マンゴークレープ食べ比べ
滿屋vs滿記
「まぎらわしい名前だ!」滿屋と滿記が別の店であることに気付いた時、Hamはそう思った。
何を隠そう、Hamはしばらくこの2軒の区別がついていなかったのだ。
「さすがは香港だね。日本ならどっちかが訴えられているところだよ」と、あくまで自分の不勉強を弁護している。
本店が、かたや馬地、かたや西貢と、少し不便なところも似ている。
いつか比較してみようと思っていたのだが、離れすぎていてどうにもならなかった。
ところが、最近になって滿屋が銅鑼灣に支店を出し、滿記も姉妹店の手造甜品が時代廣場に店を出していることを確認。
「チャンス到来!」と対決を試みることにしたのだ。
ルールはハンディキャップをなくすため、互いにホテルへの持ち帰りにして、同時に食べ比べをすることにした。
これならばその時の体調や時間差による違いは出ないし、微妙な差も判別できるだろう。
なお、この芒果班戟、直訳すればマンゴーパンケーキなのだが、便宜上マンゴークレープと呼ぶことにする。

全体の比較
まず、大きな違いは数。
右の滿屋が3個入りに対して、左の滿記(正確には手造甜品だが面倒なので滿記にする)が2個入りである。
価格は滿屋のHK$23(1個HK$7.67)に対して滿記がHK$17(1個HK$8.5)と、滿屋の方がやや単価が安い。
残念ながら重さあたりの単価までは不明だが、大きさはほぼ同じ、やや滿記の方が膨らんでいる気がする。
オマケのフォークに差はないが、容器に関しては右の滿屋が蓋とトレイが一体になっているのに対して、滿記は別々になっている。

個別の比較
生地の色は、右の滿屋の方が少し黄色味が濃い。
そして、買って来たものがたまたまそうだったのかもしれないが、滿屋の3個のうち1個のクレープ生地が破れていたのは残念。
一方の滿記は全くの無傷であった。
「統計的に見ると、たった数個の比較で滿屋の品質が悪いと断定するのは無理があるけど、力学的に見ると、滿屋のものは形状が角張っているから応力集中が発生して輸送時の振動によって破れやすいんじゃないかな?」とHam。
「滿記の方を先に買っていたから、より厳しい輸送振動が加わっていたはずなのに、それでも無傷だったことを考えると、少なくとも持ち帰りという点については滿記の方が優れていると判断できるよ」と続ける。
「あーあーわかった。さすがは理系だね」と、Keiが面倒臭そうに答える。

試食
切ってみると、右の滿屋も左の滿記も中に入っているマンゴーの大きさや熟し加減はほぼ同じであった。
マンゴーの色から見ただけでも、かなり熟していて甘味が強いことがわかる。
一口食べてみる。
先攻の滿屋は「マンゴーの甘さは言うことないけど、生クリームの口溶けが悪くて後に残ってしまうのが惜しいねぇ」。
また、生地にわずかな塩味を感じた。
続いて滿記は「ウ〜ン、これはおいしい。マンゴーの甘さと生クリームの軽い口溶けの組み合わせがいいね!」
生地の厚みや食感に差は感じられなかったことから、滿屋の方のクレープ生地が3個中1個破れていた原因は、やはり形状の差が効いているのだろう。

まとめ
結果は「こんなにアッサリ差が出てしまっていいのか?」というくらい、それは似て非なるものだった。
多分私たちは「3個入りでは誰が2個食べるかケンカになる恐れがある」という理由だけではなく、迷わず次回も滿記のマンゴークレープを買うだろう。
ただし、今回のこの試みはマンゴークレープという1品だけを比較しただけのものであり、これで滿記の方が滿屋より優れているという評価をしているわけではないということを強調したい。
滿屋はデザートだけでなくスナック類や軽食が充実していて、デザート専門の滿記(手造甜品)と単純比較はできないからだ。
今までさんざんKeiが「西貢に行こうよ〜」と言っていたのをシブっていたHamだったが、滿記の本店のある西貢へ行ってみたくなった。
「近いうちに西貢の本店へ行ってみよう」と言うと、Keiに「ゲンキンだねぇ」と呆れられる。
なお、手造甜品は最近になって中環に立派な店を構えた。
デザート店の無風地帯であった中環にも、このような店ができたことは喜ばしい限りだ。
【2004年2月】

滿屋      香港銅鑼灣百コ新街50-56號地下(28823737)
◆手造甜品  香港銅鑼灣時代廣場地庫