初心者之心得
とりあえずよく解らない人へ
何かの縁でこのページにたどり着いてしまった方、いらっしゃいませ。ここまでたどり着いた方は恐らく、「FreeBSDをインストールするぞっ!」と意気込んでいる人や「UNIXってなんだろ」って人がほとんどだとは思います。
大抵、「Windowsぐらいは触ったことがあるんだけど」っていう人がほとんどでしょうから、ここでは初めてUNIXを触るに当たって、知っておいた方が得になるであろう基礎知識をいくつか上げておきます。
そもそもUNIXとは・・・
ここでは、「UNIXとは、1969年にAT&T Bell研究所において・・・」という話はしません。どちらかと言えば、「OS=DOS/Windows」の公式を暗黙のうちに刷り込まれた人のために、UNIXとはこのようなものだというのを示そうとのもくろみです。
なお、特にことわりのない限り、「windows」とは「Windows95」の事を、「UNIX」とは「FreeBSD」のことを指していと考えてもらって結構です。
- ●UNIXは、マルチユーザー、マルチタスクのOSである
- 以前なら「DOSやwindowsはシングルタスクで基本設計からUNIXとは違うんだぞ!」と書けたのですが、windowsも95になってマルチタスクになってしまいました。マルチタスクとは、いくつものプログラムが同時に実行できる機能のことです。実際には1つのCPUが実行できる命令は1つだけですが、windowsやUNIXといったOSが、高速にいくつものプログラムにCPUの処理時間を割り振っていくことにより、あたかも同時に動いているように見えるというものです。
どちらのOSにもその機能は備わっていますが、windowsは1台のマシンを1人の利用者しか使えないのに対し、UNIXでは1台のマシンを何人もの人が同時に使うことが出来ます。これが「マルチユーザー」です。
普通のマシンはディスプレイ、キーボード、マウスともに1組づつしかついていませんので、「1台のマシンを何人かで同時に使う」というイメージはつかみにくいと思いますが、実はそれら入出力装置を付け足すことは可能なのです。具体的には、マシンの裏側にある「COM1/2」「RS-232C」「シリアル」などと書かれた端子がそれに当たります。
「なんだ、モデムをつなぐ端子じゃないか」と思われる方もいるでしょうが、実はここに通信機能ぐらいしかない古いマシンをつないでキーボードとディスプレイだけを使って新しいマシンを使うといった技が使えるのです(具体的にどうするのかは、近くにいるUNIXに詳しい人に聞いて下さい)。
で、UNIXを使う上で注意して欲しいのは、「マシンのディスプレイとキーボードを占領していても、そのマシンを使っているのは自分だけではない」ということを自覚して下さい。もしかしたらケーブルで接続された先で誰かが使っているかも知れませんし、そのような接続を行っていなくとも、OS内部のプロセスが動いているかもしれません(よく解らない人は、マシンの中にデーモンちゃんが住んでいて、彼がマシンの整備をしてくれていると思って下さい(^^)。
すなわち、マシンを使うときには「login」に対して、誰が使おうとしているのかを明らかにしなければなりませんし、電源を切るときにはそれなりの儀式を行わなければなりません。さもないと、ハードディスクの1つや2つ、軽く飛んでしまいますので、よく認識して下さい。
#windowsもマルチタスクやキャッシュを行っているので、電源のぶち切りはやめましょう。3.1でも同様に。>某R●Sの某氏(^^;;
- ●UNIXは、基本的にはグラフィカルなインターフェースを持たない
