ミシン関連の掲示板でよく出る質問に「2-3万円のミシンは駄目なんですか?」
というものがある。
1. ミシンを買おうと思って量販店や手芸店を覗いてみる。
2. 見た目は悪くない2-3万円のミシンがあるが、もっと高いものもある。
3. しかし、何が違うかよく分からない。
4. 家に帰ってインターネットで検索してみる。
5. ミシン関連の掲示板を見つけて質問する。
まあ、質問者のプロファイルはこんな感じだろう。
ほとんどの場合、掲示板上では否定的なコメントが返ってくる。
「2-3万円はおもちゃですよ」
「すぐ買い換えることになっちゃうんじゃないかな」
「長く使うならやっぱり5万円以上のモノじゃないと」
しかし、掲示板での評判を鵜呑みにすべきではないと僕は思う。
なぜなら、掲示板に常駐している人はミシンをこよなく愛しているからだ。
(愛しているという表現が分かり難ければ、ヘビーユーザと言っても良い)
僕があちこちの掲示板をチェックした範囲では、掲示板で活躍している人たちの
ほとんどは、(複数台の)高額ミシンを所有している。
職業用直線縫いミシン、ロックミシン、刺繍機能付きコンピュータミシンなどだ。
この人たちはソーイングが趣味なのである。
ちょっとした小物を作ったりゾウキンを縫ったりするだけでなく、洋服を作ったり、
クッションを作ったりしているのだ。
この人たちに「2-3万円ミシンは駄目ですか?」と聞けば、駄目だって言うに
決まっている。
もちろん僕は、この人たちを否定するつもりなんてない。
彼女たちは彼女たちの真実を語ってくれている。それも純粋な好意から。
一般的に考えれば、ありがたいことなのだろう。
しかし、世の中で一番数が売れているミシンは2-3万円のミシンである。
そのミシンに満足しているユーザは、いくらでもいるはずだ。
(たとえそれが、ほとんど使わないから満足なのだとしても)
高額ミシンユーザは、ミシンユーザ全体から見れば上層の一握りに過ぎない。
自分のミシンに満足している普通のユーザは、ミシン関連の掲示板なんて
覗くわけがないのだ。
ミシン関連の掲示板に出入りする人は、3種類しか思い付かない。
1. ミシンを買おうと思って情報を探している人
2. ソーイングを趣味にしている人
3. 業界人
表に出てこない2-3万円ミシンユーザは山ほどいるに違いない。
(もちろん、押入れの奥に仕舞い込んでミシンの存在を忘れている人も含む)
その人たちの意見は、ネット上では聞けないのだ。
2-3万円ミシンが大したミシンではないことは間違いないのだろう。
しかしそれは、すべての人にとっての真実ではないと思う。
誰にとっても2-3万円ミシンが使い物にならないのならば、必然的に市場から
姿を消すはずだ。
値段だけで2-3万円ミシンを購入し、使い物にならなくて困っている人は確実に
存在する。2-3万円ミシンの目的は、おとり販売の1万円ミシンと同様、使えない
ことを実感させることなのかもしれない。
そういう人は、ネットで情報を探したり、近くのミシン屋さんに相談するだろう。
そこでは必ず「2-3万円ミシンじゃ駄目ですよ」と言われるのだ。
そして5万円なり10万円なりのミシンに買い替える。
(ビジネスモデルとしてはおとり販売とほとんど変わらない)
しかし、表に出てこない2-3万円ミシンのユーザも確実に存在する。
その声を聞く機会は、ネット上にはないし、販売店の店先にもおそらくない。
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