カンボジアを救った人々(小6・社会)
1 UNTACの人々は現代の国際社会での日本人の誇り
現代史において、日本人が世界の中でリーダーシップをとって活躍をするということは
数多くはない。中でも、1993年にカンボジアの正常化を果たした明石康氏をはじめとす
るUNTACの人々の働きは記憶に新しい。命の危険もあった彼らの働きぶりに私は、日
本人としての誇りを感じる。この授業は、そのよさを感じ取らせることを目的とした授業で
ある。
2 授業「UNTAC(アンタック)が救ったカンボジア」(国連の働き)
子供たちに地雷を撤去の練習をしている兵士の写真を見せる
→写真はこのホームページ(金属探知の訓練中)
★発問1 この人たちは何をしているのでしょう
・何かを探している ・草かりをしている ・地雷をとっている
☆説明1 これはカンボジアの国で地雷を取り除く練習をしているところです。地雷とは地面
の下に仕掛けておく強力な爆薬のことです。地雷を踏むと、手足が吹っ飛ぶぐらいの威力が
あります。カンボジアには数え切れないぐらいの地雷が埋まっています。地雷の写真
次に明石康氏の写真を示す。→写真はこのホームページ
★発問2 この人は、明石康さんといいます。このカンボジアで大きな
仕事をした人です。どんな仕事をした人だと思いますか。
・地雷をとる仕事 ・地雷に関する仕事をした人 ・カンボジアのために働いた人 ・けんか
両成敗をした人
☆説明2 カンボジアでは20年もの間、はげしい内戦が続いていました。内戦というのは、同
じ国の人どおしが血を流す戦争のことです。その内戦の影響で、国は4つのグループに分か
てしまい、それぞれが自分の意見を言い合って、一歩もゆずりません。
★発問3 どんな解決策が考えられますか。
・粘り強く話し合って解決する ・決着がつくまで続ける ・4つの国に分裂させる
・誰かに中に入ってもらう ・国連で話し合う
★発問4 この中で理想的な解決方法と思われるのはどれですか。
・大多数が「話し合いで解決するのが一番」と答える。
☆説明3 そうです。その時の国連もそう考えて、UNTACという組織を作り、カンボジアをまと
めようとしました。UNTACには、各国の人々が参加しました。日本からも自衛隊をはじめとし
て、民間ボランティアも含めた人々がカンボジアのために働きました。明石さんは、その各国
から集まったUNTACの代表だったのです。
UNTACの活動の様子(内戦で破壊された道路の工事、国境の警備の様子)をビデオで紹
介する。「国連平和維持活動 −わたしたちの国際平和協力」(監修総理府国際平和協力本
部事務局企画(財)日本広報センター)がそのビデオである。公立図書館に置かれていること
が多い。入手できない場合には「カンボジアに武器などが入ってこないか監視する」「近隣の
村のパトロール」「文民警察要員として地元の警察と一緒に活動している」等を説明する。ビ
デオが入手できない場合には、このホームページを活用して、説明をする。
★発問5 日本人の活動を見て、どんなことを思いましたか。
・大変そうな事ばかり。本当に大変そうだ。 ・カンボジアのために働いているのはすごい
と思った ・明石さんたちは、いろいろな活動をしていて大変そうだけど、すばらしい
・言葉の違いを乗り越えて交流をしたんだと思った
★発問6 カンボジアの人はどう思ったと思いますか。
・うれしく思った ・期待している ・助かる ・よけいなお世話と思った
☆説明4 カンボジアの人の考えは一人一人違うと思います。しかし、先のビデオの中で
は次のとおりでした。
・とても嬉しいです。日本の方々が、戦後のカンボジアの国の再建に貢献しているからです。
・UNTACによって、カンボジアに平和が訪れ、カンボジアが独立できることを期待しています。
★発問7 明石さんたちは、立て直しの選挙に向けて努力を続けていま
した。しかし、その直前に日本人の中田さん、高田さんが殺されてしまう
という悲劇がありました。その時に明石さんは選挙をやりとおそうと思っ
たでしょうか。それともやめようと思ったでしょうか。
・(全員が)やりとおした→(理由)「カンボジアの人々がよくなることを願っているから」「殺された
人のためにもと思った」「国をよくする選挙だから」
☆説明5 明石さんもみんなと同じように考えのでしょう。身の危険を感じながらも選挙をやり通
しました。選挙は90%近い投票率になり、新しい政府ができました。
★発問8 明石さんはどんな仕事をしたと言えるでしょうか。
・カンボジアという国を立て直した ・カンボジアを平和にした仕事 ・新しいカンボジアを作っ
た人 ・国をよくした仕事 ・平和を求めて働いた人 ・一から国を作るような仕事
★指示 今日の授業の感想を書きなさい。
・明石さんは、カンボジアに夢を与えた人だと思った。カンボジアの人々はとても感謝している
と思います。
・明石さんやアンタックはすごいと思いました。カンボジアを守ることができるなんて本当にすご
いです。こういうすばらしい仕事があるんだと思いました。
3 子供たちが希望の持てる事例を
明石さんがUNTACの代表と伝えた時に、子供たちから「オーッ!」という驚きの声が自然
に出てきた。授業の感想からもわかるようにある種の希望を持った子も多かった。このような日
本人の事例を集める意義を感じた授業だった。
◆参考文献 「平和のかけ橋」(明石康著・講談社)
なお、地雷と当時のニュースについては次のホームページが参考になる。→地雷 ニュース