ハイライト25号一首選
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| 注記1 | 歌集マラソンの歌18〜24号より |
| 注記2 |
年末年始の東海道は両年に分割記載した |
| 注記3 |
月をまたぐ場合は日数の多い方の月とした |
| 開催月 | 大会リンク | 歌数 | 一 首 選 |
| 18号平成8年編 | |||
| 1月 | 東海道 | 55首 | あらたまの年の始めの初走り東海道中浜松を発つ |
| 館山 | 9首 | 五本指靴下よしと友ら履くさほどよければ試してみるか | |
| 2月 | 木津川 | 15首 | 振る腕の衣擦れの音忙しなしウインドブレーカーが風を孕みて |
| 3月 | 六甲 | 23首 | やせ尾根の須磨アルプスをランナーの連なり渡る蟻のごとくに |
| 4月 | 自然人 | 16首 | 安全も水もただなるユートピアとうに逸話か日本の国 |
| さくら道 | 30首 | わが野糞定刻通りの衝動にウルトラマラソン二日目に入る | |
| 5月 | 中山道 | 25首 | 境内に氏子ら集ひて酒を酌む子供みこしの声にぎやかに |
| 安政遠足 | 8首 | 土砂降りに虚無僧姿はいかならむ目覚めて思案の仮装マラソン | |
| 6月 | れんがの街 | 29首 | 朝凪に唄ふがごとしさざ波の寄せて返すがなぎさを洗ふ |
| 白樺高原 | 13首 | おびただしき綿毛の浮遊が目にさはる新緑薫る風に乗りきて | |
| 7月 | 所沢 | 9首 | 午後からの飛び入り参加にわれの出づ航空公園わが家に近く |
| びわこ | 29首 | 自然保護環境保全を願ひつつめぐるをよぎる蛍のひとつ | |
| 夜叉ヶ池 | 15首 | 向日葵の微笑みきらめく炎天下走るは異常か喜々としわれら | |
| 8月 | 奥武蔵 | 14首 | ウルトラを二週続けてわれの駆く体は持つが出費のかさむ |
| 塩の道 | 61首 | 川が道道が川なる塩の道地蔵峠を直下に目指す | |
| 9月 | 鶴岡 | 17首 | 炎天をいなごの道にはねて翔ぶ早やうとび越せ車がとほる |
| 雁坂峠 | 17首 | 山の端にかかる半月荒涼と野分に荒れたる夜道を照らす | |
| 10月 | 高野山 | 20首 | 穫りいれはいまが盛りの高野柿山の畑に色づき実る |
| 11月 | 奥武蔵高原 | 12首 | 全員がふれて行くらし急斜面支へとなりたる木肌つややか |
| 12月 | 袋井 | 13首 | 二九・六一の下二桁に袋井賞ゼッケン番号われ当りたり |
| 東海道 | 27首 | 風寒き小夜の中山見上ぐればわが目に冬の銀河かそけし | |
| 19号平成9年編 | |||
| 1月 | 東海道 | 17首 | こらへゐるすねの痛みに加護あれと祈りて参拝熱田神宮 |
| 館山 | 11首 | 花摘みの客に混じりて帰路に着く抱くポピーは妻への土産 | |
| 2月 | 木津川 | 16首 | 狂歌とも短歌もどきとも言はばいへ己楽しきマラソンの歌 |
| 3月 | 佐倉 | 11首 | 潤みたる土の色にも温もりの芽吹きうながす春風の吹く |
| 実験ラン | 17首 | 倒るるも実験ランに貴重とも主催者笑はせ実験開始 | |
| 4月 | 自然人 | 10首 | 心象に映りて異界を隔て来し花の吹雪の水面に浮かぶ |
| さくら道 | 27首 | いみじくも短歌もどきと友の言ふ独り善がりの『マラソンの歌』 | |
| 5月 | 安政遠足 | 6首 | 虚無僧のわれの老いたり八年目コースは短き関所に変へて |
| 鯖街道 | 22首 | 効力を訝りながらもチタンテープ摩訶不思議なる力にすがる | |
| 6月 | カモシカ | 25首 | 倒木の朽つるがままに苔のむす表土は十文字峠の近し |
| 7月 | 夜叉ヶ池 | 12首 | 雨乞ひとあれば台風襲来もわれらが祈りと敢然と駆く |
