学級通信 ロマン・シューレ 第222号 3月18日

      贈る言葉 3

■O子さん
 君の物事を見る目はとても温かい。いつも日記を読んでそう思った。人を見る時にいつ
も、「よい点」を見ていた。人間の本性からすれば、人の悪い点ばかり目につきやすいの
に。そういう点では、卒業文集の「クラスNO.1」というのは、君にぴったりの仕事だった。
読んでいて、人を見る鋭さ、そして温かさがよく伝わってくる。その温かさをいつまでも。

■P子さん
 水泳は疲れるスポーツだ。それを4種目も泳ぐのが個人メドレー。練習で何度も立ってし
まう君。ゴールしたあと、へとへとになって座り込んだこともあった。それがどうだろう。回数
を重ねるごとに立つ回数が減る。記録は伸びる。その結果が、県小学校標準記録突破。君
がこれから困難にあった時は、この時のことを思い浮かべればこわいものなしである。

■Q子さん
 6年生、1学期途中からの転校。君にとって心理的に負担だったと思う。私も心配した。し
かし、すぐに君がミニバスに入ったということを聞いた。練習は半端ではない。「大丈夫かな」
とまた心配した。しかし、それは不要だった。君にはよきミニバス仲間ができ、どんどん君は
話すようになってきた。君は短い間に自分自身を変えていったのだ。

 昨日、教え子から手紙が届いた。
 10年前、初任で担任した子からだ。背が一番低かった子。しかも泣き虫。勉強や運動が
得意なわけではなかったが、よく努力をする子だった。
 彼女も今は高校3年生。卒業式を終えたばかりだ。
 手紙には、高校生活が充実していたこと、4月からいよいよ会社で働くこと、そのために自
動車免許をとろうとしていることなどが書かれていた。それは教え子からの手紙というよりも
私の友達からの手紙という感じだった。

 君たちとも同じだと思う。今までは担任と児童という関係だった。その関係もこの3月でおし
まいだ。
 しかし、もうすべての縁がきれるわけではない。むしろ新たな関係になると考えた方がいい。
どんな関係か。それは、「一人の人間と一人の人間の関係」である。
 いずれ、君たちも青春を迎え、成人になっていく。喜ぶことも、悲しむことも、悩み傷つくことも
あるだろう。
 その時に、一人の人間として私にできることがあったら、応援をしたいと思う。電話でもいい、
手紙でもいい。返事はすぐにする。
 これは、何も「手紙をください」という意味ではない。君たちは、前進あるのみだ。後ろを振り
返る必要はない。
 ただ、ふとしたきっかけで小学校生活を思い出すことがあるかもしれない。その時に、また交
流が持てることがあるかもしれないということだ。

 「別れは悲しい」と誰かが言った。その通りである。
 と同時に、「別れはまた美しい」とも思う。その意味で、今日は君たちが一番美しい日だ。いつ
までも記憶にとどめておいてほしいと思う。

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