★赤ペンを入れる時の原則6つ (2)

4 よさは具体的に指摘し、自覚させる

 子供たちは自分のノートについて、客観的に見ることがなかなかできない。
 そこで、一人一人のよさを具体的に指摘することにより、子供たちは自分の
よさに気付き、意識化するようになる。
■次の時間に考える疑問を3つも書いている点がいいですね。
 こう書くと、「新たな疑問を多く書くことができる点が自分のよさ」というように
自覚できる。
 それが、「疑問をくわしくかいていますね」と書いただけでは具体的ではない。
■字と字の間をあけて、ぜいたくに使っています。だから、とても見やすいです。
■大事なところをかこんでいますね。だから、すぐに目に入ってきてわかりやす
 いです。

 このように書くことによって、子供たちもノ―ト技能のポイントを理解していくこ
とができる。そして、その自覚は、そのよさをさらに伸ばす要素になる。
 そういう点で、具体的なよさの指摘は大切である。

5 期待文を入れる

 ノ―ト指導においても、ふだんの学級経営と同様に「先生は、君に期待をして
いる」という思いを伝えたい。
 教師が子供に投げかける「期待の言葉」で一番多いのは、「がんばれ!」とい
う言葉だというのを聞いたことがある。
 しかし、常に「がんばれ!」では、子供たちへの期待の言葉も価値が薄れて
しまう。
 そこで私は、「期待する具体的な根拠+期待文」という形で赤ペンを入れてい
る。
■このごろ、感想を長く書くことができるようになったね。この調子で書き続けよ
 う。
■国語の時間に3ページも書いた人は、加奈子さんだけだったよ。一番早くノ―
 トが終わりそうだね。

 期待文には、子供たちに改善してほしい点も挿入することができる。
■地図からわかることを8つも書いていてすばらしい!見やすくするために番号を
 書くとかんぺきです。
■いつもノ―トを早く出すことができていいね。読みやすい字を書くことができれば
 「はやい・ていねい」の見本です。

 子供たちは、最初の文で具体的によさを指摘されているので、その後の文の改
善点もわりと素直に受け入れる。
 もちろん、この赤ペンだけで子供たちのノートが一気に改善されるわけではない。
「次の授業時間で指導すべき事項」と教師側で覚えておき、赤ペンとタイアップし
た指導をしてこそ、効果が出てくる。

6 プラス評価が基本

 
子供たちは、自分なりに精一杯ノートを工夫している。たとえば、見開き2ページ
のまとめをさせた時には、その一人一人の工夫のあとがよく見える。
 ただ、教師側からすればノートを連続して見ているために、どうしてもモデルになり
そうな子供と比較しがちである。「この子のノートは、もう少し余裕を持って書くと見
やすいのになあ」というようにである。
 しかし、それではモデルとなる子供以外の評価は常に低くなってしまいがちになる。
 基準とするのは、そのようなモデルの子たちではない。「今までの自分」が基準で
ある。だから、個々に少しでも成長があれば大いに認めたい。
 つまり、全員がプラス評価となるようにすべきである。

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