| 8月 | 奥武蔵 | 15首 | ひもすがら声をかぎりの蝉時雨当たり年らし野にも街にも |
| 北海道縦断 | 51首 | 生涯の誇りなるべし走り旅トランス・エゾをわれの完走 | |
| 9月 | 鶴岡 | 14首 | 囲碁将棋大会前夜をうち興ず地酒「雪の降る町を」を飲みて |
| 雁坂峠 | 22首 | 至難なる完走驚嘆わが変身どこまで変はる老い見詰めつつ | |
| びわこ | 22首 | 夜叉ケ池以来九週われの駆くそれも大方ウルトラマラソン | |
| 10月 | 湘南 | 22首 | おびただしき鳶の飛び交ふ空の下がらくた市に人の賑はふ |
| 11月 | アクアライン | 13首 | 弾けたるバブルの後の日本の不況混迷出口の見えず |
| 12月 | 所沢 | 9首 | 木守柿見れば悔やまる好みしを棺の父に添へざりしこと |
| 20号平成10年編 | |||
| 1月 | 宮古島 | 22首 | 新しき世の中期待の雪景色不況汚職に世相の暗し |
| 2月 | 飯岡 | 15首 | 給はりし友偲びつつわれご機嫌諸国の珍味居ながらにして |
| 3月 | 明石大橋 | 22首 | 踏み跡の残るが自慢明石大橋のニュースに耳をそば立たせつつ |
| 4月 | 自然人 | 9首 | 弓なりのブッシュ受け止め順送りマナーの一つ自然人レース |
| 5月 | さくら道 | 28首 | なぜここにふと蘇るも呆然と思考停止の意識は虚ろ |
| 荒川 | 18首 | 知らざりし岩淵水門墨田川が元荒川の暴れ川とは | |
| 安政遠足 | 8首 | 『マラソンの歌』二十号記念誌に特集記事のアイデア浮かぶ | |
| 6月 | カモシカ | 21首 | 梅雨しとど闇夜の小仏峠越え淑女二人をわれ引き連れて |
| 7月 | 奥久慈 | 23首 | 強烈なる痒みとともに赤き染み薮蚊に刺されし跡の数か所 |
| さらさら下見 | 19首 | 道といふ道は流れて沢伝ひ明らかなるは沢が道なり | |
| 夜叉ヶ池 | 19首 | それぞれの価値観ゆゑの評価得て独り歩きのマラソンの歌 | |
| 8月 | 奥武蔵 | 15首 | 一割が連続五回の完走者内なるわれも表彰を受く |
| 9月 | 立山 | 21首 | 駆けて飲むこの極楽を地獄谷巡ればなほさら反語に思ふ |
| 雁坂峠 | 19首 | 横たはる石のベンチの冷たさに耐へて少しの仮眠貪る | |
| 秋田 | 23首 | マラソンの祭りとみなしてわれの駆く共演駆くるが役に楽しく | |
| 10月 | 四万十 | 26首 | 沈下橋渡れぬもよし濁流の溢れ流るる様ぞまれなる |
| 湘南 | 17首 | ランナーに暑さ苦しき午後の陽のきらめき眩し湘南の海 | |
| 11月 | 九頭竜 | 20首 | 初孫の明日花誕生初対面を兼ねて参加す九頭龍マラソン |
| 12月 | 東海道 | 25首 | 凍て寒き真冬の月に照らされて夜道寂しき日坂下る |
| 21号平成11年編 | |||
| 1月 | 東海道 | 16首 | 完走は意外にあらず顧みれば挑戦五度目の悲願の成果 |
| 館山 | 5首 | 砂浜の砂に根付きし菜の花のフラワー街道菜の花薫る | |
| 2月 | 大村湾 | 25首 | 前泊に来よと招くは福岡の友ら勝手にわが弟子名乗る |
| 3月 | 板倉 | 15首 | ボート漕ぐ練習風景リズムよく水切るオールの滴が光る |
| 5月 | さくら道 | 18首 | 月明に明るき夜道も二日目にいつか惰性に朦朧と駆く |
| 安政遠足 | 7首 | わが参加十年目にしてアイデア賞虚無僧姿は九年なるにも | |
| 奥久慈 | 8首 | しかすがに梅雨入り前の乏しきに幅を満たせぬ袋田の滝 | |
| 6月 | しまなみ | 17首 | 丸一日梅雨の晴れ間の陽に焼けて坊っちゃん風呂の真に熱し |
| カモシカ | 21首 | 二度あれば三度あること恐れつつ又もや転倒股間のすくむ | |