- DOSの時代からパソコンを触っている人にとっては不思議なことではないでしょうが、UNIXは標準では真っ黒の画面に白い文字しか出てきません。ですから、「見れば解る」ユーザーインターフェースに慣れ親しんだ人には、最初は取っつきにくいかもしれません。
UNIXに慣れ親しむには、とにかく色々なコマンドを実行して試してみることをお薦めします。その際に、必ずroot以外のユーザーで行って下さい。具体的には、初期設定の段階で新規のユーザーを登録し、そのユーザー名でログインして色々試しまくるわけです。UNIXでは、各ファイルに所有者や書き込み制限の設定が付けられるので、特権ユーザー(root)以外で多少変なことをしても、システムが落ちることはあまりありません。
なお、UNIXにも、X Window System(略称は「X」、ちなみに、「X window」という略は邪道らしい)というウィンドウシステムが用意されています。FreeBSDにも、CD-ROMでインストールする場合はXFree86というXが入っているはずです。ただ、これもwindowsに慣れた人には違和感を覚えるかも知れません。とにかく、UNIXはコマンドベースのOSであることを覚えておいて下さい。
- ●UNIXはインターネットの元祖である
- 最近話題のインターネット(世の中には「インターネット=WWW」と思い込んでいる人が結構多いようですが、そういう人を見かけたら更正してあげて下さい)、その技術の大半が、BSDから生まれました。FreeBSDはその直系の子孫ですから、その多機能さと洗練されたコードには定評があります。
最近でこそwindowsにもインターネット(TCP/IP)が標準装備になりましたが、その周辺整備はまだまだ進んでいません。色々とソフトを入れていくことにより様々な機能を追加することはできますが、FreeBSDには、その多くが標準で付いてくることは見逃せません。
但し、WWWビューアーの分野だけを見ると、windowsの方が進んでいることは否めません。確かにwindowsの方が商売になる為、仕方がないのは確かなのですが、ちょっと残念な気もします(;;
なお、FreeBSDにもNetscape Navigeterは存在するので、「ねすけじゃなきゃやだぁ」って人は
インストール してみましょう。「IEじゃなきゃやだ」って人は、おとなしくwindowsに埋もれていて下さい(^^;;
- ●UNIXは軽い
- というか、windowsが重いだけですね。秒進分歩のこの世の中、どの程度のマシンなら快適に動かせるといった基準値は無意味ですが、少なくともwindowsが動かせるマシンならUNIXを動かすには充分だと思ってもらって結構です。「UNIXって本来でっかいコンピューター用のOSだったんだよねぇ」と後込みする必要はありませんので。
- ●UNIXは丈夫である
- これも、windowsがもろいだけでしょう。とにかくwindowsはよく落ちますが、今までFreeBSDを使っていて落ちた試しはほとんどありません。
windowsは互換性のために、未だに16bit用のコードが混入しているから、という話もありますが、これに慣れていると、UNIXの安定性には感動すら覚えることがあります。
さて、いくつかたわごとを並べてきましたが、同じOSと言っても全く別の物だということが解るでしょう。ですから、よっぽどの信念が無い限り、どちらか1方に執着する必要はないですし、必要に応じて使い分けていくことが大切だと思います。当「FreeBSDインストール日記」においてもwindowsとFreeBSDとの共存を前提に書いていますので、windowsユーザーの「今の環境は変えられないけれど、UNIXも使ってみたい」という人に何かの参考になれば幸いです。
何が必要なの?
