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このページは、母みちこのエッセイを掲載しています。
(注)作品は作者より許可を頂いております。許可のない、複製は固くお断りいたします。
「皆様のご感想を心よりお待ち申し上げております。」(Byみちこ)
夏だ!ビールだ!
夏はビールがうまい。
とくに野良仕事から帰り、シャワーを浴びてのむビールの味は格別だ。ジュワアーッとひろがるのどごし。しばらくするとほろ酔い気分になり、世の中がバラ色に変わる。
女が、それも嫁がまっ昼間からテレビを見ながらビールを飲んでいる。仏壇の中のご先祖様はさぞあきれていることだろう。
私が嫁いできた時、酒好きの舅は晩酌に姑が作ったどぶろくをちょびりちょびりなめるようにしてのんでいた。ビールなんぞは到来物か来客のある時以外はのんでいなかった。
舅が亡くなり、夕食のときに主人からビールのおすそわけを一杯だけもらっていたが、にがくってこんなまずいもののどこが美味しいのだろうとふしぎに思っていたものであった。
そんな私がいつごろからこんなにビールが好きになったのかさだかでないが、近ごろは大ビン一本は軽い。
うしろめたいので、私は仏壇に夏だけお菓子のかわりにビールをお供えしている。
「母さん、アル中になるよ」
娘が心配してくれるが、当の娘はこれまた酒、ビール、洋酒となんでもこいだ。わが家はどうも酒好きの家系らしい。
舅はお説教酒だったので、私は嫌だった.
私がビール好きになったのは、嫁いで四五年、この家にとけ込んだ証拠かもしれない。
そんなビールも、秋風が吹きはじめ、稲が花を盛り、野良仕事も一段落すると、つきものがとれたようにコトンとほしくなくなる。
夏場だけのちょっとしたぜいたくをたのしんでいる。
汗をかき、働ける幸せに感謝したい。
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