| 7月 | 夜叉ヶ池 | 21首 | ネクタイの要らぬ生活の清々しわれ退職後頭丸めて |
| 8月 | 奥武蔵 | 20首 | マラソンの真夏の祭典奥武蔵友の主催の発展頼もし |
| さらさら越え | 38首 | 新野にてわれのリタイア山深く交通手段の残るを限度に | |
| 9月 | 八ヶ岳 | 19首 | 湧き水を樋に無人の給水所清々しきかなわれの浴びつつ |
| 10月 | アテネ | 18首 | 停年に束縛解かれて海外へ飛躍のわれのマラソンに出づ |
| 実験ラン | 9首 | われ巡る周回トラック内側を女子サッカーのボール転がる | |
| 11月 | びわこ | 20首 | 三日間眠り放しは隠居の身世の出来事に自ずとうとし |
| 12月 | 夕やけ | 10首 | 東京のはずれに残る原風景落ち葉炊く煙り籠る山里 |
| 東海道 | 8首 | 京都への片道キップの新幹線われのかへるさ走り旅にて | |
| 22号平成12年編 | |||
| 1月 | 東海道 | 14首 | 時間内ゴールは厳し引導を渡さるごとく踏切開かず |
| 館山 | 11首 | マラソンの土産に貰ひし房総のポピー明るくわが居間に咲く | |
| 2月 | 勝田 | 10首 | 「国民の歴史」読みつつ自虐史観の払拭願ふ建国記念日 |
| 武蔵野の道下見 | 6首 | 残りたる矢切の渡し一見の余地あり辿る武蔵野の道 | |
| 3月 | 6日間走 | 26首 | 昼と夜の気温差激しき六日間走春夏秋冬に衣装を合はす |
| 4月 | 長野 | 13首 | 昨年のアテネマラソンの同窓会を託ちて参加の長野マラソン |
| 信濃路 | 16首 | 川岸を染むる黄の花菜の花はこの地の特産野沢菜の花 | |
| 5月 | さくら道 | 21首 | 春の季を早送りして荘川に沿ひて一気に下りに下る |
| 安政遠足 | 9首 | 武士の世の遥かに遠くなりにけり仮装者アニメの現代的に | |
| 6月 | コムラッズ | 27首 | 草原より現れ出でたる現地人拍子取りつつ腰振り歌ふ |
| 7月 | 関西周遊下見 | 9首 | 困難は避けたきものを奇病なりさらなる過酷に挑まむと出づ |
| 梅雨明け | 10首 | パソコンをわれへ土産に娘の一家転勤先より戻りて来り | |
| 8月 | 北海道縦断 | 38首 | 短しとも長かりしとも思はるるトランス・エゾのゴールは目先 |
| 9月 | 徳川家康 | 20首 | ミラー無き車のごとし地図持たぬジャーニーランを譬へてわれは |
| 天竜 | 18首 | 眺望を幻にしてガスの海山々島のごとくに浮かぶ | |
| 10月 | 関西周遊 | 24首 | 大都市の狭間の闇と不気味さの淀川河川敷を深夜駆けをり |
| 万里の長城 | 18首 | 袖引きて合図くれたり交差点異国の信号にわれ戸惑ふを | |
| 11月 | 浜名湖 | 20首 | 夕凪に波音消えたる湖畔駆く真向かふ目線に入り日送りて |
| 12月 | 小川和紙 | 9首 | 冬枯れの山里の町の和紙マラソン今年納めの大会に出づ |
| 23号平成13年編 | |||
| 1月 | 初詣 | 18首 | 後ろには戻れぬ賑はひ浅草寺人に押されて初詣かな |
| びわこ | 18首 | トンネルを出でたる湖北は雪の積む轍に雪の消え跡辿る | |
| 2月 | 体力測定 | 16首 | わが体調普段通りに有るべしと旅路飲みつつ鹿屋到着 |
| 東京湾一周 | 16首 | 「えひめ丸」沈没事故に潜めるや横須賀軍港燈り鎮もる | |
| 3月 | 24時間走 | 16首 | 雨合羽着たり脱ぎたり夜もすがらわれの駆けつつ春雨の降る |
| 4月 | 織り姫さん | 10首 | 生けるものはかなきものを岩となり仲間見守る君の幸せ |
| 富士五湖 | 16首 | 一段と気温下がりし富士山麓歩めば寒くわれを走らす | |
