彼を知らず己れを知らざれば、戦う毎に必ず殆し。」
「孫子の兵法は、古今東西、最高のマーケティング書」と謂われています。マーケティングは戦争から生まれた学問です。私たちの活動は、命こそかかっていませんが、相手(査察官)がいて、私たちの目的を果たすために実行するということでは、戦争に似ています。
「彼」とは、私たちにとっては「(グローバル)GMP」であり、「(グローバル)GMP」が求めるものです。 「己」とは、私たちの実際の姿(実力)です。潜在的な能力ではなく、実際にアウトプットできる力です。
「殆(あやう)い」とは、これ以上の行為を行えば死に至る(動けば危ない)さまを謂います。(ここでいう「殆うからず」とは、勝つということではありません。危ない目にあわないということです。すなわち、負けないということです。逃げてもいいんですよ。FDA-483をもらっても、非承認とはならないということにしておきます。
「
藪から棒に、なぜ孫子なんですか?品竹さん」
「
○
野くん。君の所もそうだった。」 改善計画や対応計画を立てるのはいいんだけれど、実力以上の計画を立てて、途中で息切れしていたね。それだけならいいけれど、予定通りいかないと言って、チーム内がぎくしゃくしていたね。最後はなんとか力技で押し通したけれど、初めの目標通りの成果は上げられなかった。
それは、己を知らなかったからだと思う。
○野
くんだから話すんだけどね。君のチームは、みな優秀だ。潜在能力は、抜群だ。それで、「このぐらいできる」と見越して計画を立てたのがいけなかった。
小学校のころ、日課表というのを作ったことはないかい。僕らの時代は、夏休みの日課表を作って規則正しい生活をしなさい、と先生から指導があった。円をかいて、1日24時間に区切って、6時起床、6時15分ラジオ体操、7時朝食...て入れてった。その通りできたことないよ。この円グラフには、遊びがなかったんだ。勝手にやると決めても、状況が許さない。殆どやる気の問題だったんだが。だから、「自由」という時間帯だけはきっちり守れて、毎日延長してたよ。
君たちの計画も、これと同じだったね。僕ならこのぐらいできると思って計画を立てるのだけれど、途中で思うようにいかず、どんどん遅れていく。管理サイクル(PDCA)を回すことも大切だけど、その前に現実的な計画を立てることが必要なんだよ。「彼は知っていても、己を知らない」と、そんな結末になるんだ。それから、計画は実行可能でちょっぴり背伸びしたぐらいがいいんだよ。まず、自分の実力(やる気や潜在能力)を知ることだ。ということで、孫子の兵法なのさ。
成果を出すには「やる気」が一番。以前、30年前のことだけど、こんなことを学んだことがある。
個人の能力=才能 X 情熱の2乗(左下のスライド)
だから、いくら才能があっても、情熱のない人の集まりでは、組織の目標(成果)は達成できないというんだ。
やる気を起こさせるは、GMPの仕事ではないかも。「法律だからやらなければいけない」と思っているうちはね。経営の仕事(組織活性化)かもしれない。だから、○野くんのところのプロジェクトは、経営の立場から見直して、自分たちの実力(才能と情熱)を正しく評価すべきだったんだ。だから、孫子だよ!
「そんなことなら、途中でみんなに話してくれたらよかったのに。品竹さんは、いつも.....」 「○野くんだから話すんだと言っただろ。聞く耳がないと話は聞こえないんだよ」
製品年次照査の出来が悪くて、FDA-483を出された事例はありますか?
製品年次照査を実施していない、または実施が不適切であると指摘しているFDA-483は多くあります。製品年次照査は、FDA査察で通常レビューされるものです。なぜなら、FDA査察官は、製品年次照査が会社の問題を確認する最もよい情報源であることを知っているからです。
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