さて、ちょっとした基礎知識を身につけたところで、導入の準備にとりかかりましょう。
●メディア
まず、FreeBSDのインストールメディアを用意しなければなりません。これは主にCD-ROMでリリースされています。が、ここ数年ほどでできた、街の電気屋さんのパソコンコーナーに行っても、恐らくFreeBSDのCD-ROMは置いてないでし
ょう。
そんなわけですから、ここでFreeBSDの入手方法についていくつかあげたいと思います。
- 専門店でCD-ROMを買う
秋葉原や日本橋のCD-ROM専門店に行けば、Walnut Creekから出ているFreeBSDのCD-ROMが置いてあるでしょう。これが正当な入手法と言えます。このWalnutCreek 、FreeBSDの開発グループと提携していますので、数あるCD-ROMメディアのうちでも最も最新の物を入手する事が出来ます。
また、他のメーカーからも、インストーラーを改良したものや最新のXを付けたものなどが出ているようです。
- CD-ROM付きの本を買う
近くにCD-ROMの専門店がない人には、FreeBSDのCD-ROM付きの書籍を買うことをお薦めします。この場合、バージョンは多少古くなりますが、インストールや利用法の本が付いてくるので、初心者にも安心です。
- CD-ROM付きの雑誌を買う
SOFT BANKから出版されている月刊誌「UNIX USER」には、毎号CD-ROMがついてきますが、何カ月かに1度、FreeBSDが収録されます。但し、本誌の方に詳しいインストールの説明があるわけではありませんし、Walnut CreekのCD-ROMでは2枚組のものがUNIX USERのものは1枚で他にも収録物がありますから、どうしても入りきらないファイルが出てきます。
そんなわけですから、バージョンアップには好都合でしょうが、初心者にはあまりお薦めできません。しかし、場合によっては最も入手しやすいメディアなので、うまく利用して下さい。
- ネットワークからダウンロードする
FreeBSDはフリーソフトですから、パソコン通信局やインターネット上のftpサイトにアップロードされている場合があります。しかし、専用線IP接続されている大学や企業ならともかく、個人でNTTのお世話になりながらFreeBSDのパッケージをダウンロードするのはやめた方がいいでしょう。なにせ本来CD-ROM2枚組で配布されているものですから、電話代の方が高くつくことは間違いありません。
ま、テレホーダイで数日に分けてダウンロードするという手もありますが。。。
●マシン
ここで「最低何Mのメモリが必要」とか「CPUはどの程度の物が必要」とかは書きません。あえて言うなら、「Windows95がまともに動くマシン」と言うことにしておきましょう。近年のパソコンブームに登場したマシンのほとんどは当てはまるでしょう。但し、マシンによっては相性などによりインストールしにくいマシンもあるようなので、事前の情報収集を行ってください。
但し、ハードディスクだけは、windowsと共有できないので注意して下さい。これは、windowsとFreeBSDでは、ハードディスクの利用法が違うためです。ハードディスクを分割し直せば、空いた領域にFreeBSDをインストールする事は可能ですが、windowsの領域が減らされるのがイヤな人は、新たなハードディスクを導入することをお薦めします。
なお、FreeBSDを使うためには、使い方にもよりますが、最低200MBぐらいは必要と思って下さい。
●その他オプション
特に必要なオプションはありませんが、FreeBSD+Xを使用するのに便利なものに、3ボタンマウスがあります。これは、多くのUNIXワークステーションのマウスが3ボタンで、Xも3ボタンで作動するように設計されているためです。
windowsでは普通の2ボタンマウスでも、2つのボタンを同時に押すことによって真ん中のボタンの機能を使うことができますが、やっぱり3ボタンのマウスはいいものです。windowsにおいても、真ん中のボタンでダブルクリックをしてくれるものもあり、非常に便利なので、余裕があれば是非とも試してみましょう。
情報源その他
さて、メディアも入手できたことですし、いよいよインストールですが、その前に困ったときのための情報源を紹介しておきましょう。
●書籍編
とりあえず、なにはなくとも書籍編です。常に手元に置いて、いつでも参照できるようにしておくのが正しい利用法ですね。私が持っている本の中で、何冊かを紹介します。(なお、良書「徹底入門」は、まだ買ってなかったりします(__)
- FreeBSD入門キット/宮嵜忠臣著/秀和システム
数あるCD-ROM付き書籍のなかでも結構評判のいい本です。システムのインストールからソフトの使い方まで紹介してありますので、まさしく入門者には最適な一冊です。なお、PC-98版とAT版がありますので、インストールするマシンに合った方を探しましょう。
