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夏休みのレモネード
2002年 アメリカ
監督 : ピート・ジョーンズ
キャスト:アディ・スタイン、マイク・ワインバーグ、アイダン・クイン、ボニー・ハント、ケビン・ポラック
ベン・アフレックとマット・デイモンの製作による切ない友情物語です。
1976年のシカゴ。ピート・オマリー(アディ・スタイン)は、キリスト教カトリックを信ずる両親のもとで生まれ育ち、現在は小学2年生。一方、ダニー(マイク・ワインバーグ)は、ユダヤ教を信ずる両親のもとで生まれ育ち、現在は小学1年生で白血病に侵されていました。
夏休みにこの2人が知り合い、友情を育んでいくさまが描かれています。
ユダヤ教の人たちは天国に行けないということを聞かされたピートは、ダニーが天国に行けるよう、10個のテストをしようと思い立ちます。ピートが課したテストを次々にこなしていくダニー。しかし、どうしてもクリアできない課題がありました。
ピートが父親のジョー(アイダン・クイン)から外出禁止令を言い渡され、家から一歩も出られなくなる中、ダニーは最後の課題に挑戦しますが・・・。
以下、ネタバレです。
この映画の原題は、"Stolen Summer"ですから、直訳すると「盗まれた夏」になります。この意味するところは、10個の課題をクリアしたダニーに対し、聖体(宗教的なことは分かりませんが、キリストの代わりになるものだと理解しました)としてのメダルを教会から盗み出そうとするところからついたのでしょうか(実際には盗んだのではなく、神父からメダルの持ち出しを許されるのですが)。日本語タイトルの「夏休みのレモネード」は、ピートがユダヤ教の信者を救おうとして、無料でレモネードをふるまおうと計画するところからきています。ピートは、この行為を「人生の意味を探求するため」と説明しています。
2人の主人公を演じるアディ・スタインとマイク・ワインバーグの演技が光る映画です。
評価:★★★★

名もなきアフリカの地で
2001年 ドイツ
監督 : カロリーヌ・リンク
キャスト:ユリアーネ・ケーラー、メラーブ・ニニッゼ、レア・クルカ、カロリーネ・エケルツ、シデーデ・オンユーロ
1938年、ユダヤ人に対するナチの迫害から逃れるため、戦時下のドイツからケニヤに移住してきた一家の物語です。
アフリカの地で懸命に生きようとする夫のヴァルター・レドリッヒ(メラーブ・ニニッゼ)に対し、妻のイエッテル(ユリアーネ・ケーラー)は昔の生活が忘れられず、アフリカでは必要のないドレスを持ってきてしまう有様でした。文化や生活習慣の違い、水の確保、イナゴの襲来、イギリス軍による拘束、その他さまざまな困難を克服しながら、失われかけていた家族の絆を取り戻していきます。
一人娘のレギーナ(幼いころがレア・クルカ、10代がカロリーネ・エケルツ)が健気です。一家の収入が月6ポンドであるにも関わらず、月5ポンドもする学校に通わせてくれる両親に感謝し、学校の成績は常に一番。現地人で料理をしてくれるオウア(シデーデ・オンユーロ)との触れ合いも心にしみます。
実話かどうかは分かりませんが、少なくとも似たような話はたくさんあったのではないでしょうか。
2002年度アカデミー外国語映画賞を受賞しました。
評価:★★★★★

ニュー・シネマ・パラダイス
1989年 イタリア/フランス
監督 : ジュゼッペ・トルナトーレ
キャスト:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ、アニェーゼ・ナーノ、ブリジット・フォッセー、プペラ・マッジオ
映画監督のサルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(ジャック・ペラン)は故郷のシチリアへ30年間帰っていなかった。そんな彼のもとに母親(プペラ・マッジオ)から電話が入る。
サルヴァトーレが父のように慕うアルフレード(フィリップ・ノワレ)が亡くなったというのだった。
2度と故郷には帰らないと決めていたサルヴァトーレだったが、青年時代までを過ごした故郷での出来事を思い出すうち、アルフレードの葬儀のため帰郷することを決心する。
幼少のころから映画に興味のあったサルヴァトーレは、村の映画館で映画技師として働くアルフレードのもとに毎日のように遊びに行き、アルフレードの仕事を見ながら自然と映画の上映方法を覚えていく。そして火事で失明し映画技師の仕事ができなくなったアルフレードの代わりをするようになる。
そんな中、青年に成長したサルヴァトーレはエレナ(アニェーゼ・ナーノ)と出会い、一目ぼれ。やがて2人は愛し合うようになる。しかし、エレナの両親は2人の仲を許さなかった・・・。

映画監督として成功したサルヴァトーレだったが、特定の女性に決して心を開こうとはしない。それはなぜなのか。そこには一人の女性をいちずに愛し続ける男の姿があったのです。
青年時代、両親に反対されながらもサルヴァトーレとの愛を貫こうとするエレナ。サルヴァトーレもまたエレナしか愛することができない。そんな2人がなぜ添い遂げることができなかったのか、それが映画のラストで明らかになるのですが、この映画は何とも切ないラブ・ストーリーと言ってもいいかも知れません。
少年時代のサルヴァトーレ役を演じたサルヴァトーレ・カシオが可愛いですね。
1930年代から50年代にかけての映画が何本か流れますが、それを観るのも楽しいものです。
例えば、「絆」、「さすらい」、「素直な悪女」、「掠奪された七人の花嫁」など・・・。
全編に渡って流れるエンニオ・モリコーネの曲がいいです。
アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した作品です。
評価:★★★★★

