ロビーの風景。
<所見>
どんな世代の人もくつろぐことができる工夫がなされており、いつの時間も静かでとても落ち着ける宿だった。仲居さんも気さくで親しみやすい感じ。子連れだったので色々心配していたのだが細々と気を遣っていただきたいへんありがたかった。一人ひとりのもてなしの心もこの宿の魅力かもしれないなと感じた。
日本一の朝ごはん、というのを謳い文句にしている宿だけあって、確かに見事な朝食だった。もちろん夕食も良いのだけれど、他の宿ではなかなかこれだけの朝食は出てこないので、やはり印象に残っている。ご飯のおかわりのし甲斐がある豪華なおかずの数々が並び、壮観であった。
部屋は特に華美な所はないシンプルなつくり。しかし、大型旅館が建ち並ぶ加賀温泉郷においては、窓から眺める景色に別の建物や道路等が入らないというのは特筆すべきことかもしれない。各部屋離れにはなっていないので、窓の外にベランダというか砂利が敷いてあるスペースがある(特にそこへ出られるようにはなっていない)のだが、あそこがちょっとした庭になっていればなお良いのに、と感じた。
風呂は露天もないし家族風呂もないので時代の趨勢とは少々異なるのかもしれないが、風呂につかるという点では私は合格点。常に清潔でアメニティも十分。なんといっても部屋数が少ないのでほかに人がいる時を避け、窓からのさわやかな景色も含めて大風呂を貸切状態で使うことができるのが良い。
出し巻きは、まだ湯気のでている状態で出される。とても柔らか。
みょうがの味噌汁とお漬物。
焼き魚は大きなハタハタ。
こんなに盛りだくさん。湯豆腐も大豆の風味が濃厚。
きのこ雑炊。最後まで秋らしさ満載であった。
漬物もほどよい塩味で美味。
鮑のほか、野菜いろいろの天麩羅。
白和えなどきのこが数種類だされる。このお宿の名物料理だそうだ。
焼物。貝もびっくりするほど美味しかった。
茄子をごま味噌風味のたれで。
秋らしく栗おこわ。
ちょうど中秋の名月が近かったこともあり、ススキとともに備えられた里芋の団子等。
お造り。
松茸が使われた椀物。
秋らしいお盆と先付け。
前菜。
櫛なども置いてあるので部屋から手ぶらできてもよい。
バスタオル、フェイスタオルともにたっぷり準備されている。
大浴場。露天はないが、野趣は十分満喫できる。
大浴場の流し場。横長の鏡が張られているので奥行きある印象。
女性用大浴場の更衣室の洗面台。ガラスの向こうは部屋と同じ眺望なので、体重を量っているときも爽快。
風呂あがりに休憩できるスペースもある。ロッキングチェアに腰掛けて眺める景色もまた良し。
大浴場に向かう階段から。向かって右が男湯、左が女湯になっている。
朝、供されるお茶と梅干。病み付きになりそうな美味しい梅干だった。
宿泊した部屋名にちなんだ掛け軸が掛けられている。部屋の外は一面の緑。深い緑はすべてこの宿のものらしい。控えの間もあり、鏡台が置かれていた。二人で使うには広すぎたが。
「かよう亭」という小さな木造の看板。その奥に広大な敷地の宿がひろがっているとは想像できない控えめさだ。エントランスもシンプルで、華美なところは一切ない。右は宿のエントランスに向かう小径。いつもよく掃除されており、水がうたれていた。
「古今さろん」と名づけられた休憩所。ここは外部からの利用も可能なようだ。
ウッドデッキが設置されており、こちらで休憩もできる。
デザートになんとパパイヤが!メロンだろうと思っていたので意外だった。
海苔は炭で炙られつつ供される。
Written by shirokuma
ロビーから受付にかけて。畳敷きで統一されているので足元が涼やか。新聞などが置かれた休憩コーナーもある。
無料で提供されているハーブティー。甘みづけにメイプルシロップが置かれていた。
火鉢も置かれている。冬は実際に使われるのだろうか。
廊下にて。さりげなく置かれた椅子や季節の花もこの宿によく調和している。
部屋の風呂。特にすごいわけではないが、部屋風呂にありがちなシステムバスではなく、落ち着いた感じになっている。アメニティを入れる容器に陶器が使われており、加賀らしい。
浴衣。バスタオル等は風呂にも準備されていた。
この宿自慢の朝食。堅豆腐に味噌をつけていただくなど、充実した内容。
部屋にて出された栗蒸し羊羹。猫の模様の皿も可愛らしい。
2002年秋 山中温泉
かよう亭