- ここまでできるFreeBSDパワーガイド/霜山滋・仲道嘉夫・山中右次著/秀和システム
FreeBSDを使って「〜するには」といった具体例を満載したTip集です。内容的に見ても、入門キットの次に読むべき本と言えます。FreeBSDの初心者から脱却したと自負している人も、これを読めば新たな発見があることでしょう。
- BSDを256倍使うための本/宮川晋・増田佳泰・古場正行著/ASCII出版
何といっても256倍使うための本です。UNIX/BSDの歴史から、知っておくと得をするかもしれない情報まで、BSDの小ネタが詰まっています。
ただし、本にも書いてありますが、この本は「256倍使うための本」ですので、0を1にする努力は、他の本を参考に各自で行ってください。
- プロフェショナルBSD/砂原秀樹・石井秀治・植原啓介・林周志著/ASCII出版
BSDの仕組みとその使い方についてほどよくまとめられた本です。初めから全ての内容を理解する必要はありませんが、なにか新しいことをしたいときに手元にあると、きっと助かることでしょう。
但し対象とするOSは、FreeBSDと同じ4.4BSD-LiteベースのBSD/OSですが、やっぱり両者には微妙な違いがあるので、注意が必要です。
- FreeBSDフルコース/FreeBSD友の会 フルコース作成グループ著/技術評論社
日本のFreeBSDグループの中心メンバーにより書かれた、初心者から開発に携わろうとするパワーユーザーまでをカバーした1冊です。
この本の特徴は、FreeBSDに特化した内容です。いわゆるUNIXやXに関する基礎知識は他の本に任せると割り切っています。カーネル設定ファイルの全文日本語訳は、一見の価値あり。
●インターネット編
WWWで押さえておかなければならないところは、なんと言っても http://www.jp.freebsd.org/ です。日本国内のFreeBSDに関する情報は、全てここに集まっていると言っても過言ではありません。ここのリンク集からは、FreeBSDに関するあらゆる情報が得られる事でしょう。
他にFreeBSDの情報が得られる場所は、ネットニュースのfj.os.bsd.freebsdがあります。インターネット上で解らないことを質問したい場合はここに書き込むと、誰かが答えてくれる。。。かもしれません(^^;
●ドキュメント編
なんと言っても、CD-ROMに付属しているドキュメントが最高の参考書になります。最近では日本語訳も進んでいますので、チェックは怠らないようにしましょう。なお、最新の日本語訳は、http://www.jp.freebsd.org/などで見る事が出来ます。
●それでもわからないときは
どうしても解決しないときは、掲示板やネットニュースなどで質問してみるのがいいでしょう。ただし、ほとんどの場合、質問に答えていただける方は、質問者に対して何の義務も権利もありません。すなわち好意で答えてもらっているということをわきまえて、常識を持って質問に望みましょう。質問に答えてもらえないことに対して文句をいうのはもっての外です。
質問する前に、必ずHANDBOOKやFAQを一通り読んでおきましょう。ほとんどの場合、これらを読めば解決してしまいます。質問しても、「FAQを読んでください」で終わってしまうことも多いかと思います。
それでも解らないときは、実際に質問してみることになるのですが、このときは以下のことに十分注意しましょう。
- OSの名称、バージョンを明記する
OSが何か、バージョンがいくつかが解らないことには、答えてくれる人も何のことだかわかりません。「FreeBSDの会議室だからいいや」なんてことは決してないので、OSとバージョンは必ず書いておきましょう。
- 使用機種、マシン構成を明記する
単にAT互換機といっても、その構成は星の数ほどあります。質問がマシン構成に依るものである可能性がありますので、なるべく詳細にマシン構成を書いておきましょう。この場合、「AptivaH55」なんて書いても、ほとんどの人にはわかってもらえません(何も書かないよりはマシですが)。問題は、グラフィックチップが何だとか、ネットワークカードが何かとか、その辺りになります。よくわからなければ、片っ端からマシン構成を列挙するぐらいでないとだめですね。
PC-9801使用時の場合、マシン名称でだいたいの構成は調べることが出来ますが、それは回答者に対して手間を取らせるだけなので、わかっていることは明記しておきましょう。どちらの場合も、なにかしら拡張している場合は、それも明記する必要があります。
- エラーメッセージは原文そのままに
「Xが動かない、のようなメッセージが出ます」では、いったい何が悪いのかわかりません。エラーメッセージが出てくるのなら、詳細に原文のまま質問に加えておきましょう。
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