| 5月 | 武蔵野の路 | 20首 | 寝る場所の有りて幸ひ凄まじきいびき歯軋りに悩まされしが |
| 安政遠足 | 7首 | 八十パーセント越ゆる支持率小泉内閣生中継の国会面白し | |
| 6月 | モンゴル | 23首 | 一面が高山植物の花園に踏み入りて駆くためらひ捨てて |
| 7月 | 航空公園 | 6首 | HPをわれ立ち上げむと熱中症息抜きに出づ近場の大会 |
| 梅雨明け | 7首 | クラッシュに作業中断修繕にわがパソコンは運ばれ行けり | |
| 8月 | 奥武蔵 | 16首 | ホームページの開設挑みて肩の凝るコピー貼り付け繰り返しつつ |
| 関西下見 | 12首 | 栗色に焼けたる肌が酒飲めば色艶めきてわれまだ若し | |
| 9月 | 丹後 | 17首 | 老人性堪へ性なし傍目には健脚ばかりが目立ちてゐても |
| 十国峠 | 19首 | へっぴり腰に賽の河原をわれ下る仲間ら猿のごとくに早し | |
| 10月 | 関西周遊 | 18首 | アフガンへ爆撃開始を耳にする三日目未明武庫川エード |
| 岩手北上 | 11首 | 第一の厳しき関門をわれ通過安堵に聞こゆる川のせせらぎ | |
| 手賀沼 | 10首 | ロープ手に走列の尾をわれら駆く声援一際高きを浴びて | |
| 11月 | ニューヨーク | 21首 | 欧米は自国文化を強ひるべからず鯨食文化が日本に有り |
| 12月 | 東山36峰 | 15首 | 登頂はわれ三度目の大文字山いづれもマラソンの通過点なり |
| びわこ | 14首 | カップ酒飲みて内より暖を取る真冬のマラニック湖畔を巡る | |
| 24号平成14年編 | |||
| 1月 | 夢舞い | 16首 | 信号に足止めされつつ大江戸の情緒を巡るマラソンを駆く |
| 宮古島 | 17首 | ランパンを水着に代へて一泳ぎわが住む場所は真冬といふに | |
| 館山若潮 | 13首 | 土産なるポピーの花束をお隣りへ妻の不在に不精をかこつ | |
| 2月 | 木津川 | 12首 | 全集を発行したる気分なりホームページに全てを載せて |
| 3月 | 済州島 | 22首 | 済州島二百キロ完走腫れ太り痛む足首丸太のごとし |
| 4月 | ロンドン | 17首 | 帰国後に最終走者のゴール聞く潜水服の姿映りて |
| 5月 | 萩往還 | 18首 | 気になるはトラブル続きのパソコンなりメカに弱きが虜になりて |
| 安政遠足 | 4首 | 戴きしアイデア賞はわれ二度目虚無僧姿が毎年なるも | |
| 6月 | 鎌倉街道 | 15首 | 顕著にも老化現象多々あれどわれ裸眼にて未だ地図読む |
| 日南おろち | 17首 | 一段と山深まれば熊よけに渡さる鈴を身につけて行く | |
| 7月 | 会津磐梯 | 15首 | 一斉に孵りしばかりの雨蛙飛び交ひ道にあふれ危ふし |
| 富士登山 | 7首 | 九年振りのわれの参加も老いたるは時間差およそ十分なりき | |
| 8月 | 奥武蔵 | 16首 | 始めから熟睡などは当てにせずわれ大部屋に寝返り打ちをり |
| 9月 | 中山道壱 | 17首 | 街道を犬と見えしは猿なりきジャンプ一飛び屋内に消ゆ |
| 玄海 | 19首 | 白波を蹴立て押し寄す海鳴りの風にとんびが宙にとどまる | |
| 10月 | 中山道弐 | 21首 | 故郷へ分去れ妻籠を五平餅一串食ひつつわれの通過す |
| 中山道参 | 16首 | 標識を見つけて安心落ち葉積み道と微かに判るをたどりて | |
| 11月 | 鎌倉街道秋1 | 10首 | この町の夜を飲まむと三婆石一升下げて宿へ到着 |
| 中山道四 | 9首 | わが死因肝硬変か事故ならむ走りて呑むが至福の人生 | |
| 11・12月 | 鎌倉街道秋2 | 11首 | 牧水も訪れたるらし歌碑の立つわれ系統の「長流」にをり |
| 12月 | ポノルル | 11首 | ホノルルとポノルルマラソン同日に込めたる心ホとポの違ひ |