ニューオーリンズ・トライアル
2003年 アメリカ
監督 : ゲイリー・フレダー
キャスト:ジョン・キューザック、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン、レイチェル・ワイズ
ある証券会社で11人が射殺されるという銃撃事件が発生し、2年後、銃器メーカーを相手取って損害賠償訴訟の裁判が行われることに。しかし、かつて銃器メーカーが敗訴した例はありませんでした。
裁判にあたり、陪審員候補が召喚され、その中にはニコラス・イースター(ジョン・キューザック)も含まれていました。
原告側、被告側の同意により、ニコラス・イースターを含む12人の陪審員が選任されます。裁判の開始後ほどなくして、原告側、被告側双方の弁護士に対し、あるカードが舞い込みます。
それには、”評決を売ります”と書かれていました。つまり、お金を出したものに対し、見返りとして裁判の結果をどのようにでも左右できるという意味なのです。
誰がそのようなものを作ったのか。陪審員の中に共謀者がいるのか。そして事件は意外な方向に進み始めます。
先日、新聞で読んで知っていたのですが、アメリカには陪審員コンサルタントという職業があって、陪審員を選任するときに弁護士にアドバイスするんですね。つまり、陪審員の思想や信条を徹底的に調査して原告側あるいは被告側にとって有利な評決をしてくれる陪審員が選ばれるようにもっていくのです。陪審員の選任は原告側、被告側双方が合意しなければならないからです。
この映画の、陪審員を選任するシーンが面白いです。実際にここまでやっているとは思えませんが、ハイテクを駆使して法廷にいる弁護士にアドバイスを送る陪臣コンサルタントの役をジーン・ハックマンが演じています。
映画の冒頭で出るクレジットの中にジェニファー・ビールス(フラッシュ・ダンス)の名前を見つけ、どこに出てるんだろうと思いながら観ていたところ、一時間以上経ってから陪審員のひとりとして出演しているのを見つけました。せりふも少しだけ。フラッシュ・ダンスのときの面影は残っていましたが、彼女のファンとしてはちょっとショックでもありました。
評価:★★★★

ニューヨークの恋人
2001年 アメリカ
監督 : ジェームズ・マンゴールド
キャスト:メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン、リーヴ・シュレイバー、ブレッキン・メイヤー、ナターシャ・リオン、ブラッドリー・ウィットフォード、フィリップ・ボスコ
1876年のニューヨーク。とある場所で舞踏会が開かれている。公爵のレオポルド(ヒュー・ジャックマン)はその場で結婚相手を決めなければならなかった。
そんな中レオポルドは不審な男を見かけ、その男を追っていくうち、ブルックリン・ブリッジの上から転落してしまう。
そして2001年、気がつくとレオポルドは不審な男、スチュアート(リーヴ・シュレイバー)が住むアパートの部屋にいた。タイムスリップしてきたのだった。
階下にはキャリア・ウーマンで仕事第一の女性、ケイト(メグ・ライアン)が暮らしており、ケイトとレオポルドは恋に落ちることになる。時空を超えた恋は成就するのだろうか・・・。

今回は二度目の鑑賞です。
こういうタイムスリップものが好きでよく観ますが、タイムスリップそのものに合理性を求めることは出来ないので、その点は度外視し深く考えないようにしています。
また、1876年からやってきたレオポルドが、カルチャー・ショックを受けながらもあっという間に現代に適応してしまうところも追求し始めるとキリがありません。
レオポルドが過去に置いてきたモノを現代で見るという設定はこの種の映画では欠かせない手法ですね。
結末は予想通りというか、期待通りに終わってくれるところがうれしい作品です。
評価:★★★★

ノー・グッド・シングス
2002年 アメリカ
監督 : ボブ・ラフェルソン
キャスト:サミュエル・L・ジャクソン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ステラン・スカルスゲールド、ダグ・ハッチソン
隣人から、家出した娘の捜索を依頼された刑事のジャック(サミュエル・L・ジャクソン)は、ある老婦人が足を滑らせ、買い物袋をひっくり返してしまったところに遭遇し、老婦人の手助けをします。ところが、この老婦人は、銀行強盗をたくらむ一味の一員だったのです。強盗団の一味は、ジャックを自分たちをつかまえに来た刑事であると勘違いし、家に監禁します。用意周到に計画された銀行強盗が成功し、カナダ国境に向けて逃亡する犯人たちですが・・・。
銀行強盗は、今まで見たことがない方法です。実際にこのような方法が成功するとは思えませんが・・・。
全体的には、今ひとつという感が否めません。最後の結末に至るところが、偶然性に頼りすぎているきらいがあり、ひとつ間違えばまったく違った結末になった可能性があります。
評価:★★★