穂高ジャンダルム
天狗沢〜奥穂、日帰り登山(H21,7,12)
朝の上高地より、今日の行程が望めます。
正面の奥穂高岳を、天狗沢から入り、ぐるっと1周してきます。
今日は、楽な行程ではないので、前穂に同行したMさんには遠慮してもらいました。
Hくんと私の2人パーティーでの登山です。
空は明るいですね。
「風穴」、岳沢名物だそうです。
確かに涼しい。
岳沢の登山道から天狗沢を望む。
稜線上、正面やや左の雪が着いた最低地点が天狗のコル。
4本爪アイゼンしか持ってきていないことを後悔です。
重太郎新道を通っての奥穂だけの登山に切り替えるか、悩むところです。
岳沢ヒュッテ跡にて
乗鞍がくっきり見えます。
ここで判断です。行けるところまで、、、
危険になる前に引き返す、と言うことで天狗沢へGo!
天狗沢は、奥穂〜西穂ルートの唯一のエスケープルートとしての意味合いが強いそうな。
ですが、浮き石も少なく、重太郎新道よりも遙かに効率よく高度を稼げますね、、、少なくともこの辺までは。
岳沢を振り返ります。陽が差していますね。
ヘルメットは、この天狗沢での落石用です。
天狗沢の中部はこんな感じです。
見た感じよりも登りやすいです。
天狗の頭、、、切れ落ちてますね。コルが見えてきました。
天狗沢上部の左岸の様子。
逆層(斜面側に岩の摂理が傾斜)ですね。とりつくのは怖そうです。
さて、ここからは雪渓に入ります。
うーん、せめて6本歯のアイゼンなら、、、
まあ、最初は楽勝、、、と思いきや、4本歯では、、、いきなり滑る。
1歩1歩ステップを切るしかありませんでした。
この辺りが一番急傾斜ですね。
ピッケルを持ってないので、滑ったらアウトですね。
木ぎれをひろっといてよかった。
あと標高差30mくらい、もうちょいです。
だいぶ緩くなってきました。それでも45度近いかな。
だんだんキック力が、、、。一応もとサッカー部。
ここで体力と時間を消耗してしまったのは痛手でしたね。
ようやくコルに到着です。
高度差100mもないであろう雪渓に1時間20分もかかってしまいました。
コルから望む岳沢方面。まだ視界があります、、、、が、、、
いきなり強風とともに本格的な雨が降り出しました。しかもみぞれ混じり、、、
さあ、困りました。天気が崩れたら引き返せば良いと思っていましたが、
とてもじゃないけど、天狗沢の雪渓を下る気にはなれません。それこそ滑落の可能性です。
こうなったら、予定通り奥穂に向かうしかありませんね。あは、、
天狗沢は、こういった悪天候の時に使うエスケープルートなはずなのですが、
雪渓が消えるまではアイゼンなしでは使えません。
使用を考えている方は要注意です。できればピッケルも必携です。
コブ尾根の頭への登り。
雨・風ともに強くなるばかり。視界も悪くなってきました。
計画段階では、天狗のコル〜奥穂は、
岩濡れ・強風・視界不良のいずれかが、、、という行動条件を付けていたのですが、、
3つともそろってしまいました。しかし、、天狗沢を下るよりは安全です、行くしかありません。
ビバーグの用意はしてありますが、、、、こんな中、ツエルトで一晩明かすなんていやだ。それこそ危険。
これがジャンダルム。
コブ尾根の頭や畳岩は、気づかぬ内に通過。
風雨でどうでもよくなってしまった。
ジャンの頂には10分で往復できるそうなのですが、、、、強風雨が、、
この時は2人とも異論なくパス。
早く安全が確保できる奥穂まで行くためには、ジャンダルムのピークなどどうでもよい、という心境です。
ここから見ると信州側へのトラバース、けっこう恐そう、、実際は楽ですが。
ロバの耳にかかるころ、風雨が弱まり、視界も開けました。
振り返るとジャンダルムが立派、、、ですが、戻って登る気にはなれませんね。
ロバの耳を通過中。振り返って。飛騨側を巻いています。
どこを通ってきたの?という感じですが、こりゃだめだ、という所には鎖が着いています。
雨でフリクションががた落ちなので、、鎖、全部使いました。
けっこうしがみついたり、、、、
ガスが切れて、奥穂が見えてきました。
しかし、高度感ありありですね。
なんと、別のパーティーがいました。お姉さんもいます。
なんとほっとしたことか。この安心感は何なのでしょうか。
なんかふらついてるけど大丈夫かな?
ちょっと追いついてみましょう。
このパーティーは、本日、西穂山荘から奥穂山荘のようです。
ロバの耳を越えると、この崖を登ります。登りきると馬の背が待っているはず。
ここから見ると壁に見えます。どうやって登るの、、という感じですが、
実際行くとたいしたことはありませんでした。
登りはじめるとまた強風雨。ガスってきました。
先程のパーティーの後ろにつきました。
ここで細かい落石を受けたのですが、天狗沢用にかぶっていたヘルメットがあったので安心でした。
このコース、無しでも良いのですが、ヘルメット、あると安心ですね。
この後すぐに、パーティーがコースを誤ったので、先に行かせていただきました。
ここでは、コースを外れると一気に危険になります。ですので、視界不良だと格段に危険度アップですね。
怪しいと感じたらすぐに止まりましょう。
馬の背の基部に到着。
待っていたかのように風雨とも激しくなってきました。
視界もこんな感じ。ここを登るわけですね。見事なナイフリッジ。
しっかり耐風姿勢、させていただきました。
でもホールドがしっかりしているので、前評判に比べればさほど危険ではありませんでした。
もしかしたら、視界不良で下が見えないから恐くなかったのかも知れませんが、、、、
奥穂到着。
これで身の安全は確保されました、安堵安堵。
奥穂、、、、もうどうでもいいです。寒いーーー。
奥穂さん、ごめんなさい。そそくさと退散です。
奥穂の分岐標識。岳沢から雨が上がってきます。
ようやく風の凌げる場所で休憩。
と、そこに、理解不能な言語をしゃべりまくるおじさんが登場。
地図を広げてなにやら聞いてきます。「$&%(’$(#’、、、」
わからん。「ドゥーユースピークイングリッシュ?」、、、「)(’’%%#)’、、、」
このイントネーション、おそらく朝鮮語ですね。
「アーユーコリアン?」、、、「%&’)’&)$|〜|=、、、、」どうやら韓国人のようです。
地図は日本語で書かれています。地名を漢字の朝鮮読みで話すので、よけいわかりません。
”上高地”を「KAMIKOUCHI」と読んでくれません。
どう考えても、私たちが朝鮮語を理解できると思って話しています。
朝鮮語を勉強している知人がいるので、通訳にと思い電話、、、、圏外でした。
まあ何となく分かりました。上高地に下りたいようです。何となく指示はしたのですが、、、
この暴風雨、乗り気はしませんでしたが、、命は大切です。
私たちも上高地に向かうので、身振りで「一緒に、、、」と誘ってるつもりなのですが、、
先に行ってしまいました。、、、しかし、誤って沢筋に入っていってしまったような、、、、
生きていてくれればいいのですが、、、、
吊尾根は風雨がきつかったですね。紀美子平を過ぎたあたりから弱まりはじめ、
ここ、山岳パノラマで雲の下にでました。上高地が見えます。もう安心ですね。
上高地に到着。雲の上は相変わらず暴風雨でしょうか。
反省・教訓
引き返せるうちに引き返さないとダメですね。反省。
よい経験となりました。