◆学級びらき・私の作戦◆         

 学級びらきで私は例年5つの作戦を行っている。(例はすべて5年生)

★1 教師PR作戦(どんな先生か期待を持たせる)

 学級びらきの前日、黒板に書く文章やイラストは教師の個性を表す。私は「謎
解き風メッセージ」で子供たちに迫る。

「5年生スタートの日
 5年生・・・いいひびきだ
 クラスがかわる
 友だちもかわる
 教室もかわる
 そして・・・先生もかわる
 君たちが今一番知りたいこと・・・
それは担任の先生がだれかということ 
1時間後、それはわかる
君たちの担任、「ミスターX」より」

 このメッセージで子供たちはどんな先生か期待させた。

★2 担任方針演説作戦(教師の子供の見方の基準を伝える)

 学級で簡単な担任の自己紹介。子供たちの呼名。翌日1分間自己紹介スピ
ーチをするので、練習をしてくるように話す。教師に対する簡単な質問に答えた
後、担任としての方針演説をする。「ほめるとき」と「厳しくするとき」についてで
ある。子供たちが特に注目するのは厳しくするときである。

「私は、次のときに、厳しくなります。
 一つ目は危ないことをしたときです。君たちの体は、親から授かった大切なも
のです。それを傷つけるというのはとんでもないことです。たとえ、ふざけていな
い場合も結果的に危ないことをした時には厳しくします。
 二つ目は努力をすればできるのに、その努力を怠っているときです。5年生で
君たちがどんどん成長していってほしいのです。そして自分自身を成長させるの
は、やはり自分の努力があってこそできることなのです。
 三つ目は、「いじめ」です。弱い立場の人を、笑ったり、バカにしたりする人が
います。人間として恥ずべきことだと思います。」


 出会いの緊張している日に、教師の方針演説は効果的である。

★3 スキンシップゲーム作戦(楽しさを分かち合い、子供を観る)

 次にスキンシップゲームを行う。お勧めは「並びっこゲーム」である。これは、決
まった条件に合わせてグループで並び替えをして、その早さを競う単純なゲーム
である。方法は次の通りである。

・ランダムに男女混合の班を決める。(一班5〜6人)
・担任の言う条件に合わせて班で一列に並ぶ。並び終えたら座る。(例「背の高
 い順」「誕生日の早い順」)
・早く並び終えた班の勝ち

 早く並ぶためには、見知らぬ同士でもお互いに聞き合ったり、協力しあったりせざるを
えない。ゲームの最中、教師はリーダーになっている子や配慮が必要な子をみつけていく。

★4 キャッチフレーズ作り作戦(活動の起点を作る)

 ゲームで打ち解けたらキャッチフレーズ作りをする。あくまでも、「キャッチフレーズ」
である。「学級目標」とはニュアンスが違う。なぜ、「学級目標」ではなく、「キャッチ
フレーズ」なのか。それは、「覚えやすい」「様々な活動に活用できる」「活動の起点と
なる」という理由からである。
 作るポイントは「子供たちの願いが込められている言葉を使うこと」「子供たちがすぐ
に言えるようなキャッチフレーズにすること」である。次のように行う。

・キャッチフレーズの説明と過去の佐藤学級の例を提示する。(例「にこにこはればれ4
 の1ランド」「輝け太陽!プラズマレインボーロード!」)
・キャッチフレーズに使いたい言葉を発表させる
・発表された言葉の中からみんなが特に共感する言葉を2つか3つ選ぶ
・それらの言葉を入れて各自でキャッチフレーズを作り、多くの支持を得たものを学級の
 キャッチフレーズとする(この時は「はばたけ夢のつばさ、未来に向かって」)


 学級びらきの日には、新しい学年ということもあり、ロマンのある言葉や夢のある表現
が出てくる。
 できたキャッチフレーズは様々な場面で活用できる。「各種役員の立候補の場面」「大
きな行事の反省の場面」「学級旗作りのメインコピー」「学級会での活用」等、学級づく
りの起点となる。

★5 学級通信作戦(担任の理解のために伝える)

 学級びらきの様子について、学級通信ですぐに伝える。それも、できるだけ具体的に伝
える。たとえば、謎解き風メッセージをそのまま書く。担任の方針は話した言葉の通り書
く。また、それに対する子供たちの様子や日記も書く。1号分では足りない。学級びらき
号だけで2号、3号となる。
 しかし、そうなっても発行する価値がある。何せ、子供だけではなく、親も新しい担任
に興味を持っている。通信には、担任の方針や個性、それに対する子供たちの反応が
満載である。親の興味に応える通信になること、間違いなしである。


 この原稿は、家本芳郎氏発行のメールマガジン「教育実践ノート」2002年3月号付録
「学級・授業びらき」に執筆したものである。

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